デュエマ界隈の大会事情からプロの世界からYouTube戦略からプレイヤー属性まで (ゲスト flat @flating2nd)
ゲームコミュニティについて学ぶ「本音で語るゲームコミュニティラジオ」を、FENNELに所属のプロゲーマで、クラロワでは公式のチーム戦で世界4位の実績もあるけんつめしさんと隔週でX Spaceにて配信しています。
ゲームにおけるコミュニティの盛り上がりにフォーカスし、それを誰が・どこで・何を・いつ・なぜ・どのように起こしたのかを掘り下げる番組です。今回はflat工房のflatさんをお迎えしました。音声アーカイブもあります。
連載はこちら:本音で語るゲームコミュニティラジオ
アイスブレイク:flatさんとけんつめしの馴れ初め
脇 :ご紹介をお願いしてもいいですか。
けんつめし :flatさんは、flat工房というYouTubeチャンネルを運営していて、flat工房っていう会社の経営者でもあって、カードゲームのデュエルマスターズを主に扱っている方です。最近ネットショップだけじゃなくて、秋葉原に実際に店舗を構えて経営もされてます。僕とflatさんは、前回ゲストの仏が繋げてくれまして。
脇 :そうなんだ。
flat :記憶がないなw
けんつめし :僕がもともとデュエルマスターズ昔やってたのもあって、flatさんのYouTubeを見てたんですよ。flatさんが「デュエルマスターズの強いカードの歴史を解説する」企画をやってて、これをクラロワでパクらせてくださいっていうDMをflatさんに送って。
脇 :えらい。
けんつめし :そしたら、flatさんが「いいですよ。ガンガンやってください」みたいな、っていうのが確か最初のツイッターまで繋がるきっかけで。それで生まれたYouTubeの「クラロワが壊れたシリーズ」は、出すたびにflatさんに似てるって言われるんですけど、そりゃそうなんですよ、パクってるんで。その後、flatさんが一回Among Usっていう人狼ゲームが流行った時に、各界隈のトップインフルエンサーとかコミュニティリーダーを集めたAmong Usを企画されて。
脇 :ごっつい。さすがの人脈。
けんつめし :その時にクラロワで僕を呼んでもらって、荒野行動で仏を呼んでもらって、みたいなところで一気に繋がった気がします。
flat :Among Usで結構広がったなっていう感じはあるかな。
けんつめし :そうですね。しかもAPEXが流行ってたのとミルダムが結構盛んだったのもあって、flatさんとAPEXとかよくやるようになってから、より仲良くなって。
脇 :なるほどね。ありがとう。それでは本日もそろそろ行ってみましょう、本音で語るゲームコミュニティラジオ!改めましてこんばんは、カードゲームは小学校の頃にマジックにハマって以来ご無沙汰なSideの脇です。そして、
けんつめし :へいよー、けんつめしです。僕は幼少時代ずっとデュエマにハマってました。そして、
flat :flat工房っていうねチャンネルやってます、flatです。Duel Masters専門のチャンネルですね。あとは秋葉原でカードショップもやってます。
カードゲーマーの属性分布とデュエマがpay-to-winではなくなった理由
脇 :早速ですが、カードゲーマーのコミュニティについて教えてください。カードゲームコミュニティはどんな層が多いんですか。年齢とか性別とか。
flat :性別の話をすると、99%男。YouTubeの視聴者層で96.何%とかなんですよ、僕の場合。で、やっぱり世の中には、親の端末見てる小さい子もいたりとか色々考えると、まあ現実どれだけやってますかってなると、まあほぼ男でしょうね。ただ、最近よく話題にあがっているポケモンカード、ポケモンっていうIPは結構女性にも人気があるので、1割ぐらい女性いても不思議じゃないのかなとは思ってます。
脇 :なるほど。クラロワは結構カードゲーム的要素が強いんですけど、それでも95%ぐらいだったかな…。
けんつめし :俺も97%とかで、親の端末で視聴している人のことを考えたら、99%ぐらいだと思う。
flat :クラロワの年齢層どんな感じなの?YouTubeだと。
けんつめし :中高大ですね。15から22歳ぐらいまで。
flat :うんうん。YouTubeだとさ、13-17、18-24、25-33と表示されるじゃん。それだとどれが一番多い?
けんつめし :18から24ぐらいかな。
flat :やっぱ18-24が最大になるんだ。デュエルマスターズは18-24がだいたい50%ぐらいで、その次に多いのがと25-33で30%ぐらい。最後が13-17で、これが12%ぐらいかな。で、もっと上の年代層が8%ぐらいの感じなんですけど、デュエルマスターズってだいたい20ちょい年経つんですよ。当時小学生だった頃に、もう本当に最初の頃のデュエルマスターズの勢いってほんととんでもなくて、僕も小学校の頃やってたんですけど、当時コロコロコミックの影響がかなり強かった時代で、その時にやってた人が一回中学生ぐらいで一回離れ、高校生大学生になってお金持つようになって、もう一回始めましたっていうケースがかなり多いのかなと。
脇 :なるほど。
flat :そういった人たちがこの25-33の中には結構な数いるのかなと思ってます。
けんつめし :確かに30代の人が結構いるイメージがありますね。
flat :そうですねで。18-24ないし13-17はYouTube見て始めましたとか、そういう系が多いのかなっていう印象はありますね。
脇 :子どもの頃好きだったけどお金がなくて、大人になってこうお金の力でバンバン買っていくっていう相当気持ちいい体験ですから。
flat :このゲームマジで金あってもバンバン勝てないんですよ。全然全然Pay to Winのゲームじゃないんで。
脇 :素晴らしいですね。
flat :そうですね。一時期は、「絶対これ4枚必要」ってカードが1枚4,000円だったりして、それをデッキに4枚入れないといけないんで、お金ないと話にならない時代もあったんですよ。それのピークが多分2019年ぐらいかな。そこで公式が方針をガラッと変えまして、そういう汎用性のある優れたカード、絶対デッキに入るだろうっていうカードをめちゃくちゃ再販したんですよ。再販に再販を重ねて、どんどん値段落としていって、誰でも手に入るカードにしたんですね。そういうこともあるので、今、デッキ作るのにはお金かかんない時代にはなったかなとは思います。
脇 :バランス調整ですねいわゆる。
けんつめし :それでユーザーが増えたというか、大会とかに出る人も増えたんですか傾向的には。
flat :競技人口はかなり増えたと思います。でも…これ、どっから増えたって考えていいかわからないんですけど…まあでも増えてはいるな。2020-21年がコロナウイルスがあって、デュエマ関係なく誰も大会できるわけないっていう状況だった時に比べたらもう余裕で増えてって。なおかつ、多分2018年とかと比較しても数倍単位で大会数は増えてるかなと思いますね。
脇 :すごい。
デュエマファンのSNS利用傾向。YouTube勢とTwitter勢、どちらが多い?
脇 :デュエマ勢って、SNSだとTwitterが一番多くて次にYouTubeみたいな感じなんですか?
flat :いや、YouTubeが一番多いんじゃないかな。見る人も合わせてですよね?
脇 :そうです。
flat :絶対YouTubeの方が多いですね。
脇 :Xでデュエマについて話をするというよりかは、じっくりYouTubeで情報収集して向き合ってる人が多いみたいな感じなんですかね。
flat :どっちかっていうと、Xでデュエマの情報集めてる人の方がちょっとガチっぽい感じがしますね。YouTubeの方がよりライトな層が多いのかなという印象があります。
脇 :楽しみ方の流派にはどういうタイプがあるんですか?シンプルに考えるとガチ勢とライト勢みたいなのかもしれないんですけど。
flat :俗に言う、まず動画勢っていうかですね。もうやってもない、カードも特に持ってないけど、Duel Mastersの動画を見ますよっていう人。これは、昔やっててルールだけ覚えてるけど、もう完全に引退しちゃったタイプの人ですね。この人たちも一応ルールは分かるので、新しいカードが出た時とかに、それの対戦動画だったりとか解説動画だったりとかを見る専で見てくれるっていう人はまずかなりいますね。こういう人たちはXで情報収集することはあんまないので、この人たちがYouTube勢としてカウントされる形にはなります。で、ガチ、カジュアルは当然いるんですけど、今Duel Mastersがちょっと育てたいんだろうなっていう市場としては、コレクション市場ですね。
脇 :なるほど。
flat :Duel Masters今あれなんですよ。同じカードでちょっと豪華なイラストにしたものを出してるんですよ。カードに付加価値をつけようっていう感じですよね。というところで、コレクション市場を絶賛開拓中っていう感じで育てようとしてるんですけど、当然今のところの話すると、ポケモンカードとかに比べると全然盛り上がってはないかな。
全国で1ヶ月に数百回。大会出るのに一切困らないデュエマ
flat:逆に大会だと、今度は逆にポケモンカードが需要に対して供給追いついてないんですよ。大会の開催数。
脇 :そうなんですね。
flat :ポケモンカードだと本当に大会出たいのに出れないっていう人がめちゃくちゃいるんですね。特に中規模32人以上とかの大会。もう本当に数少ないんですよね、日本全国の開催数が。一方でDuel Mastersは、チャンピオンシップ(CS)って言うんですけど、その32人以上の大会の開催数が尋常じゃなく多いんですよ。
脇 :そうなんですね。
flat :全国で1ヶ月に数百回とかの単位あります。ちょうど今日、知り合いの一人がノート出してたんですけど、4ヶ月間で190回大会に出て。
脇 :え、すごい。
flat :これどういうことかと言うと、4ヶ月って120日じゃないですか。だから昼行って夕方もう一回別の大会に出てる。
けんつめし :はしごしてんだ。
flat :はしごするやつまでいるんですね。それぐらいに、大会出るのに一切困らないのが今のDuel Masters。だから正直な話すると、ポケモンカードよりDuel Mastersの方が遊びやすいかなとは思いますね。
脇 :そういうお話を聞くと、クラロワとかも含めて、それなりにユーザーがやるゲームはもうばんばんそういうのを見習って大会やった方がいいだろうなっていう風に思います。
けんつめし :そうですね、確かに。
脇 :なんでそんなにできるんですか?開催する人とか場所とか色々考えるとそんなにできそうもありませんが。
flat :一番でかいのは、公式が出してるCSサポートっていうやつです。自分から公式に「こういう大会やりますよ」って申請を出すんですけど、申請が通ると、優勝商品とベスト8までの商品が公式からタダでもらえるんですよ。この商品がそれなりに値段つくんですよね。例えば市場相場の話をすると、優勝商品のカードは1万3千円くらい、ベスト8の入賞景品でも2千円くらいする。
脇 :なるほどなるほど。
flat :これがあるから、店からそんなに商品を出さなくてもちゃんと参加費とって人を集められるんですね。ってことは店からしたら大会やり得なんですよ。
脇 :なるほどなるほど。
flat :自分の懐痛まずにお客さんを集客できるんですが、あとはジャッジ(審判)が必要です。デュエルマスターズは公式公認審判みたいな制度を設けてて、面接と筆記試験にちゃんとパスした人だけを公認ジャッジとして、公式が「この人はちゃんとしたジャッジです」っていう認定を出すんですよ。で、基本的にはジャッジを呼ばないといけないんですよ、大会をやるのに。もう日本全国でジャッジがいて、大会をサポートしてくださるという感じで、もう本当にあれですね。整いすぎてますね。
脇 :すさまじいですね。歴史を感じますね。
flat :もうかなり育ってるかなと思いますね。
けんつめし :それを聞くと、僕は元々デュエマをやってて、今はやってないんで、動画を見る勢なんですよ。で、やっぱり面白そうだな、やってみようかな、みたいな思ったときに、一緒にやる人がいないとなかなか始めようと思わないんですけど、そんだけ大会があるんだったら、ちょっとそれに一人でも出てみようかなっていうのができる。これなんかいいですよね。
脇 :クラロワの経験なんですけど、30何人とかであれば、ワンチャン勝てそうって思えるじゃないですか。
flat :そうですね。実際それはありますよね。ありますし、それで勝ったら結構YouTubeとかで話題になるんですよ。すごいデッキが勝ったぞって。大会の規模がでかくなればなるほど環境外のデッキが勝つ確率って下がるじゃないですか。逆に言えば30人くらいの大会でもちゃんとCSはCSなので、優勝するとちゃんと話題になる。結構いい感じの塩梅になっているのかなと思いますね。
脇 :オンラインゲームというか、クラロワも含めたスマホゲームとかは、常に世界中と対戦できる。それはキャッチーはキャッチーなんですけど、結局毎シーズン「1万位」みたいなのを突きつけられて、「俺は別にこれ以上上手くなれねえんだな」っていう気持ちになるんですよね。それよりは、たまに近くにある大会とかで、32人くらいだったら上手くいけば準決勝くらいまで行けたりしたら嬉しいと思うんですよね。それに、世界ランキングだと連続で勝たなきゃいけないですけど、ちょっとした大会であれば相性うまく引けば勝てる。
flat :で、商品ももらえると。
脇 :嬉しいですね。ちょっとデュエマやってみたいって思っちゃうくらいは魅力的な話ですね。
92%のカードゲーム経験者が複数のTCGを遊んだことがある
脇 :カードゲームのプレイヤーは同時に何個もTCGをやってたりするんですか?
flat :先月、知り合いの方の大会に実況で呼ばれてたんですよ。その時に、YouTubeの生放送でアンケートを取って、他のTCGをやったことがあるかという質問をしたんですけど、92%くらいあるという回答があって。だから、俗に言うガチ、つまり環境変遷についていかないといけないほど競技的にやろうとしたら一個に絞らないといけないんですけど、カジュアルなライトな遊び方をするんだったら、全然2つ以上のTCGやることは十分にあり得るかなと。
脇 :趣味としてってことですね。
flat :僕も「触ったことある」というレベルだと、デュエマ以外にもポケカとかシャドバエボルヴとかワンピースとか。あと最近仕事で受けたんですけどバンガードもやったことがあるので、確かによくよく考えてみれば、カードゲームに触れたことある人は、デュエマ以外にもいろいろ触れてそうだなと思います。
脇 :そもそもこのカードの手触りというか、物理的な感じ自体多分好きっていうのも多分ありますよね。
flat :それはあると思います。
脇 :特別な魅力みたいなのがありますよね。マジック以来やってない僕が言うのもあれですけど、小学校の時は結構真面目にやってまして。
けんつめし :へー。
脇 :地元のマニアックなカードゲーム屋さんに行って、もう今は実戦で使えない昔のブースターとかがあって、コレクション的に買ったりしてました。
flat :ちなみにデュエマってあれですからね。マジックと同じ会社作ってますからね。
脇 :そうなんですか。
flat :そうなんです。マジックって結構難しいじゃないですか。あれを子供ができるように開発されたのがDUEL MASTERSなんですよ
脇 :なるほど。マジックは難しいですよね。
flat :そうですね。親会社も一緒なんで結構やりたい放題やって、それこそDUEL MASTERSにもBLACK LOTUSがあるんですよ。効果もかなり本家のBLACK LOTUSになるべく寄せた感じになってたりして、上手いことコラボはしてますね。
デュエマのプロとスポンサードの現実
けんつめし :次は、デュエマ実況者と、flat工房さん自身について質問させてください。僕が基本的にプレイヤーだったり、YouTuberだったりする目線からの質問なんですが、デュエマ競技シーンがもちろんあると思うんですけど、そのプロプレイヤーっていうのがいるわけじゃないですか。デュエマのプロプレイヤーは実際にご飯は食べられてるんですか。
flat :結論から言うんですけど、今はデュエマのプロほぼいないですね。なんでこういう言い方するかっていうと、一昔前はいたんですよ。なんですけど、正直とても食えるほどはもらえてなかったから、結果的に、その中にいた人ほとんど全員YouTuberになったっていう感じですかね。その課題についてなんですけど、なんでプロが成立しなかったかというと、カードゲームプロ最大の問題として、強い人と集客力がイコールではないってことなんですね。例えば、格ゲーやスマブラ、スト6では、めちゃくちゃ強い人ってもう一生優勝するじゃないですか。だから、ただ強いだけで有名になれるんですけど、カードゲームって運によるブレが結構大きいから、いくら強くても優勝し続けることってできないんですね。
脇:なるほど。
flat :だから勝ち続けて知名度が上がるっていう展開には滅多にならないんですよ。一方で、会社がその選手をスポンサードする魅力って、その選手に知名度があるっていうのが一番重要じゃないですか。知名度がなかったらスポンサードする側からしてみれば、うまみゼロなんで、意味がないと。この現実を選手側も理解してないケースが結構あって、強い人はスポンサードをもらうに値するって思い込んでる人が結構多いんですよ。実際にあった事例として、僕に、大会の遠征費をスポンサードしてくれませんかっていう話が来たことがあります。俺からしてみれば、なんで自分より知名度がない人を金払ってスポンサードするんだよっていう話なんですね。俺がその人をスポンサードした場合、うちの動画の話題とかでも出すことになるわけだから、その人がどんどんやっぱ人気になってくる。だからむしろ、俺がコンサル料でお金もらえる側になるはずなんですけどっていう。もちろんあくまで理論的な話ですけどね。
脇 :確かに確かに。
flat :こういう原理的なところを理解してない人も多くて。デュエマに限らず、カードゲームのプロはなかなか、食べれる体制にはならないかなと思います。
今からデュエマYouTuberで食べていくためのポジション3つ
けんつめし :なるほど。そうなると、基本的にはデュエマ、カードゲーム専業でやっていくためには、YouTuberにならないといけないわけじゃないですか。
flat :まあそうです。一番早いのはYouTuberですね。
けんつめし :カードゲームって歴史ががすごい長いものじゃないですか。flatさんとかも昔からYouTubeやられてると思うんですけど、例えば今、結構デュエマうまい人が、YouTuberで食べていくためのポジションを取るためには、どういうスタイルでいくのがいいのか。flatさん視点からありますか。
flat :なるほどね、はいはい。えーっと、3つぐらいあるのかなと思ってて、一番確実なのは、話題になった新しいデッキをいち早く紹介するYouTuber。
けんつめし :鮮度が命の。
flat :これは、ちょうど最近、一人出てきたんですよ。そういうことをする人が。実際にいい感じに伸びてきてる。でもそりゃそうっていう話で、デュエマはさっき言ったように大会が多いんで、プレイヤー人口も多いんですよ。だから他の界隈と比べて、新しいデッキの対戦動画がめっちゃ再生されやすいんですね。なので、これはデュエマの強みを生かした戦い方になるのかなと。
脇 :なるほどなるほど。
flat :これをやろうってなった時に、最速で動画出す方法って、強い人と仲良くなることなんですよ。先に(カード)リストもらっちゃうんですね。その人が作った新しいリスト。そしたら誰よりも早く動画出せるので。何にせよ、この方法をやるんだったら絶対に大会に出た方がいいですね。やっぱ大会に出とかないと、プレイング的にも怪しくなるところ出てくるので。
脇 :確かに。
flat :せっかくデッキ紹介しても、正しく動画で使えてなかったらただ叩かれるだけなので、そういったところも加味しても、ここを狙うんだったら、絶対競技者になることが最重要になります。で、ちょっと競技者の方は無理だってなった場合には、これは僕も結構やってるんですけど、解説系の動画ですね。これは無難に伸びますね。要は過去の事象、カードの歴史だったりとか、パックの歴史だったりとか。歴史があるので、それをちゃんと勉強すれば、誰でも動画作れるようになるんですよ。これに関しては、ゆっくり音声、ゆっくり実況でもいいので、一番ハードルは低いかな正直。
けんつめし :まあハードル低いですけど、結構大変ですよね、最初。
flat :大変だし、あともう一個問題点があって、人に数字がつかないんですよこれ。
脇 :うんうん。
flat :解説をやってるその事象に興味を持ってる人だけが見に来るので、その動画見終わった後、別にその人に興味は持たないんですね。なので、短期的には稼げたりするんですけど、1年2年っていうスパンで考えると、正直厳しいかなとは思います。さっきけんつも言ったけど、大変っていう要素はこの業界によっては結構致命的で、動画1本で例えば1万円稼げるような人も、その、1本動画作るのに1週間かかったら、4万円しか稼げないから。
脇 :そうですね。
flat :大変さっていうのは結構大事な要素ですね。「頑張ればいい」ではちょっと片付けれないぐらい重要なところではあるので、そういう話をすると、解説系1本でやるのは結構反対というか、難しいだろうなとは思います。
けんつめし :その他があるとすれば。
flat :個人的にはちょっと熱いなって思ってるのが、ガチの競技勢が裏でやってるしょうがない遊び。意外と動画になると思ってるんですよ。カメラ外というか、夜8時9時とかにみんなで集まって身内でよくやってる様なしょーもないやつですよ。そういうのって意外と需要あんじゃないかなと思ってて。とういうのもデュエマって、さっき言ったようにプレイヤー人口が多いので、そういう界隈だと、上位の人たちの裏側って意外と知りたい人多いんじゃないかなって思うんですよ。なので、導入としてはすごく斬新というか、新しいのかなとは思ってますね。これに関しては、やれる人がかなり限られてはいるんですけど。
脇 :トークスキルも求められそうなので、面白い必要がありますよね。その人が本質的に。
flat :そうですね。最悪その人が面白くなくてもいいんですけど、少なくとも掛け合いは面白い必要がありますね。グループ全体として面白ければOKですね。ガチでやってる人間、結構面白いやつ多いんで、まあ意外とやったらいけんじゃないかと思います。誰もやってないからサンプルがゼロすぎて確証は取れないんですけど。
けんつめし :なるほど。
脇 :これがうまくいったら人にファンがつくんで、より長く食っていけるところもありますよね。
flat :その通りです。これの一番いいところは人に数字がつくところなんですよね。個人的には誰かやってくんねえかなって思ってますね。どうせ俺にはできないジャンルなので、好きにどうぞという感じであります。
脇 :グループYouTuberの時代でもあるんで、その時代がまだ残ってるうちに やったほうがいいでしょうね。
flat :そうですね。ただ、始めようと思ってる人がもしいたらのために言っておくんだけど、グループでYouTubeを持つのはあまり推奨しない。というのも、収益が折半になっちゃうので、食っていく難易度が跳ね上がってしまう。基本的に自分のチャンネルを作った上で、そこに遊びがてら出てもらう、手伝ってもらうっていう感じの関係性がいいかなとは思います。
flatさんの将来の夢や目標について
けんつめし :最後どうしても聞きたいやつがああります。flatさんは元々と競技シーンも走ってたし、最近も大会に出たりもしてたじゃないですか。
flat :最近の話すると、GPとかいう半年ごとにある大型大会ぐらいしか出てないんですけど。
けんつめし :そういう一面と、あとは歴史を解説したりとか、しょうもない面白い動画を出してるっていう感じで、YouTuberとしては全部抑えてる完成系だと僕は思ってるんですけど、そんなflatさんが掲げてる自分の夢とか目標って何なのかなっていうのを。
flat :2つあるんですよ。1つ目が、この業界で食える人を増やす。それでデュエマのYouTuber増やしたりとか、デュエマの大会イベント運営者だったり、ライター職の人だったり、あとさっき言ったデュエマのプロも。こういったデュエマで食える人を増やしたいなと思ってるんですよ。これをやろうとした時に必要なことがいくつかあって、そもそもまずデュエマの認知度を拡大させないといけない。全体のユーザー数増えることって全てにつながるので、僕はそのためにYouTubeやってる。あとは、大会イベント運営者が食えるようにするためにいろんなイベントを考案して手伝ってます。最近だと 工房祭っていう非公認イベントをやったんですけど。東京流通センターっていうところを借りて。
脇 :はい。
flat :152人ぐらい呼んでやったんですけど、あれはマジ死ぬかと思いましたねw。普通イベントやるときって、イベント会社をかますじゃないですか。でも、イベントについて色々知っておきたいからっていう理由で、俺ともう一人のやつ、2人だけでやったんですよ。このイベントの設計運営全部。
脇 :おーすごい。
flat :マジ死にそうになって、この体制はもう二度とやりたくないなっていう話をしてましたね。やばかったですこれは正直。あとは昔やったイベントだと、アダルトCSっていうイベントがあって、これ別にエロい意味じゃないんですけど、普通大会って昼スタートじゃないですか。そうじゃなくて夜10時スタートの大会なんですよ。負けたやつから酒飲み放題で、終わった後もひたすら飲みながら遊び続けて朝6時解散っていう。
脇 :おーすごい面白そう。
flat :そういう感じですね。普通の大会は俺がやらなくても色んな人が勝手にやってくれてるんで、うちにしかできないことですね、変なものを。そういう変ちくりんのイベントを色々やって、色んな人に興味を持ってもらうと。それにイベントの運営者とかも絡ませて、そのまま各自でやってもらうと。そんな感じでちょっと増やしていきたいなと。で、デュエマのプロを成立させるに関してなんですけど、これ実は一個草案も浮かんではいます。ただ、と最近ですね、尊敬するスマブラ作った桜井先生がですね、YouTubeにて、「本当にやりたい企画は完成するまでペラペラ話さず黙ってやる」というメッセージを残してたので、今は準備を(黙ってやります)。いつか実現させようかなと。
けんつめし :なるほど。
flat :なので、一個目標としてあるのが、デュエマまで食える人を増やすと。で、もう一個がこれも完全に個人的なものなんですけど、ぶっ飛んだ動画作りたいんですよ。持論なんですけど、面白さって道徳的な問題があるスレスレのラインにこそあると思ってるんですよ。
けんつめし :一理ありますねw
flat :結構そのギリギリを突いたところが一番面白いかなと思って。ただ昨今その風潮って許されないじゃないですか。
けんつめし :結構厳しい時代ですね。
flat :だから簡単な話、表に出ない形でそういう際どい動画を作ろうかな。これ、完全に趣味の領域なんですよ。ちゃんと力入れてそういうことをしたいので、無駄に時間かかる割にそんな収益にはならないだろうから、一旦、FIREじゃないですけど、最悪もう働かなくても大丈夫だろうっていうところまでは行っておいて、そういうちょっといかれた動画作りたいなっていうのは思ってますね。最悪それで死ぬほど炎上したら、後はもう隠居するんで。
脇 :FIRE的なところを目指せるっていうだけで相当すごい。
flat :カードショップを始めたのもこれ両方の目的があって、さっき言ったように、実際にカード好きな人をうちがカードショップで雇用してっていうケースもあるし、それに、YouTube以外の収益経路がやっぱり欲しかったんですよね。
脇 :絶対そうですよね。
flat :FIREっていう話をしようとしたら、絶対にYouTube一本じゃきついと。
脇 :そうですね、安定性がないですね。
flat :今、自分の持っている知名度を一番早く現金化できるのに何ってなったら、カードショップやるしかないなと。僕はネットショップからスタートしたんですけど、ネットショップを始めたのが21の頃で、その前の20歳に高専を卒業したんですね。卒業する前に親にこの話をするんですよ。「俺は就職もせず進学もせず、YouTubeで食っていこうと思う。」と。まあ、本気でぶち切られるんですよw。なので、パワポで資料を作ったんですよ、自分なりに。「卒業後、俺はこういう順路を辿る。まずYouTubeをやると、そのままネットショップをやると。このネットショップがなぜ成功するかというと、俺はYouTuberだから広告費が1円もかからない。だから必要最小限のコストで売上を出すことができる。俺が死ぬほど働くだけだから従業員のコストも基本的にかからない。」という話をして、多分どっか理論破綻してるんですけど、なんだかんだ説得させてやりましたね。
脇 :すごい。この話、けんつ刺激受ける部分いっぱいあるよねきっと。
けんつめし :そうなんですよ。だから、flatさんとは界隈越えて一番仲いいというか、一緒に二人で旅行行ったりもするんですけど、そういう時にやっぱり刺激をもらってるんです。
脇 :いい友達というか、思いましたね。よかったよかった。
けんつめし :ここまで戦略的にやってるYouTuberはいないですし、タイトルパワーがとてつもなくデカいわけでもないんで、ちゃんと戦略を立てないと伸びない。それで長くやってるっていう人が、僕は一番すごいと思ってる。
脇 :本当その通りだね。
flat :俺も結局、最終的には面白い変な、イカれた動画作りたいだけではあるんで、そのための手段としていろいろやってるかなっていう。
ダイエットバトル:パフォーマンスとルールとのギリギリのせめぎ合い
flat :それこそ、これ最近の話なんですけど、この放送聞いてる人だけにはちょっと真実を先に話しておきたいんですけど。あれ、言っていいの?男気ダイエットバトルの話。
けんつめし :いいですよ。
flat :今、2ヶ月で体重の10%落としたやつが勝ちっていう男気ダイエットバトルっていうのをやってるんですよ。これ歴史があって、第12回目らしいんです。僕は今回初めてなんですけど、面白い過去エピソードがたくさんあるんですよ。僕は12回目にして初参加なんで、そのレポート動画を後日出そうと思ってるんですね。で、簡単な話、ルールにさえ記載されてなければどんな不正をやっても問題ないと。ルールでこれはダメですよって書いてあるやつをやったらだめじゃないですか。だから計量当日になって、めちゃくちゃサウナ入って水抜きするとかダメなんですよ。ルールで禁止で。過去に献血行った後サウナ行って倒れたやつがいたんですよ。他人に迷惑がかかるからなしになったんですよそういうのが。
脇 :ありそうw
flat :そういうエピソードもあって、それに出るってなった時に色々考えたんですよ。絶対にとりあえず勝とうと。ところで、ちょうどそのタイミングで別の配信者の人が、ダイエット漢方の案件を受けてたんですよ。それをツイッターに上げてて、なるほどねと思って。今回の大会、俺がルール制定して、漢方とかの使用禁止をなしにっていうルールをつけなかったんですよ。それで、ちょうど始まったタイミングで案件が来るように調整したんですよね。
脇 :すごw
flat :案件として受け取ってるんで、ツイッターでPR文を書かないといけないんですよ。で、PR文を書いたらガチで炎上したっていうw 「漢方の案件なんかやりやがって」みたいな。俺はもう、反則スレスレの中で戦うダイエットバトルが面白いから、こいつを盛り上げるための、パフォーマンスじゃないですけど、イベントとしてこれをやってるんですよね。ただ、冷静に考えたら道徳的なところでギリギリだなと思って、ちょっと反省しましたね。ただ、ちょっと反省はしたんですけど、案件受けちゃったんで後2回ツイートしないといけない。
けんつめし :おもしろw
flat :炎上覚悟のツイート、俺後2回しないといけないんですよ。
けんつめし :配信者仲間でやってるのもあって、みんないい感じにぶっ飛んでて面白いなって。
今までで一番時間オーバー
脇 :今までで一番時間オーバーしてますね。
flat :これ尺あったんですか?
脇 :一応30分。
flat :そうなんだ。
脇 :全然問題ないですけど。というわけで、そんな感じで終わりにしたいと思います。
けんつめし :今日はめちゃくちゃ面白かったです。
脇 :最初の方は結構真面目にコミュニティのことを伺えた一方で、後半はflatさんの情報量が半端なくて、ずっと圧倒されてました。
けんつめし :普段、flatさんと普段からこういう話を聞いたりしてるんですけど、より深いところまで聞けて、いや俺も頑張るかーってなりましたね。ありがとうございます改めてflatさん。
flat :とりあえず無難に終わって良かったなーと思ってます。いやーこういうのでやらかすとやっぱ、界隈背負ってるんでw
脇 :けんつも背負ってるもんね。
けんつめし :俺も一応背負ってます。若干の背負い慣れしてますw
脇 :そんな感じで今日も最高でした。本音で語るコミュニティラジオ、本日のお相手はSideの脇と、
けんつめし :FENNELのけんつめしと、
flat :flat工房のflatでした。
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