プロパラを振り返る(162)
今日読んでいるのはプロパラ78号(April-June 2017)。Uコースから拙作を2題紹介したい。
(315)高坂 研(Problem Paradise 78, 2017)
プルーフゲーム 9手
b)66歩→65
a)76歩、34歩、22角生、44歩、45角、同歩、88角生、22角、66歩迄9手。
b)76歩、34歩、44角、同歩、66歩、65角、同歩、45歩、88角迄9手。
後手は34歩、45歩の形を作るのに3手かかる。総手数は9手だから、後手はあと1手指さなければならないが、不用意に盤上の駒を動かしてしまうと、9手で出題図に辿り着くことが出来なくなってしまう。盤上の駒が動かせないとなれば、残りの1手は必然的に駒打ちとなるし、後手が手順中に歩で取れる駒は先手の歩か角くらいしかなく、解くのは簡単な筈。
割と自然な配置から短手数でテンポを含んだツインにできて、作者としては満足している。できれば、詰将棋における例の3手詰のように残って欲しい。
ちなみにプロブレム界では、以下の作が一桁手数の傑作として知られている。解答は最後に書いておくが、未見の方は是非挑戦してみて欲しい。
(315-a)Tibor Orban (Die Schwalbe 04/1976, Commendation)
Proof Game in 4.0 moves (15+15)
(316)高坂 研(Problem Paradise 78, 2017)
プルーフゲーム 12手
76歩、34歩、22角生、42玉、88銀、32玉、79金、22玉、69玉、77角、
59角、33角成迄12手。
手数計算をすると、先手後手ともに必要なのは6手。ところが、それを単純に組み合わせようとしても旨くいかないというのが狙い。これくらいの難易度のものをまた作ってみたいと思っているが、詰将棋の「易しい好作」と同様、こういうのが一番難しい。
(315-a)の解答
1.e4 e6 2.Bb5 Ke7 3.Bxd7 c6 4.Be8 Kxe8
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?