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【史上初】カナダリーグ挑戦中!日本人プロフットボール選手の1日

プロのアメリカンフットボール選手として活動している佐藤と申します。
日本では社会人リーグxleagueの「富士通フロンティアーズ」に所属しており、2021年からは世界で2番目にレベルの高いカナダのCFLに歴史上初の日本人選手としてドラフトされ「Toronto Argonauts」に所属しています。今回は練習がある日の流れを起床から就寝までご紹介します。

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6:15起床
早起きは苦手ですが太陽が低いうちに起きるとなんだか勝った気持ちになるので早起き頑張ってます。

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6:40出発
自転車でスタジアムまで通っています。
10分程度で着くので朝のウォーミングアップに丁度良い。2年目になる愛車、少しだけ傷ついてきましたがそこも愛着が湧きます。

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7:00ウエイトトレーニング
朝のミーティング前までにトレーニングを終わらせるようにしています。
日本のトレーナーさんと連携してメニューを組んでもらって着々と良い身体機能を養っています。義務ではないですが、チーム全体の20%くらいの選手が朝トレーニングしています。ハードワーカーなチームメイトの多くがこの時間にトレーニングルームにいる気がします。

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8:20 朝食
朝食はバイキング形式でスタジアムの施設で食べられます(給料から天引き)。
ソーセージかベーコンなのか、豚なのかターキーなのか、この辺り以外は基本毎朝同じものが出てきますが案外飽きません。

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9:00チームミーティング
チーム全員での毎朝恒例ミーティング、コーチの英語を聞き取りやすいように前の席に座るよう心がけています。
もちろん英語のミーティングなのでついていくのに必死で眠くなってる暇はありません。今年はようやく言っていることがほとんどわかるようになりました。

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10:30グラウンド到着
練習専用グラウンドはスタジアムから少し離れた所にあるので徒歩or専用バスで移動します(僕を含む数人は電気スクーターや自転車で移動しています)。
練習前にフィールドを大きく使うために誰よりも早くグラウンドに行っています。ひとりでボールを蹴って、その動画を撮影して後でレビューし、それを元に日本のコーチやストレングストレーナーとディスカッションをして次の課題を見つけていっています。
自主練をしているうちにチームメンバーもグラウンドに出てきて、全体練習へと入っていきます。全体練習は2時間程度です。

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13:20 練習終了、シャワーと交代浴
練習が終わったら次の日に疲れを残さないために必ず交代浴をおこなっています。温度を測った事は無いですがつま先が痛くなるくらい冷たいです。みんなで叫びながら入ります。

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13:45昼食
こちらもバイキング形式(給料天引き)で、朝食同様スタジアムのカフェテリアで食べます。
毎日メニューが違って、ボリューミーですが白米だけは独特な味で食べられずパスタを主に食べています。
1年目は昼食の時間のチームメイトとの英会話が練習と同じくらいハードメニューだったのですが今年は英語力も少し上がって会話も食事も楽しくできています。
この時間で新しい選手や話した事ない選手と話した時に年齢を伝えると「絶対嘘やん」と言われます。アジア人はかなり若く見られるみたいです。この対策で僕は髭を伸ばしておりますが、それでも若く見られます。。。

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14:30帰宅
帰宅したらその日のキックの動画をレビューします。レビューしながら電気治療器で疲れた場所に電気を流してリカバリーも行います。
良いプレーができた日は良い気持ちで午後を過ごせます。
レビューが終わったら夜ご飯の準備まではフリー時間になります。家の近くに港のような場所があるのでこの季節散歩に行くと気持ち良いです。

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19:00夕食
トロントで買った炊飯器で米を炊いて、味噌汁、メインといった感じで食べることが多いです。トロントには日本スーパーがあり日本食を簡単に食べることができるのは最高です。
この日は友人と家で鍋を食べました。海外で食べる鍋は五臓六腑に沁み渡ります。。。

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21:00就寝準備
朝早く起きるために22:30にはベッドに入るようにしているので、シャワーを浴びて日課のストレッチを行います。家にバスタブがないのでお風呂が恋しいです。海外生活で辛いことの一つかもしれません。
ストレッチはマッサージガンやストレッチポールなどを使ってほぐしてから、伸ばすストレッチを行います。キッカーは柔軟が大切なのですが私は元々身体が硬いので、ストレッチは欠かせません。

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22:30就寝
ここでスッと眠りに落ちるためには昼寝をしないこと、するとしても短くする、これが重要です。練習で疲れたからといって昼の自由時間で寝てしまうと夜に寝れず、朝も起きれません。練習で更に疲れが溜まりまた昼寝してしまう、という負のスパイラルに陥ります。
最近は負のスパイラルに陥ることなく過ごしているのでキープしたいです。


ざっくりと1日の流れをまとめてみました。
とにかく毎日、次の日の練習に疲れをなるべく持ち越さないためにリカバリーを大切にしています。頻繁に選手がクビになるのがフットボールのプロの世界なので、本当に毎日の練習が勝負です。試合に出られていない今、来年以降もチームに残るためには練習の中で高いパフォーマンスと成長を見せ続けなくてはいけません。
プロリーグでプレーできる幸せも、試合に出られないもどかしさや自分への憤りも、全てポジティブな原動力に変換して日々の成長に繋げていきます。

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