見出し画像

[随想詩] 無為の祝祭

何もしなくていい。
ただ生きているだけでいい。
それどころか死んでしまってもかまわない。

そんな明快な理解を、
世界の無意味さの上に、
体と心の確かな実感をともなって、

重ね合わせて ほがらかに、
呟きあぐねて こっそりと、
つかみそこなっては ぼんやりと、

どこからともなく やってきて、
どこへともなく さってゆく、
不思議なものよ、
波粒よ命よ、量子のもつれよ、

おれは本当に生まれてきたことを喜んでいるのだ。
なぜだかこんなに苦しくて、
なぜだかこんなに悲しいけれど。

というのも、
一瞬一瞬を落ち着いて、
永遠無限に夢を見る、
そんな境地がそこにあるのを知っているから。

薄皮一枚へだてて、
いつもそこにあるのを知っているから。

[サポート歓迎いたします]

いつもサポートありがとうございます。みなさんの100円のサポートによって、こちらインドでは約2kgのバナナを買うことができます。これは絶滅危惧種としべえザウルス1匹を2-3日養うことができる量になります。缶コーヒーひと缶を飲んだつもりになって、ぜひともサポートをご検討ください♬