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LADY BIRD

新型コロナウイルスの騒動がはじまり半年以上が経過しました。その今までに経験した事のない日々は僕にとってとても大切な時間になりました。本来ならば週末はLIVE、平日はレコーディング等の仕事で家を留守にしていましたが、週末どころか平日もずっと家にいるようになりました。おかげで、子供達と一緒に過ごす時間が沢山増えて、日々変わって行く成長する様を感じる事が出来きました。不透明な未来に、変なストレスや不安は子供達と一緒に遊ぶ事で少しずつ解消され少しずつ見えてきました。5歳の娘はバレーの踊りと表現力が豊かになり、バイオリンもとても上手になり発表会に出れるくらいになりました。息子は言葉を沢山覚えて会話が出来るようになり、姉の真似をしてバイオリンに興味を持ち始めました。そんな前向きに生きて、スクスクと育っている姿を見て、自分自身も成長しなくてはいけないなと思う毎日でした。

4月頭の晴れの日の朝、世の中がSTAY HOMEの最中でしたが、2歳の息子・ミーくんと人気のない時間帯を見計らって家の近所を散歩をしていました。小さな花をママにプレゼントしようと探していた時、てんとう虫を見つけました。すぐにとって、ミーくんに渡しました。潰さないように優しくね、と言いましたが興奮した指先はそういきません。てんとう虫を刺激したので、外敵から身を守るための、臭い黄色液を出してました。手の臭いを嗅いで直ぐに逃しました。それがミーくんのてんとう虫との最初の出会いでした。その日から激しい雨の日以外は、毎日てんとう虫を探す朝になりました。不思議な事に、最初は僕の方が見つけていたのですが、しばらくしたらミーくんの方が見つけるのが上手になりました。小さな目ですが、大きな視野を持っていました。気付くと家族全員でてんとう虫にハマってしまい、色々調べ始めました。調べるのが上手なママは的確に「てんとう虫」の習性や特徴等を子供達に教えていました。雑草カラスノエンドウの新芽部分に群がるアブラムシを食べにてんとう虫が集まる事がわかって、近所中カラスノエンドウのある場所を探しまわりました。捕ったてんとう虫は虫カゴに入れますが、必ず家に入る前に逃します。てんとう虫は、なんか不思議な魅力があります。見つけた時の瞬間がとても嬉しくて、思わず声に出してしまうのです。「あっ、てんとう虫!」。世の中がこんな感じだけに、ちょっと幸せの気分になりました。そんな出来事をママのお父さんに話しました。 
お父さんはいつも孫の事を気に掛けてくれる優しいお爺ちゃんです。元、カメラマンで、整理整頓や資料作りが上手なお爺ちゃん。調べるのも、探すのも早いのです。早速、てんとう虫の本や図鑑、タオルやおもちゃ等、てんとう虫グッズを店頭やネットで探して子供達に沢山プレゼントをしてくれました。そして、朝の散歩中に撮った素敵な写真も送ってくれました。流石、カメラマン!

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梅雨が入って、てんとう虫の姿が少なくなり、雨の日が続いたのでお家で良く絵を描きました。息子は最初てんとう虫のことを「めーめ」と言ってました。何故でしょう?未だに分かりません。真っ白な画用紙に指を指して「めーめっ」と言います。てんとう虫を書いてという意味です。自分で言うのもなんですが、息子のおかげで絵が少しだけ上手になったような気がします。切り絵も初めてやったのですがハマってしまいました。15年前くらいに木工職人に憧れて、毎日木を削ってスプーンを作っていたの事を思い出してました。久しぶりに「無心」になれました。子供達のてんとう虫・愛が僕を新しい世界に導いてくれました。

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毎週木曜日の夜7時から8時まで小田原FMで「渡辺俊美のINTER PLAY」を生放送しているのですが、放送中に「てんとう虫の」の話をしたらリスナーの皆さんから沢山の写真が送られてきました。親子の小さな物語が沢山の幸せを運んでくれました。リスナーの皆さんありがとうございました!

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https://ja-jp.facebook.com/INTERPLAYRADIO/

子供達が大人になれば忘れるこの小さなてんとう虫物語。僕にとって、とても幸せな思い出を忘れないようにT-シャツとギターピックを作りました。そして、10月21日に渡辺俊美&THE ZOOT16のニューアルバム「NOW WAVE2」の中に、この想いを込めて曲も作りました。タイトルは「LADY BIRD」と「Watching over you」です。是非、聴いてみてください!



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