見出し画像

楽しいレトロプロブレム(10)

(9) Martin Wolfgang Hoffmann (Die Schwalbe 122 04/1990)

Proof Game in 8.0 moves (14+14)

 なくなった駒は双方ともQとR。特にRは自陣から出られないので、何かで取りに行く必要があります。となると、RをQで取るのが最も効率が良く、その為にはBが邪魔なので移動して貰わないといけませんね。
 ここまで分かれば、後は簡単な試行錯誤で解決する筈。作意は1.e3 d6 2.Ba6 Bh3 3.Qg4 Qd7 4.Sf3 Qb5 5.Rf1 Qxf1+ 6.Bxf1 Sa6 7.d3 Rc8 8.Qxc8+ Bxc8です。作者の狙いは勿論、双方Bの最遠switchback。短手数で無駄な装飾もない簡潔な表現には好感が持てます。

 2枚の駒によるswitchbackの作例を、もう一つ紹介しておきましょう。

(9-a) Roberto Osorio (StrateGems 10-12/2007)

Proof Game in 12.0 moves (16+14)

 作意は1.Sc3 c6 2.Sd5 Qa5 3.Sxe7 Qa3 4.Sd5 Bb4 5.Sf3 Se7 6.Se5 0-0 7.Sxd7 Rd8 8.Se5 Be6 9.Sc3 Rd4 10.Sb1 Bc3 11.Sf3 Ra4 12.Sg1 Bc4 というもの。白はSしか動いていないことが明らかですが、こちらも2枚のswitchbackが明快に表現されていますね。

(10) Raymond Smullyan (Manchester Guardian 1957)

白Kはどこにいるか?(1+3)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?