洋楽『The Masterplan』(OASIS) 偉大なるロックスタンダード

今更ながら、OASISって良いよなぁ、ってつくづく思う。

これまであんまり真剣に聴いてこなかった。勿体ない…と思わないでもないが、単純にハマらなかった。なんでだろう。理由は色々あるだろうけど、結局のところ僕は彼らのことをあんまり分かっていなかったのだと思う。

もちろん有名な曲、アルバムは一通り聴いている。好みの曲も多かった。だけど、僕の中ではせいぜいその程度だったのだ。

だけど最近、なんでかわからないけどまた聴きだした。そうしたら、見事にハマってしまったのである。

これだから音楽って面白い。素通りしてきたものが、時を経て輝き始める。そこに自分が見える気がする。…こういうのって音楽に限ったことではないけど、とにもかくにも。

若い頃は『Roll With It』みたいなノリノリな曲が好きだった。あとは多幸感あふれる『Don't Look Back in Anger』とか。王道だよね。

だけど最近ハマったのは『Little by Little』や『Don't Go Away』など、ノエルが描くしんみりした曲である。

リアムにしてもそうだけど、彼らの曲はそれぞれ「節(フシ)」がある。

聴いていてなんとなく、「こう来るよね」と次の展開が予想できる。そしてそれがとても気持ち良い。特にノエルが作るのはAメロ→Bメロ→サビで構成される曲が多く、日本人も馴染みやすい曲が多い。

中でもグッときたのが『The Masterplan』だ。何が良いって、単純にメロディが素晴らしい。メロディってやはり本能的なものだから、メロディアスな音楽には有無を言わさず引き込まれる。強い。

そのほかにも歌詞、演奏、ボーカルも良いし、この曲のポジション(B面で、かつオリジナルアルバムには収録されていない。そして同タイトルのB面集のラストを飾る)といった、この曲を構成する全ての要素がシブくて熱い。この曲、大好きだ。

彼らの音楽は数え切れないほど多くのミュージシャンに影響を与えてきた。サウンド面だけでなく、そのスタンスも含めて。偉大だ。

時にそれはセンセーショナルな事象としても語られる。

だけど、そうした外的な要素を排して、彼らが残した作品をそのまま触れてみるとわかる。彼らの音楽はとても素晴らしい。だからこそスタンダードになり得るのだ。

解散後のソロワークスまでは追いきれていないから、これから聴いていきたい。

まだまだ楽しみは多い。

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