全国大会参加記(平成19年)その4

 大会の翌日、斎藤さん、原さんと3人で昼過ぎまで歓談する。特に斎藤さんには、2時から予定が入っているところを無理を言って付き合って頂き、本当に感謝している。神戸港の遊覧船、中華街、最後は喫茶店と場所を変えながらお二人に話を伺った。話の内容は今年のSake Tourneyのテーマ、院生の処世術(?)、健康診断、ダイエットなど、詰将棋に関係ないものが多かったような気がする。勿論、この3人の中でダイエットが必要なのは私だけなのだが。

 2時に神戸駅で斎藤さんと別れ、原さんと二人で大阪方面に向かう電車を待ったが、人身事故の影響で15分ほど遅れている。その間に原さんから面白い話を教えてもらった。昨日の2次会の席上、原さんはある方と次のような会話を交わされたそうだ。その方(仮にS氏としよう)は、まだ詰棋歴も浅く、原さんのことをご存じなかったらしい。
  S氏「君は最近何か作ってるの?」
  原氏「いや、この頃は何も…」
  S氏「じゃ、解答をしているのかな?」
  原氏「いや、解答もこの頃は全然…」
ここでS氏、完全に原さんを最近始めたばかりの自分と同様の詰キストと思い込んだらしい。
  S氏「君も若いんだから、もっと頑張らないと」
  原氏「いや、私はもう若くないんで」
ここでS氏、冗談言うなとばかりに原さんの頭をぱこーんと叩いたんだそうだ!その現場に居合わせなかったことが本当に残念である。原さんはその時一体どんな表情をされていたんだろうか?

 でもそれって、S氏から本当に二十歳そこそこの若手に見られたってことじゃないの?そういうと、原さんは「だから、叩かれた瞬間、『ああ、自分もまだ若手に見えるんだ』と思ってちょっと嬉しかった」と仰っていた。そんなんで喜んでちゃダメじゃん(笑)。来年は是非私もS氏の隣に座って、S氏が同じように頭をはたいてくれるかどうか実験してみることにしよう。

 電車は遅れたものの、5時のフライトには十分間に合って伊丹に到着。6時半に青森空港に無事帰還する。こうして私の全国大会は終わったのであった。

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