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私家版・近代将棋図式精選(73)

          (136)富樫昌利

136 富樫昌利

          (近代将棋 平成2年12月号)

22角、同玉、12飛打、21玉、13桂、12玉、21桂成、同玉、12飛成迄9手詰。

 飛角を連続して短く使い、打った次の瞬間に邪魔駒になってしまった飛を桂を使って消去する。構想派として知られる作者だが、その表現に感覚の裏付けがあるのが嬉しい。


          (137)関 半治

137 関 半治

          (近代将棋 平成2年12月号)
           第76期塚田賞中編賞

22銀、同飛、43角成、イ32馬、33桂、ロ31玉、22と、同玉、21飛、
同馬、同桂成、12玉、A22成桂、同玉、31角、23玉、33金、14玉、
32馬、24玉、 13角成、同玉、23馬迄23手詰。

イ31玉は22と、同玉、21飛、13玉、12金、同玉、24桂、13玉、11飛成、 24玉、15龍以下。
イ32銀は33桂、11玉(31玉は41桂成以下)、21金、同飛、同桂成、同銀、12飛以下。
イ32金は33桂、11玉、22と、同玉、21飛、13玉、24金、12玉、23飛成  以下。
ロ11玉は21金以下早い。
A45角は34歩、23金、同玉、34馬、32玉、54角、41玉、63角成、32玉以下
 千日手逃れ。

 美しく整った初形、程よく厚みのある変化、そして綺麗な収束と三拍子揃った中編。特に4手目の合駒は読み甲斐がある。


          (138)富樫昌利

138 富樫昌利

          (近代将棋 平成3年1月号)
           第77期塚田賞短編賞

56金、36玉、28桂、同龍、38龍、同龍、48桂、同龍、58角、同龍、
37金迄11手詰。

 捨駒の論理の連鎖が非常に美しい。間違いなくこの筋の決定版。

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