プロパラを振り返る(05)
(8) 上田吉一 (Problem Paradise 2, 1996)
Circe H#2.5 (1+1+2)
Neutral P a2,a7
b) nPa7→b7
Circe:駒を取るとき、取られた駒は初形位置に再生する。R及びSの初形位置は、取られた場所の桝目の色によって決まる。Pの初形位置は取られた筋の2段目、フェアリー駒の初形位置は、取られた筋の8段目。取られた駒の初形位置が他の駒によって占領されているときは、その駒は通常通り盤上から消える。再生したRはキャスリング可能。
a)1...nPa8=nB 2.nBc6 nBa4 3.nPa1=Q nQxa4(+nBc8)#
b)1...nP=b8=nS+ 2.nSc6 nSa5 3.nPa1=R nRxa5(+nSb8)#
上田さんの手にかかると、こんな簡素図から当然のように4種合が飛び出してくる。まさしく原理図にして完成品。
(9) 船山 雄 (Problem Paradise 2, 1996)
-1&#1 Circe (5+5)
Retract : Bh4-d8 & dxe6 e.p.(+Pe7)#
Bh4と戻すと、黒の直前の着手はPe7をe5に出す手しか存在しない。一見Bf6でもよさそうに見えるが、これはKe7, Bg5(+Rf6)-Rd6…と戻されて失敗(en passantは、直前の着手がPのdouble stepしかないと証明できない限り不可能であることを思い出そう)。ここでもRh8が巧く利いている。
(平成23年10月19日記)
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