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温故知新(詰パラ400号-02)

 今日は「詰将棋博覧会」のステージKとNから作品を紹介しよう。

           若島 正

(詰パラ 平成元年6月号)


31桂成、33玉、44金、同玉、45金、33玉、34金、22玉、32成桂、同玉、14角、23歩、同角生、21玉、22歩、同玉、13香成、21玉、32角成、同玉、14角、21玉、22成香、同玉、23金、21玉、31と、同玉、32金迄29手詰。

 3手目すぐに34金とせず54金を消去しておくのが軽い伏線。だがそんなことよりも、作者が「軽快派へのオマージュである」と書いているように、爽やかな手の流れを楽しめばよいのだろう。

           駒三十九

(詰パラ 平成元年6月号)


45角、25玉、36金、16玉、26金、同玉、46龍、36香、同龍、17玉、
18香、同玉、47龍、36桂、同角、28玉、48龍、38香、同龍、17玉、
29桂、16玉、25角、同玉、27香、同飛成、35龍、16玉、15龍迄29手詰。

 作者得意の変則合のほかにも、邪魔駒消去、龍そっぽと盛り沢山の内容。最後は初手で打った角を捨てて幕となる。詰上がりで17への利きの重複感があるのが何とも惜しい。なければモデルメイトなのに…。

           橋本孝治

(詰パラ 平成元年6月号、第28期看寿賞長編賞)


25と、同玉、35と、16玉、34桂、27玉、26龍、同玉、56龍、27玉、18銀、同玉、16龍、29玉、27龍、39玉、49金、同玉、29龍、39銀、59金、同玉、39龍、68玉、48龍、79玉、88龍、69玉、58龍、79玉、88銀、89玉、69龍、88玉、97銀、98玉、78龍、97玉、96と、同玉、98龍、85玉、87龍、86歩、84と、同玉、86龍、85飛、74と、93玉、92と、同玉、91桂成、同玉、92歩、同玉、83と、91玉、82と、同飛、 同龍、同玉、84飛、72玉、63歩成、71玉、62と、同玉、82飛成、63玉、83龍、62玉、52歩成、71玉、62と、同玉、82龍、63玉、53香成、74玉、65と、同玉、85龍、64玉、75龍、53玉、52と、63玉、55桂、54玉、53と、同玉、73龍、54玉、63龍、55玉、66龍、54玉、45と、同玉、46金、44玉、55龍、43玉、42桂成、同玉、33香成、同玉、34銀成、42玉、33成銀、同玉、34馬、同玉、35金、33玉、44龍、32玉、23香成、同玉、24金、22玉、33龍、11玉、12歩成、同玉、23金、11玉、22龍迄129手詰。

 巨匠橋本孝治による無防備煙。3度の合駒、収束の捨て絞り趣向、そしてなにより全体的を通しての滑らかな手順に「条件を言い訳にしない」という作者の信念がありありと見て取れる。「帰去来」に匹敵しうる無防備煙の最高傑作。

 いよいよ次回はあの問題作が登場。(←これだけで分かる人はほどほどマニアですよ)

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