見出し画像

食料自給率を調べてみたら。。。

日本の「食と農」を語る時にまず最初に興味が湧いたのが、この「食料自給率」に関することでした。

僕の辿った思考回路をまんま書き綴ります。

①そもそも、食料自給率の定義ってなに?

「食料自給率」とは、その言葉の通り我々が食べる「食料」を「自給している率(割合)」です。「自給している割合」とは、「日本全体に供給された食料」に占める「日本で生産した食料」の割合ということになります。「食料」には、米や麦、肉、魚介類、野菜、果物など様々なものがあります。そこで、これらを品目毎に分類して、国内で生産している量や輸入している量を把握し、自給率を計算しています。
出典:農林水産省

②日本の食料自給率ってどんぐらいなん?

・熱量で換算するカロリーベースでは、
食料自給率は38%|2021年度|農林水産省

・金額で換算する生産額ベースでは、
食料自給率は66%|2021年度|

食料自給率|農水省

③なるほど、二種類の計測の仕方があるのね。

カロリーベースってのは、食べ物がもたらす熱量が高い、「米、小麦、油脂類」の影響が数字に反映されやすい。
生産額ベースってのは、単価の高い「畜産物や野菜、魚介類」の影響が数字に反映されやすい。

(補足1)
どうしても輸入品より国産品の方が単価が高いので国内生産額が高くなり、結果として、生産額ベースの方がカロリーベースより高くなりがち。

(補足2)
輸入された餌で育った牛や豚や鶏、卵などは、国内で育てられたものだとしても算入しない。

④日本の食料自給率って高いの?低いの?

カロリーベースで他国と比較すると、カナダ255%、オーストラリア233%、アメリカ131%、フランス130%、ドイツ95%、イギリス68%、イタリア59%。
こうして見るとやはり日本の食料自給率38%は低いなぁと感じます。
その背景には、国土面積が圧倒的に広く、広大な農地で小麦や大豆などを大規模に生産できるということなどが挙げられます。

次に生産額ベースで他国と比較するとどうでしょう。
カナダは121%、オーストラリア133%、アメリカ90%、フランス83%、イタリア82%、ドイツとスイスが66%、イギリス60%。生産額ベースで見てみると日本の自給率66%が他国と比べてそれほど見劣りする数字ではないことがわかります。

我が国と諸外国との食料自給率の比較

⑤じゃあ、宮崎県の食料自給率って高いの?低いの?

宮崎県の食料自給率は、カロリーベースで60%、生産額ベースで284%|2019年度|
宮崎に住んで18年。恥ずかしながら知りませんでした。
宮崎県は、生産額ベースで平成10年以降ずっと全国1位なんです。
この背景には、長年培われてきた畜産大国としての実績が顕著に現れています。

都道府県別食料自給率|農水省

⑥これからの食料自給率

日本の食料自給率は、他国に比べて低く、さらに徐々に低下をしています。
また、国内は人口減少の局面にありながらも、昨今の情勢だけを鑑みても輸入に頼る暮らしに翳りを感じているのは私だけはないと思います。
農地の制約や担い手が減ってるという現状を見定め、より良い「食」と「農」の未来を描いていきたいと強く思いました。
また、こういう基礎的データを常に念頭に置いて、更新して行くことの必要性を改めて感じました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?