なかやま・としひで

言語の研究をしてきましたが、分野を問わず不思議なことには目がないです。工芸品、アートか…

なかやま・としひで

言語の研究をしてきましたが、分野を問わず不思議なことには目がないです。工芸品、アートから、人が交流したり活躍したりする場まで、何かを創るのが好きです。心からおもしろいなあと思えることを大事に生き切ろうと考える日々。

マガジン

  • 言語楽〜ことばのたのしみ

    ことばやことばのやりとりの不思議、おもしろさを拾っていきます

  • いつかどこかの君への置き手紙

    伝えたいことばがある。 伝えたい人がいる。 でも、ことばのむずかしいところは、そこに込められた気持ち、心が伝わるべき時、関係性があるということ。 適切な時に、適切な関係性の中で言われてはじめて、ことばに込められた気持ちや心が、その豊かさいっぱいに伝わる。 ところが、伝えたい時に、伝わる条件が整っているとは限らない。 伝えたい気持ちはいっぱいなのに、その時にことばにしても、伝わりにくい。 そんなことは多い。 そうやって、多くのことばは、込められた気持ちや心を伝えることができずに宙に浮いてしまうのだろう。 だから、僕は置き手紙を書いて、ここに置くことにした。 ことばに込めた気持ちや心を受け取ってくれる人に、受け取りたいタイミングで、伝わりますようにと祈りながら、書いていきます。

  • mirai journal

    • 34本

    人文系の研究を深め、おもしろさを豊かにし、可能性を広げたい。そのために考え、活動する日々の記録

  • TReNDジャーナル

    • 16本

    学問研究の専門領域を超えた交流を通して、本当に問うべき問いとは何かを考える場を作る試みの試行錯誤を共有します。

  • 時のひとひら、ヒカリのしずく

    心に映ったひとひらの時、光のひとかけら

記事一覧

ことばが伝わるには

伝えたいことばがある。 伝えたい人がいる。 だったら、ことばにすればいい、と思うかもしれないが、これが意外とむずかしい。 なんとか伝えたい、伝わってほしい、と思…

変化に身をまかせて

目の前のことは一瞬一瞬で変化しているけれども、高い高いところから見れば、毎日は連続していて、世界は昨日と同じく、何も変わらないように見える。 人間も、動物も、自…

本のおすすめ:研究する自分を振り返るきっかけのために

わたしたちは日々、遠い世界で、そして自分たちの周りで起こっていること、そして自分たちが向き合う他者を理解し、説明しようと、調べ、考え、議論しています。そんな中で…

閉塞感を感じやすい世界だけれども、変だと思うこと、嫌だと思うこと、残念だと思うことに留まらず、どう変えられるか、まで思考を一歩踏みだす。それを繰り返していけば、閉塞感に閉じ込められることはない

AIが人格を持ったら...?

これまで我々が目にしてきたAIは、基本的に人間の知的振る舞いを模倣するシステムだ。その能力の向上にはめざましいものがあるが、その能力はあくまで要請に応える反応力で…

知的作業の創造性、の幻想...

我々があれこれと頭をひねってやっている知的作業、特に新たに考えなくてはならない提案書、説明文、報告書などなどはそう簡単に機械に代行させることなどできないと思って…

戦争の反対は...

どこに生まれるかよりどう生きるか

わかったことを共有するところまでが研究

今日のみっけもの #001 専門研究に没頭していると、研究の意義を他の人に理解してもらえないことに慣れっこになってしまったり、普通の人には理解などできないだろうと驕…

未来を壊さない技術開発

今までにない未来を創り出そうと考えるとき、新しいものや技術の開発に焦点を当てがち。しかし、この世界のありようは多くの要因が複雑に絡み合ったシステムをなしていて、…

ダイアモンド富士を探して

「今」に立ち向かう自分を丸ごと応援する

だれしも自分の力を最大限に発揮したいと思っているだろう。 それには思い切り力を出し切るだけ。 そういうと簡単に聞こえる。でも実は意外と難しい。 よく言われるのは…

答えようとすること

現場を見ていない政策が迷走するわけ

今話題の防衛費増額政策について、防衛省の元高官が語っていることには気付かされることがたくさんありました。 今回の防衛費増額政策は、日本の防衛力が量的にも質的にも…

ハロウィンカボチャ、彫ってみた

今年も、ハロウィンカボチャ、彫りました。 テーマは毎年悩むんですが、今回はマレフィセントに挑戦しました。 子どものハロウィン仮装のお供に作り始めてから毎年作って…

心のカタチ

ことばが伝わるには

ことばが伝わるには

伝えたいことばがある。
伝えたい人がいる。

だったら、ことばにすればいい、と思うかもしれないが、これが意外とむずかしい。

なんとか伝えたい、伝わってほしい、と思っても、ことばにできないことはある。「ありがとう」と伝えたいけど言えない。「ごめんなさい」と言いたいのに、言葉にならない。恥ずかしいからかもしれない。自分が頑固だからかもしれない。どうことばに表現したらいいかわからないからかもしれない。

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変化に身をまかせて

変化に身をまかせて

目の前のことは一瞬一瞬で変化しているけれども、高い高いところから見れば、毎日は連続していて、世界は昨日と同じく、何も変わらないように見える。
人間も、動物も、自然も、視点の高さによって変化が激しく見えたり、変化がないように見えたりするんだろう。
どのレベルにも変化はあるけど、全体を見ると部分の変化は見えなくなる。
変化と連続性の割合の違いなのかもな。

               ❃

感情の中

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本のおすすめ:研究する自分を振り返るきっかけのために

本のおすすめ:研究する自分を振り返るきっかけのために

わたしたちは日々、遠い世界で、そして自分たちの周りで起こっていること、そして自分たちが向き合う他者を理解し、説明しようと、調べ、考え、議論しています。そんな中では、外にあるものごとがどうなっているのか、とわたしたちの意識は常に外に向かって、見えているものを吟味しようとしています。しかし、見えていると思っているものごとがどのように見えるのかは、実はわたしたちの観る態度に多分に影響を受けます。今回紹介

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閉塞感を感じやすい世界だけれども、変だと思うこと、嫌だと思うこと、残念だと思うことに留まらず、どう変えられるか、まで思考を一歩踏みだす。それを繰り返していけば、閉塞感に閉じ込められることはない

AIが人格を持ったら...?

AIが人格を持ったら...?

これまで我々が目にしてきたAIは、基本的に人間の知的振る舞いを模倣するシステムだ。その能力の向上にはめざましいものがあるが、その能力はあくまで要請に応える反応力であって、主体的に判断や行動を起こすことにはつながらなかった。

AIの学習は人間が生み出したもの(言語表現や創作物)に基づいてきた。AIが独自の「価値観」を持つように明示的にプログラムされない限り、AIが人間がやってきたことを超えることは

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知的作業の創造性、の幻想...

知的作業の創造性、の幻想...

我々があれこれと頭をひねってやっている知的作業、特に新たに考えなくてはならない提案書、説明文、報告書などなどはそう簡単に機械に代行させることなどできないと思っていた。ところが、chatGPTと少しやりとりしてみたら、生成される文章の完成度の高さに驚いた。

文章の完成度の高さもさることながら、その生成系AIの知的生産物生成のカラクリを聞くともっとおもしろい。

生成系AIがあの論理だった文章をまと

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わかったことを共有するところまでが研究

わかったことを共有するところまでが研究

今日のみっけもの #001

専門研究に没頭していると、研究の意義を他の人に理解してもらえないことに慣れっこになってしまったり、普通の人には理解などできないだろうと驕った態度になってしまったりすることもあるかもしれない。

でも、およそ研究する価値があることで、他の人が全く興味も関心も持たないことなどあるだろうか。

研究することを仕事にしたり、仕事にまでできていなくても研究をする機会や時間が得ら

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未来を壊さない技術開発

未来を壊さない技術開発

今までにない未来を創り出そうと考えるとき、新しいものや技術の開発に焦点を当てがち。しかし、この世界のありようは多くの要因が複雑に絡み合ったシステムをなしていて、ものや技術もそれを取り巻く環境や世界から独立して存在するわけではない。新しいものや技術が社会的に受け入れられるためには、まず、それを必要とし、当たり前のように使いこなす世界が存在する必要がある。

システムとしての世界の構造を意識しないまま

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「今」に立ち向かう自分を丸ごと応援する

「今」に立ち向かう自分を丸ごと応援する

だれしも自分の力を最大限に発揮したいと思っているだろう。

それには思い切り力を出し切るだけ。

そういうと簡単に聞こえる。でも実は意外と難しい。

よく言われるのは、考え込むことよりも、行動する、ということ。でも、行動に重心を移すというのはどういうことで、どうすればできるのか。考えずに闇雲に体当たりするということとは違うだろう。

わかりにくいのは〜少なくとも僕にはわかりにくかったのは〜行動して

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現場を見ていない政策が迷走するわけ

現場を見ていない政策が迷走するわけ

今話題の防衛費増額政策について、防衛省の元高官が語っていることには気付かされることがたくさんありました。

今回の防衛費増額政策は、日本の防衛力が量的にも質的にも不十分であるという課題に対して政府が打った対策なわけですが、防衛費に限らずこうした政府の肝入りで大きな予算を投じるという課題対応の仕方が迷走しがちな理由がよくわかります。こうした迷走はあらゆる方面で同じことが起きていますが、「現場」をよく

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ハロウィンカボチャ、彫ってみた

ハロウィンカボチャ、彫ってみた

今年も、ハロウィンカボチャ、彫りました。
テーマは毎年悩むんですが、今回はマレフィセントに挑戦しました。

子どものハロウィン仮装のお供に作り始めてから毎年作っているのですが、もうかれこれ25年以上もやっているので、いろいろなテクニックに挑戦しながら進化させてきました。

近所では小さな子どもがいなくなってきて仮装した子どもが練り歩くこともないので、今年は作るかどうか迷ったのですが、年に一度のこと

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