娯楽映画研究所ダイアリー 2022年2月7日(月)〜2月13日(日)
2月7日 月曜更新! 今回も、高泉淳子さんをゲストにお迎えして「キネマティックトーキングルーム出張所 その3」です。「シャボン玉ホリデー」やテレビバラエティを語り合う二人。
2月7日(月)『大怪獣のあとしまつ』(2022年・松竹=東映・三木聡)・『若き日の次郎長 東海道のつむじ風』(1962年1月3日・東映京都・マキノ雅弘)・『拳銃魔』(1949年・キングブラザース・ジョセフ・H・ルイス)
三木聡監督・脚本『大怪獣のあとしまつ』。タイトルにすべてが集約されているワンアイデアの娯楽映画。ウエルメイドな特撮映画のスプーフで、充分に楽しめました。西田敏行さんと濱田岳さん。二人のハマちゃんに日本を任せたらエライことになりますわなぁ。監督夫人でもある、ふせえりさんの環境大臣の百合子チックな感じ。笹野高史さんの『大怪獣のあとしまつ、(2022年・松竹=東映・三木聡)みぞうゆうな財務大臣がおかしい。若狭新一さん渾身の大怪獣「希望」。やはり造形物はいい。「キノコモルグ」や「マタンゴ」を思い出しつつ、オフビートの狂想曲、楽しみました。
展開が読めてしまうのは、タイトルがすべてを言い尽くしているから。二時間後「電エース」を観ている既視感も。斎藤寅次郎監督や近江俊郎監督を日頃観ているので、耐性が出来ているとはいえ、悪くないと思います。1980年代の小劇場的な狂想曲、嫌いじゃないもんで。
それから「大怪獣のあとしまつ」に、ヨコハマ・アクションの聖地「ポールスター」が登場したのが嬉しかった。「あぶない刑事」でもおなじみだけど、「特捜最前線」で吉野刑事(誠直也)が殉職したお店。「西部警察」にも「名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌」にも出てきましたなぁ。
渥美清さん研究で、中村錦之助さんの「若き日の次郎長」シリーズ第三作『若き日の次郎長 東海道のつむじ風』(1962年1月3日・東映京都・マキノ雅弘)をYouTubeレンタルで、40年ぶりの再見。錦之助の「若き日の次郎長」シリーズは、ぼくが子供の頃、最初にテレビ放映で出会った「次郎長映画」。久々に観たけど、本当に面白い。
『拳銃魔』(1949年・キングブラザース・ジョセフ・H・ルイス)を娯楽映画研究所シアターでスクリーン投影。これは傑作! とにかくペギー・ライアンのファム・ファタールぶりがすごい!拳銃強盗シーンのリアル! 逃亡の焦燥感。拳銃魔カップルの「転落の詩集」…
2月8日(火)『別働隊』(1950年・パラマウント・ミッチェルライゼン)
連夜のアラン・ラッド映画。今回「モナ・リザ」が主題歌のミステリー!日活ムードアクションの原点!
2月9日(水)『ザ・ビートルズ ルーフトップ・コンサート』・『ゴーストバスターズ アフターライフ』・「ならず者」(1946年・RKO)
これから109シネマズ木場で「ザ・ビートルズ ルーフトップ・コンサート」(2021年・ピーター・ジャクソン)IMAXレーザーで!1969年1月30日にゲットバック! 大画面、フルスクリーンで観る至福。冒頭、ビートルズ・ヒストリーが手際よくまとめられ、その日へ。
続きましては『ゴーストバスターズ アフターライフ』(2021年・ソニー・ジェイソン・ライトマン)をIMAXレーザーで連続鑑賞。一昨日から「ゴーストバスターズ」1と2を観てきたので、楽しみ倍増!まさか「ゴーストバスターズ」に泣かされるとは! 最高のアフターライフ!3ヶ所で涙腺が決壊。
1984年末「3G決戦」だっけ? 「ゴジラ1984」「グレムリン」「ゴーストバスターズ」をデートムービーにした同世代の皆さん^_^ あれから幾積霜、今公開中の「ゴーストバスターズ アフターライフ」をオススメします。
映画の奇跡、奇跡の映画です!
オリジナルメンバーのうち、ハロルド・ライミスは2014年に亡くなっていますが、そこは「ゴーストバスターズ」であります。ネタバレしてはイケませんが「スパイダーマン ノーウェイホーム」同様、映画体験は現実を超えてくれます。とにかく、1984年、1989年に続く2021年。人に歴史あり、映画のキャラクターにも歴史ありです。
孫の世代が、おじいちゃんの偉業を受け継いで、再び蘇るゴーザと闘うのだけと、同窓会映画にありがちなパターンではなく、新しい世代の「ゴーストバスターズ」が結成されていくプロセスがたまらない。
ビル・マーレイやダン・エイクロイドの影響を受けてきた、ポール・ラッドがなかなかイイ。でクライマックスには、涙腺決壊。いろんなダブルミーイングがあっての、大感動のラスト! みんな元気で良かったね!
「ゴーストバスターズ」「ゴーストバスターズ2」をおさらいしてから観ると、ツボにハマりまくるトラップだらけ。
娯楽映画研究所シアターで、ハワード・ヒューズ製作監督「ならず者」(1946年・RKO)をスクリーン投影。昔観て、あらら、と思ったので、改めて観るとどうかとトライしたけど。近江俊郎センセクラスの素人演出で、ほとんどビクターヤングの音楽で、なんとか盛り上げようとしているものの…
2月10日(木)Yahoo!ニュースに出る
スピルバーグの「ウエスト・サイド・ストーリー」から番匠義彰監督の魅力まで! これぞ娯楽映画のマルチバースです。デイリースポーツのロング・インタビューに答えました。 ポイントはここです。
「番匠監督の作品はどれも面白く、ハズレがありませんが、DVD化されているのは全38作品のうち2本だけ。松竹映画3千本記念作品『三羽烏三代記』(59年)と坂本九さん主演の『見上げごらん夜の星を』(63年)だけです。今回の番匠本は『観られないからこそ、語る』をコンセプトに番匠全作品を詳説しました。ラピュタ阿佐ヶ谷での特集のガイドブックであり、これから楽しむ方々のための道標になり、再発見、新たな評価の機運が高まれば、配信や上映で、番匠作品が観られる機会が必ず訪れると思います」
と、インタビューに答えました!
2月11日(金)『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』(1960年10月19日・第二東映・日高繁明)・「ボバ・フェット」
2月13日(日)四国放送ラジオ「日曜懐メロ大全集」(13時〜15時55分)で90分ほど「生誕100年 娯楽映画のマエストロ・番匠義彰特集」に生出演。鰐淵晴子さんもリモートでご出演。先程、パーソナリティの梅津龍太郎さんから「番匠義彰映画大全」読了と電話あり。嬉しいご感想を!
娯楽映画研究所シアターは、ずっと未見で、いつかは観たいと思っていた『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』(1960年10月19日・第二東映・日高繁明)をスクリーン投影。クライマックスの都市破壊シーンは、東映特撮の最高峰だろう!
ディズニー+「ボバ・フェット」。マンドー登場の5話から、グッと面白くなり、6話でルーク登場、7話でアイツが大暴れして、タトゥーインでの市街戦に大満足の大団円。ロバート・ロドリゲス演出の7話、「スターウォーズ」気分が盛り上がって、楽しかった!
2月12日(土) 『20世紀少年読本』(1989年・林海象)
恵比寿のシス書房、林海象監督の「20世紀少年読本」個展へ。同作の上映後、完全復活した林海象監督と高泉淳子さんの対談。知られざるエピソード続出で、あっという間の1時間。後半に、ぼくも登壇して、いよいよソフト化される「BOLT」のお話をしました。
久々に、林海象監督と懇談し、アフターも含めて、楽しいひとときとなりました。
2月13日(日) 「日曜懐メロ大全集」
四国放送ラジオ「日曜懐メロ大全集」本日はSkypeでリモート出演。ソフトがアップデートされて、音質が向上したような。あとは通信速度次第。多分、ラジオでは初の番匠義彰監督特集! 13時からエンディングまで3時間、出演します!鰐淵晴子さんとの素敵なトークに夢見心地でした打ち合わせ、台本なし、選曲リストのみの3時間の生放送、特集コーナーは、ワンオペなので、なかなかのドライブ感。これから四ツ谷での最強のエレキ・インスト・バンドB.C.Vライブへ。
四国放送ラジオ「日曜懐メロ大全集」2月13日「生誕100年 娯楽映画のマエストロ:番匠義彰の世界」
鰐淵晴子さん、佐藤利明が語る番匠映画の魅力。30分目ぐらいから二時間、空前絶後の大特集!
M1クール 「ウエスト・サイド物語」サントラ
1962.07.18 三人娘乾杯! 松竹大船
M2 ふりむかないで ザ・ピーナッツ
1962.04.15 クレージーの花嫁と七人の仲間 松竹大船
M3 東京たそがれ ザ・ピーナッツ
1965.04.02 ウナ・セラ・ディ東京 松竹大船
M4 銀嶺の王者 トニー・ザイラー
1960.04.29 銀嶺の王者 松竹大船
M5 かりそめの唇(作詞・西条八十 作曲・万城目正) コロムビア・ローズ
1955.08.24 かりそめの唇 松竹大船
M6 夢で逢えたら(作詞・作曲 大瀧詠一 1977年) シリア・ポール1956.03.28 ここに幸あり 前篇 誘惑の都 松竹大船
M7 メケメケ(作曲・ジルベール・ベコー 作詞・丸山明宏)丸山明宏 1959.01.01 空かける花嫁 松竹大船
M8 素晴らしき十九才(作詞・佐伯孝夫 作曲・吉田正) 津川雅彦 1959.07.14 素晴らしき十九才 松竹大船
M 9 アンタッチャブル・ツイスト スマイリー小原とスカイライナーズ1962.07.18 三人娘乾杯! 松竹大船
M10 見上げてごらん夜の星を 坂本九
1963.11.01 見上げてごらん夜の星を 松竹大船
よろしければ、娯楽映画研究への支援、是非ともよろしくお願いします。これからも娯楽映画の素晴らしさを、皆さんにお伝えしていきたいと思います。