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北九州市「2050まちづくりビジョン」を考える 第1回「(仮)まちづくりサロン」開催

北九州市 2050まちづくりビジョン note事務局の小倉地区担当です。

先日、と言っても少し前になりますが、福岡や北九州を拠点に働くメンバーに集まっていただき、北九州市の未来を考える「2050まちづくりビジョン」について考えるグループワークを開催しました。

ちなみに、このグループワークの名称は「(仮)まちづくりサロン」なのですが、ちょっとダサいなと思っていて、仮の状態です(笑)。いい感じに変更したいなと思っているので、アイデアがあればぜひ教えてください!

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【 開催概要 】
日時:2022年6月3日(金)15時~18時
場所:ATOMica北九州(福岡県北九州市小倉北区京町3-1-1 セントシティ7階)

【 参加者 】
民間企業・学生の皆さん
■株式会社ATOMica 塩崎泰良さん
■株式会社インディスタウン 代表 長谷川繁さん
■九州未来フェスティバル 代表 佐野真望さん
■株式会社北九州家守舎 清原裕也さん
■フリーランス 坂田賢治さん
■北九州市立大学4年生 中津江新さん(カメラマン)
■株式会社ディー・サイン 山本和明さん(企画・コーディネート)

北九州市 建築都市局 都市再生推進部 都市再生企画課から
■課長 正野睦朗
■企画第一係長 河野征一郎
■主任 柳本理恵
■主任 時本尚幸


北九州市の「2050まちづくりビジョン」って?

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最初に、北九州市の河野から、市の掲げる未来に向けた都市構想について説明させていただきました。

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人口急減や高齢化を迎えるなか、持続可能なまちづくりのためにはどうすべきなのか。そこで、市や企業、地元の人々がビジョンを共有し、「2050年に向けて同じ方向を向いてまちづくりをしよう!」と策定したのが「2050まちづくりビジョン」です。

小倉の対象エリアは小倉駅から半径1km圏内がメイン。情報・金融・サービスが集中する駅前のほか、MICEの誘致が見込める駅の北側エリア、観光や文化にかかわる施設が多い北九州市役所周辺といった「地区特性」を生かしながら、時代とともに変化する暮らし方や働き方の「将来トレンド」をもとに、新しい小倉のまちを描いていきます。

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そこでカギとなるのが、「働く」というキーワード。北九州市は、地域の人々が働きやすくてくつろげる、企業やワーカーから選ばれるまちづくりを目指そうと考えています。その方針をまとめたのが、交流を生み、創造性を高める「まちごとワークプレイス」という概念です。

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「Activity Based Working」という考え方

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ここでスピーカーは、働く場づくりのプロである株式会社ディー・サインの山本さんにバトンタッチ。働き方の変化やトレンドをおさらいしながら、参加者それぞれが自身の仕事や働き方について振り返りました。

コロナ禍でオフィスの使い方や機能が変化するなか、近年改めて注目されているのは「Activity Based Working(ABW)」という考え方。つまり、個人がある活動をするときに、最も生産性が高い場所/時間/相手を自己裁量で選択することができる働き方です。

【 ABWを鑑みた働く場づくりのメリット 】
1)コミュニケーションの活性化
2)社員の行動様式の変革の促進=環境が変わると行動と意識が変わる
3)社員の満足度向上・採用力強化にも繋がる
4)コストダウン・オフィスの床面積削減

ABWでは10の活動と4つのカテゴリーをベースに、働く「場」を分析するのだそうです。

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この考え方にマッチした環境を街中に構築すると「まちごとワークプレイス」の実現を推進できるのでは、というねらい。では、小倉のまちの現状はどうなんだろう? また、どんな環境や機能があればどんな仕事が実現できるのか? 参加者は2チームに分かれ、働く視点でまちの調査を実施しました


フィールドワークの様子

Aチームは小倉駅を含む国道199号より北側へ。

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Bチームは市庁舎などを含む国道199号以南へ。私はBチームに同行しました。

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フィールドワークのまとめ発表

1時間のフィールドワーク後、チーム内で相談して「まちごとワークプレイス」が実現できそうなスポットを3つ選んで発表しました。

【 Aチーム 】

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【 Bチーム 】 

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私は【Bチーム】に参加していたので、北九州モノレール平和通駅や小倉井筒屋、北九州市役所などのエリアを周ってきました。発表前の意見交換ではすごくリアルで良いコメントがいくつも出てきたので、その一部をご紹介します。

■公園が多いので屋根付きスペースがあったらうれしい。
■屋外作業は日光と風が敵。軒やタープで光を遮ればモニターが見やすい。
※ただし、公共空間に建物を設置するにはいくつかの手順が必要
テーブルやベンチがあれば滞在しやすい。
■作業中、貴重品を収納するロッカーのようなスペースもほしい。
■家にいるときはいつも好きな音楽を流している。周囲に人がいなかったらスピーカーで音楽を聴きながら作業するのもいい。
■出力作業に○○みたいな店が必須。「○○カフェ」があればいいのに!
■バスの中にも充電器があればうれしい。
秘匿性の高い情報を閲覧・作業できる場所がほしい。
■結局、クルマ最強説?!


フィールドワーク・発表を終えて

チーム内や全体で話していて気付いたのは、参加しているメンバーがそれぞれの道を極めているプロなので、それぞれの視点や知識、ノウハウ、アイデアが集まれば、かなりリアルで具体的な施策が練られるということでした。

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例えば、株式会社ATOMicaの塩崎泰良さんは、まさに働く場の「中の人」。「セントシティ」内にある「ATOMica」を運営するなかで得られた知見をベースに、小倉のまちを分析的な視点で見ていらっしゃったなぁ、と感じました。

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株式会社インディスタウンの代表・長谷川繁さんは元福岡R不動産の所属。つまり、暮らし方と働き方のプロですね。都市と地方の行き来が多い長谷川さんは、普段からさまざまな場所で働くノウハウをお持ちでした。

市役所から参加している私と河野はすでに小倉をよく知っていましたが、今回参加いただいたメンバーのみなさんの意見やアイデアを聞いて、今までになかった視点を得ることができました。

また、【Aチーム】のまとめやコメントを聞く中で、私たちのチームにはなかったまちの見方ができたので、とても勉強になりました。見る人が違えば、見えるものが違います。こうして自由にアイデアを交換できる場と空気って大切だなと実感しました。

実現可能かどうかは後から考えるとして、もっとたくさんの視点から、より自由に大胆にまちづくりを考えてもおもしろいかも?!

ミーティングの後の打ち上げは、小倉のまちには欠かせない老舗酒場。2次会では、地元のキーパーソンが夜な夜な集まるカフェバーへ。小倉で暮らす人が集まる空間に行くと、普段のまちの姿が見えていいものですね。どちらも私たちが大好きなお店です。

というわけで、第1回「(仮)まちづくりサロン」は無事に閉会しました。次のレポートもお楽しみに!

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