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グルメな夫は料理をがんばる

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ダンナサマは庭仕事は全くなさらないので、我が家のお庭は100%私のテリトリーである。椿、水仙、ムスカリ、ミツバツツジ、シャガ、カジイチゴ、上溝桜、キンセンカ、都忘れ、ヒメウツギ、タニウツギ、マユミ、と次々に咲き、ヤマボウシ、トベラ、リョウブ、ガマズミ、紫陽花が花芽をつけている。気持ちのいい朝はつい庭仕事をしてしまう。


おなかをすかせて家に入ると、ダンナサマが朝ご飯を作ってくれている。ダンナサマは「お互いの得意をやるとうまくいくね。」と言う。グルメな夫の料理がなければ、納豆だけの朝ご飯になるところだった。


納豆にはチリソースをかけるので、納豆についてくる辛子とたれは冷蔵庫にストックされる。納豆のたれは私が料理するときに使う。グルメな夫は醤油、味醂などをバランスよく混ぜて美味しい味付けができる天才である。しかし、私にはそれがまったくできない。グルメな夫によると私には「チャッ・タガン(絶妙な手)」がないのだそうである。だから味付けに失敗しないように、納豆のたれをつかうのだ。


辛子はおでんにつける。グルメな夫のおでん、とりわけ大根はシャリシャリした食感ととろける柔らかさの両方がうまい具合に釣り合って、最高においしい。


自慢ではないが、私はおでんを作ったことがない。そもそも鍋料理をしたことがない。ダンナサマがおでんを作るのは、よそで食べて味を覚えてきたから。レストランで食事をしたとき、「これなら自分でつくれる」などと言う。料理オンチの私には不可能な技だ。だからレストランに行くのはダンナサマにちゃんとした料理を覚えてもらうため。刺激をうけたダンナサマはこう思う。「自分で料理しないと、グルメの名がすたる・・・!」

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