2023年上半期を迎えて

こんにちは。6月も最終日ということで、もう2023年も半年が経過したのかと驚いております。その中で今回は振り返り記事を書きたいと思います。

1月~3月

このときは奨励会員で三段リーグを戦っていました。年明け時点で負け越しになっておりもう残留は厳しいかなと思っていましたが、当時は自分の可能性を信じて将棋の勉強をこなし対局に向けて準備を続けてきました。しかし残念ながら2月の時点で勝ち越しが不可能になり、奨励会の退会が決まりました。奨励会を辞めた後のことはできる限り考えないようにしていたので、いざ迎えると様々な感情が湧き起こりました。「今までの人生は何だったのか?」「無職になったしまったが、将来は大丈夫なのか?」将来に対する不安だけで毎日が埋め尽くされていました。
3月の三段リーグの最終局はプロになった柵木さんでした。序盤から作戦負けになって四枚穴熊に組まれた時点で勝負は決していましたが、最後だけは何が何でも勝ちたい。この将棋に勝っても意味はないが、自分のプライドが許さないと穴熊に対して反撃にでます。最後は金銀四枚を取りきりましたが、馬まで自陣に引き付けられてノックアウト。負けましたが、最後まであきらめない姿勢を崩さなかった自分らしい将棋が指せたと思います。
退会後は派遣会社へ行き就職活動を始めましたが、大卒カードが既に使えないため、できる職種は限られているという厳しい現実を突きつけられました。結局3月中は記録係が取れるということで、普段より多く取り生活費を稼いでいました。その間に多くの棋士の先生や連盟職員の方、奨励会員に声を掛けていただき本当に嬉しかったです。その後ご縁があり、将棋連盟の中継記者になることになりました。

4月~6月

4月に連盟と契約を結び、契約期間の間は記録係などの仕事が引き続きできることになりました。先日の名古屋対局で記録係を務めていて驚かれている声もありましたが、上記の経緯がありました。7月以降も一部では記録係を務めることが決まっており、まだ将棋界のためにできることはやっていこうと思っています。
そして5月の上旬から中継記者としての業務も始まりました。最初のうちは頻度は多くないかもしれませんが、徐々に増やしていこうと思っています。課題としては文章力を磨くこと。多くの文章に触れて、できる限り対局の詳細を伝えていきたいなと思っています。ちなみに記者の名義である胡桃(くるみ)は、感じの並びが気に入って決めました。もちろん食べ物の胡桃もすごく好きです笑
さらに6月からはkomaschoolという名前でオンライン講師を務めることになりました。将棋界では動画に特化したオンライン講座の場がないことを感じていましたが、その中で今の代表者の方と出会いがあり、始めることにしました。まだまだ試行錯誤の連続で1日ごとに挑戦している感じですが、新しいことを始めることがどれほど楽しいかを学んでいます。初段を目指しているけどなかなか強くなれない方を対象に、オンライン講座やライブ講義、24時間質問サービスなどを行っております。全力で初段になりたい方は、ぜひ入会をお待ちしています。絶対に入って良かったと思っていただける内容にはなっています!


あと6月は社団戦という将棋大会に参加しました。7名1組の団体戦で1部~7部に分けれており、成績によって昇級・降級するルールになっております。
約15年ぶりの大会参加ということもあり対局前は緊張もしましたが、対局が始まってみるとすごく楽しかったです。奨励会時代では感じなかったもの、忘れかけていたものを取り戻すことができました。そうだ将棋を指すことは楽しいんだ!
私のチームは今期は2部での参加なので、何とか1部昇級を目指したいです。初日は個人・チームともに4連勝で良いスタートを切ることができました。何よりチーム全員が1勝以上することができたのがとても嬉しく、団体戦の面白さを改めて感じました。

まとめ

2023年の私の上半期をざっくり書きました。3月に奨励会を退会したときは将来に絶望していましたが、今は考えられないくらいとても充実した生活を送っています。特に5月以降は新しいことの連続で、毎日が楽しいです。今後も将棋への恩返しの気持ちをもって、全力で向き合っていこうと思っています。また私に携わっているすべての方に感謝します。

今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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