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温故知新(詰パラ438号-01)

 今日読んでいるのは詰パラ438号(平成4年8月号)。今号もなかなか面白い作が揃っている。早速紹介していこう。

           行き詰まり「紺碧のロマン」

(詰パラ 平成4年8月号、半期賞)

91角成、45玉、42龍、同馬、81馬迄5手詰。

 73角成との二択だが、その意味付けはかなり見え難い。隅に近付けば近付くほど働きが悪くなる角を敢えて雪隠にまで持っていく初手には、十分なインパクトがある。

           大月 淳

(詰パラ 平成4年8月号)

55金打、同角、56金、44玉、45金、同玉、35金、54玉、66飛迄9手詰。

 3手目の局面で66金が邪魔駒になっているのだが、何故か気付き難い。変化皆無だが、手触りは悪くないと思う。

           山腰雅人「春駒」

(詰パラ 平成4年8月号)

 48金、39玉、
「58金、38玉、92馬、37玉、82馬、26玉、71馬、37玉、48金、28玉、82馬、39玉」
「58金、38玉、83馬…73馬…62馬…73馬、39玉」
「58金、38玉、74馬…64馬…53馬…64馬、39玉」
「58金、38玉、65馬…55馬…44馬…55馬、39玉」
「58金、38玉、56馬…46馬…35馬…46馬、39玉」
 58金、49玉、59金、同玉、37馬、69玉、79金、58玉、68金、49玉、48馬迄73手詰。

 これが四段馬鋸なのか、それとも変則的な基本馬鋸なのか、そんな分類はどうでもいい。とにかく、これだけの配置でこの手順が成立していることが奇跡的だ。まさしく原理図にして完成品。私は、本作が山腰氏の代表作だと思っている。

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