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温故知新(詰パラ394号)

 では今日は、詰パラ394号(昭和63年12月号)を読んでみることにしよう。学校はお休みなので短コンとデパートが主体なのだが、まずは短コンの首位作から紹介しよう。

           小林敏樹

(詰パラ 昭和63年12月号)

27角、同と、53銀成、56玉、55飛、同玉、54龍迄7手詰。

「銀成そっぽ」の見事な表現。その筋自体は前例があるものの、この初形で実現させたのが素晴らしい。

           田島秀男「手裏剣」

(詰パラ 昭和63年12月号)

25桂、24玉、34飛、15玉、24角、25玉、26歩、同桂、14角、同玉、
「46角、24銀、15銀、同玉、24角、25玉、14銀、同玉」
「57角、24銀…14銀、同玉」
「68角、24銀…14銀、同玉」
79角、25玉、37桂、15玉、24角、14玉、13角成、同玉、25桂、23玉、22金、同玉、32香成、11玉、21成香、同玉、31飛成迄51手詰。

 これも趣向手順自体は前例がある筈(森長宏明氏だったか?)だが、序と収束を手堅く纏めてB型作品としては十分な仕上がりになった。
 私も彼がこの年発表した数作を見て「この作者は趣向作の作り方を完全に会得したな」との印象を持っていたのだが、まさかその後あそこまで化けるとは想像もしていなかった。

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