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『ギルティギア ストライブ』を100時間遊び、格ゲーへの苦手意識が完全になくなった

結論:格ゲーは面白い

ブリジットが加入し、半額になったタイミングで『GUILTY GEAR -STRIVE-』を購入した。あまりに楽しくていつの間にかプレイ時間が100時間を超えていた。使用キャラクター(ソル)のレベルもちょうど100になったので、この機会に、格闘ゲームを真剣に遊んでいくうちに起きた意識の変遷について書いてみようと思った。

●格ゲーは何となく苦手だった……気がしていた

筆者はストーリーベースのゲームをメインで遊ぶ民で(こういった連載企画も書いているので良かったら読んで欲しい)対人ゲームは専らFPSばかりで、格ゲーは素人同然だった。だが、非常に評価が高い上、知り合いに誘われたこともあって、軽い気持ちでGGSTを買ってみた。

格ゲーはとにかく覚えることが多いし、よくわからないうちに負けるし、あんまり真面目にはやらんだろうな~と思っていたが、いざチュートリアルを触り、簡単なコンボだけ覚えてネットワーク対戦に踏み込んでみると、あれ……意外と、戦える? しばらくはそこそこ良い勝率で戦えていたし、ランクもグイグイ上がった。

それもそのはずである。GGSTはシリーズでも(多分ブリジットのおかげで)最高の売上を叩き出したらしく、つまりそれだけユーザーがいたということである。彼らの格ゲー歴は様々なようで、筆者と同じくらいの練度のプレイヤーがうなるほどいた。(もちろん戦績は途中で凹み、そこからは5割行くかどうか程度になった)

↑kawaii

格ゲーのランクマッチは、散々待たされて自分よりはるかに上手い人に瞬殺されるという経験があっただけに、これはかなり楽しい体験だった。

●自分がランクマッチを続けられた理由

ひとつには、もちろんGGSTに搭載されているランクタワーという制度が良くできているからである。プレイヤーは強さに応じて10階層(+α)に分かれているロビーに放り込まれ、自分より下の階のプレイヤーとは絶対に戦えない。戦績に応じて階層は細かく変動するものの、5階に10階の住民がやってくることはほぼ間違いなく有り得ないだろう。

当然この環境を成り立たせるにはある程度以上の人口がいるわけだが、今のところGGSTは問題なくランクタワーが機能しており、酷く経験の離れたプレイヤーとしか当たらないということはない。ここに関しては気兼ねなくスタートできるだろう。

もうひとつは、自分が格ゲーに対して勘違いしていたことに気付けたというのが大きい。それは、最初からすべてを学ぶ必要がないということと、それらは対戦相手が教えてくれるということだ。

対人ゲームに勝つためには、ゲーム内のチュートリアルだけでなく、プロの動画や有志のwikiを読むのが当たり前である。当たり前なのだが、格闘ゲームはこの座学の部分が非常に入り組んでおり、「とりあえず知っておきたいこと」と「中級者以上に求められること」がごっちゃになって語られている節がある。いや、筆者がそう感じていただけで、ちゃんと分けられているページもあるかもしれない。

正直「とりあえず知っておきたいこと」だけでもごまんとあるじゃん……という印象の人もいるだろう。なので、まずはゲーム内チュートリアルを一通り読んだら(何なら一度見てすぐ忘れてしまったとしても構わない)もう早速ネット対戦に行ってしまっていいと思う。準備だけで何時間とかけるのは流石に現代のエンタメのタイムスケールとそぐわないだろう。

そしてそこには自分と同じくらいか、少しだけ強い対戦相手が待っているはずだ。この少しだけ強いというのがとても重要である。その人には負けてしまうかもしれないが、その人はあなたの知らないことを少しだけ知っている。それを真似してみよう。もしくは、それに勝つにはどうすればいいか、ちょっとだけ考えてみよう。

そうして自分で考えて試してみたことは、有志のwikiにデカデカと必須テクニックとして紹介されていたり、格ゲー界隈では太古の昔から常識だったりするのかもしれないが、最初に情報として教わっただけではわからなかったはずだ。いや、頭で理解していたとしても、体系だった知識として体や指が覚えられなかったはずだ。

この自分だけの感覚が、ほんのちょっとずつ増えていくのが格闘ゲームの何よりもの醍醐味である。

格闘ゲームは常に一対一であり、相手は自分の師匠か、もしくは自分が相手の師匠なのだ。しばらくは良いところのない試合が続いたとしても、突然難しいと思っていた技術が体得できる時がくる。そうすると、相手プレイヤーが数時間の前の自分に見えてくる。

初勝利

具体的に言うと、覚えてる限りでは下記の調子で出来るようになっていった。(常時安定しているわけではなく、どういう理屈なのかわかったという意味である)

5K>2D>BRの基本コンボ⇒赤キャン⇒しゃがみガード癖⇒地対空昇竜⇒昇竜ぶっぱ癖をなくす⇒HSのカウンターヒット確認⇒青キャン⇒赤キャンの無駄撃ちを減らす⇒バースト対策⇒脊髄バーストを止める⇒壁割り安定コンボ⇒投げ⇒大体の技始動のコンボ⇒立ちK暴れ・割り込み⇒飛ばせてから空投げ⇒NVやBBに頼り過ぎない⇒牽制遠S

これは筆者の一例であり、まだまだ安定していない行動も多い。言語化できてない部分も多いし、「わかった!」から「やっぱわかんない!」も幾度となく繰り返している。

つまり何が言いたいかというと、成長の速度も順番も人によってバラバラなのである。超上級者テクニックが突然できるようになる必要もなければ、ビギナーでもできるようなことができないからといって、いつまでもそれにこだわらなくてもいい。ウメハラ言うところの「一日ひとつだけ強くなる」である。

●結びに

最初に書いた通り、格ゲーは面白い、これに尽きる。チーム対戦のゲームと違い、言い訳できないところも良い。対策されまくっているとはいえ、ソル=バッドガイという強キャラを使っているとさらに強く思う。「自分が負けたのは自分が相手より考えが甘かったせい」……これが本当に心に刺さる。

また、筆者と知り合いのゲームライターたちで年末年始に「対人ゲームを考える~俺より強いやつに会いに行くために~」という連載企画を行った。こちらは格闘ゲームに拘らず、広く人とゲームを遊ぶということについて考えてみた内容になっている。モチベの維持やメンタルの保ち方にも踏み込んでいるので、是非とも併せて読んで欲しい。

では、記事も上がったところでもう一戦と行きますか……ヘブノヘー レッツロック!!

一瞬だけ行けた10階

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