見出し画像

LE COIN DU RETRO(14-3)

PROBLEMES A CHERCHER(no.17)の解答

R47 V.Blazek (Original)

画像1

           最終手は? (15+14)

 右上の塊をほぐす為には、h4に黒Sを挟み込む必要がある。それはd6xSc7と白Pによって取られており、その後で黒Pd7がd1でQに成っているのだ。出題図における白の戻し手はa,b,c筋の白Pによるものに限られている。従って、白の手詰まりを防ぐには、できるだけ早く黒Qh7をd1へ運び、成を戻してからd7まで戻らなくてはならない。手順は以下の通りである: (-1)0-0!, a4-a5 (-2)Qg8-h7 a3-a4 (-3)Qf8-g8 a2-a3 (-4)Qd6-f8 b4-b5 (-5)Qd1-d6 b3-b4 (-6)d2-d1=Q b2-b3 (-7)d3-d2 c4-c5 (-8)d4-d3 c3-c4 (-9)d5-d4 c2-c3 (-10)d7-d5 d6xSc7...
よって、最終手は0-0!である。

R48 J.Dupin (Original)

画像2

           SSC#7 (11+4)

 1.Bh8 2.Sf6 3.e4!(3.Kf5?はillagalである。何故なら、現在白Pは7枚あり、Bh7も成駒だが、直前の黒の手がPg7-g5となるのでBh8もまた成駒であり、これより白Pが9枚あることになってしまう) 4.Kf5(直前の黒の手はPg7-g5。白Bh7は初形でf1にあったものである)5.hxg6 e.p.!(直前の黒の手はKh5-h6)6.Bg8!(6.g4?だと、直前の黒の手が存在しない)7.g4 fxg6#となる。

R49 N.Shanker Ram (Original)

画像3

           #2 (7+5)
           Pacific Retractor

 作意は以下の通り。
try:1.Bd5? (2.Bc3A/1.Qd1#)
1...Qg4 2.Bc4B/1.Rd1# but 1...Qf5!
1.Bd4!(2.Bc4B/1.Qd1#)
1...Qg4 2.Bc3A/1.Qd1#.

 1...Qf5?は禁手である(訳者注 白Kb5にチェックがかかっている)。Le Grandのテーマ(threatと本手順とで手の交換が起こっている)だったが、1.Kc5!以下(例えば、1…Rf6 2.Qf4/1.Qc1#など)の余詰があった。作者による修正は、白Bb3をf7へ、そして黒Ph7をe4へ持っていくという案だ。これだと1.Bd4?は1...Qe6!によって逃れとなり、作意が1.Bd5!となる。

R50 V.Liskovec, A.Kornilov (Original)

画像4

           H#2 A.P. (4+5)
           Pieces Retro-Volages

 1.Sa6(=W)! Rc4! 2.0-0 Rc8#
もし黒Sb8が初形からそこにあり、0-0も可能ならば、白Rb4はb8,d8,f8,h8のどの黒枡でも成ることができないので、Volage性を持っている筈がない(白Ra1は、a,c,e,g筋ならば、Volage性を保持したまま到達することができる)。
 A Posterioriというルールは、白Rが色を変えないことを正当化するためにその後0-0とするところに使われ、このような状況が生じる。従って、1.Sc6(=w) Ra4? 2.Kf8 Ra8#などという手順は、白Rが変色しないことを正当化できないので誤解となる。
 しかし、1.b6(=wP)! Rc4! 2.0-0 Rc8#という余詰があった。実際、もし黒Pb7が初形からあったもので、黒にキャスリングの権利があるならば、白Rがvolage性を持っている筈がない(訳者注 b8で成った白RがVolage性を持ったまま出てくるのは不可能である。しかし、もしPb6-b7(=b)という手があったとすれば、白RがVolage性を持っている可能性がある)。つまり、1.b6(=wP)という手は、1.Sa6(=W)と同じ効果を持っていることになる。作者は単純に、黒Sb8を取り除いて余詰順を作意とすることで修正図としている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?