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1月29日

ハワイで初めて陽性患者が判明したのは3月6日だ。

1月29日にはすでに州としての声明を出しているから

かなり時差があることになる。

じつは、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、2月中に検査キットを全米各州に送っていたが、

手違いで、なぜかハワイには届かず、他のところへ行ってしまったのだ

そこで2月中には一切検査が行われていなかったから、感染者の統計がまったく取れていない。その間、いつものようにハワイには毎日数万もの人が訪れていた。

そう、世界同様に人が動き回っていたわけだ。

発祥とされている武漢を擁する中国では

旧正月 チャイニーズ・ニューイヤーだった。世界中に散らばるチャイニーズはハワイにも多い。例に漏れず、チャイニーズは帰省した。

だから、その人たちが戻ってきたら

2月中旬以降、爆発的に増えるであろうと思っていたが、

ハワイでは検査が行われないから、陽性患者は判明しなかった。

当然である。

ぼくは情報を扱う仕事であるために、かなり早いタイミングで

ハワイのみならず、日本や本土の友人に注意喚起の連絡を入れていた。

まだ、ハワイは大丈夫だけど、それは検査がないからだけだ。

日本も気をつけてくれ、と。

でも、多くの日本の友人たちは、全然騒いでいないんだとLINEで返信してきていた。

ハワイはご存知の通り観光の島である。

その観光の島を閉鎖する。誰が想像できただろう。

3月4日,デビッド・イゲハワイ州知事が新型コロナウイルスに関する緊急宣言を発出した。

3月6日、ハワイ州保健局がハワイで最初の新型コロナウイルス感染者を特定している。患者はハワイの居住者でエバビーチ在住。豪華客船のグランド・プリンセス号に乗っている間に感染したようだ。その当時、地域社会に感染が拡散したことを示す証拠はないとしていたが、ハワイ州保健局はこの感染者が、発病した後に濃厚接触した者がいたかどうかを調べていた。初期調査では、濃厚接触がなかったことが示されている。

この陽性患者は、2月11日から21日までグランド・プリンセス号でサンフランシスコからメキシコまでクルーズを行い、その後メキシコからハワイに航空便で戻ったという。

その客船グランド・プリンセス号は、2月26日にカウアイ島ナウィリウィリに寄港し、27日にホノルル寄港。28日にマウイ島ラハイナに寄港、29日にハワイ島ヒロに寄港し、3月1日にサンフランシスコに向け出港した。

 航行中に体調不良となった乗務員が1人いて、ハワイ島ヒロ・メディカル・センターで検査を受けたが結果は陰性だったという。

3月8日、ハワイ州において2件目の感染者が確認された。感染者はワシントン州からハワイに戻った年配の男性。旅行中の3月2日に体調が悪くなり、4日、ワシントン州から航空機でハワイに戻った後、7日に救急車で救急施設に運ばれている。

当時の報道によれば、3月4日のワシントン州発ホノルル行きハワイアン航空21便に搭乗したと報告され、ハワイ州保健局及びCDCは機内での接触者について調査を急ピッチで行っていた。

3月10日(米国時間)時点、

米国全体で647例(うち死亡25例)が報告されていた。
また、3月11日までに16の州政府(ワシントン州、カリフォルニア州、ハワイ州、メリーランド州、ケンタッキー州、ペンシルベニア州、ユタ州、インディアナ州、ニューヨーク州、オレゴン州、フロリダ州、オハイオ州、イリノイ州、ロードアイランド州、コネティカット州及びマサチューセッツ州)が新型コロナウイルス感染症への対応のための非常事態宣言を発出している。

3月14日午前11時、イゲ・ハワイ州知事は記者会見を行い、13日にハワイ州において新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認されたとし、以下のとおり発表した。
感染者2人は米国本土のカップル。3月2日に米国本土からのユナイテッド航空直行便でマウイ島に到着した。2人は3月2日から8日までマウイ島ラハイナに滞在。到着後まもなく1人が発熱、息切れ、咳により、緊急治療施設を訪ねている。3月7日、2人目も症状を発症し緊急治療を受けた。
しかし3月8日、2人はハワイアン・エア149便でカウアイ島に移動。2人はそれ以降はカウアイ島に滞在し、州が提供する隔離施設に移動するまでカウアイ・マリオットに滞在している。
 3月9日に最初に具合の悪くなった1人がカウアイの緊急治療施設を訪れ、抗生物質を処方。その後、12日に2人はウィルコックス記念病院に行き、そこで、医療従事者に新型コロナウイルス陽性の人と濃厚接触したことを伝え、13日遅くに2人が新型コロナウイルスに感染していることが判明した。


その2人の感染者に対し、3人の医療従事者が適切な感染防止具を身につけないまま対応したとして、自己隔離状態に置かれた。

その時点で地域社会に感染が広がっていることを示す材料はない。昨日(13日)の集会を控える勧告に従ってほしい。春休みを控えている現時点で学校閉鎖は考えていないが、この点は状況を見て再考することとする。空港で全ての来訪者をチェックすることは効果的ではない。としていた。

その辺りで、スーパーマーケットに客が押しかけ、トイレットペーパー、ハンドサニタイザー、消毒用アルコール類が棚から消えていく騒動が起きた。


そこから事態は激変する。

翌15日午後1時30分。イゲ州知事は記者会見を行い、

州内で新たに3件(計7件)の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表。

合わせて以下の内容を告げている。
 3月15日現在、州内感染者は7人(新たにオアフ2名,マウイ1名)。現時点ではハワイ州での市中感染は起きていない。
 公立学校の春休みを1週間延長し、学校再開は3月30日とする。
 人が集まる場所を避け、体調不良の場合は自宅に留まる。
 可能な場合は雇用主との同意の元で、自宅勤務を推奨する。
 流言飛語に惑わされないようにすること。ハワイへの物流は中断しておらず、生活日用品などを一度に買い過ぎないよう注意する。
7 コンサートなど大きなイベントの中止や延期を勧めていく。
8 新型コロナウイルスの症例数は少ないが,コミュニティーの安全を守るため,引き続き積極的な行動をとっていく。

また同日、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は今後8週間の間、50人以上からなるイベント、集会を中止または延期するよう勧告。
この勧告に学校や高等教育機関,ビジネス団体は該当しないとしていた。

続く





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