ラピュタ阿佐ヶ谷 蔵出し! 松竹レアもの祭
ラピュタ阿佐ヶ谷 蔵出し! 松竹レアもの祭
2021年5月30日(日)~7月31日(土)
松竹映画100周年を記念して、これまでほとんど観る機会がなかった、レアもの映画を一挙に蔵出し。巨匠や名匠の作品にかくれて、映画史からも忘れられたプログラムピクチャーの数々。昭和30年代から40年代にかけて、松竹大船撮影所、京都撮影所で映画の職人たちが次々と送り出した娯楽映画黄金時代の「あだ花」的作品から、忘れえぬ小品佳作、心温まる名作、懐かしのテレビコメデイの映画化、そして時代を彩った人気者たち。百花繚乱、玉石混淆、驚天動地のレアもの祭。しかも、美麗プリント多数!
ここには小津安二郎も、木下恵介も、中村登もいない。タイトルは知っているけど、久しく観ることができなかった松竹映画、夢のオンパレード!
解説:佐藤利明(娯楽映画研究家)
※トークイベントの開催等により、上映時間は変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
【トークイベント】
7月3日(土)14:30『踊りたい夜』上映前
ゲスト:鰐淵晴子さん
7月14日(水)14:20『おしゃべりな真珠』上映回
ゲスト:伊東ゆかりさん
7月18日(日)12:50『とめてくれるなおっ母さん』上映後
ゲスト:佐藤蛾次郎さん
7月25日(日)14:40『みな殺しの霊歌』上映後
ゲスト:佐藤闘介さん(映画監督、佐藤允さんご長男)
【作品解説】
明日をつくる少女 (1958年 83分 B/W)
監督・井上和男 脚本・馬場当、山田洋次 原作・早乙女勝元 音楽・脇則之 出演・桑野みゆき、山本豊三、渡辺文雄、瞳麗子 製作・松竹大船
早乙女勝元原作「ハモニカ工場」を山田洋次と馬場当が脚色。荒川土手近くのハモニカ工場で働く桑野みゆきは、貧しくとも明るく前向きに生きている。工場で働く仲間たちとの悲喜こもごもを、爽やかに描いた町工場映画の佳作。
月給13,000円 (1958年 99分 B/W)
監督・野村芳太郎 脚本・野村芳太郎、山田洋次 音楽・木下忠司 出演・南原伸二、田村高廣、石浜朗、杉田弘子、三井弘次 製作・松竹大船
野村芳太郎と山田洋次の共同脚本にとるサラリーマン映画。高度成長直前、東京のゴム会社に九州から転勤してきた、熱血社員・南原伸二(のちに宏治)が巻き起こす騒動の数々。登場人物が「魚介類」の名前にちなんだ微苦笑の会社喜劇。
眼の壁* (1958年 95分 B/W)
監督・大庭秀雄 脚本・高岩肇 原作・松本清張 音楽・池田正義出演・佐田啓二、鳳八千代、高野真二、朝丘雪路、渡辺文雄 製作・松竹大船
松本清張が「週刊読売」に原作を連載中に映画化が決定された。電機メーカーの会計課長が手形詐欺に遭って自殺。その部下・佐田啓二が事件の真相探るうちに、連続殺人事件へと発展する。大庭秀雄の端正な演出による清張ミステリー。
炎の氷河* (1957年 107分 C)
監督・穂積利昌 脚本・猪俣勝人 原作・船山馨 音楽・万城目正
出演・杉田弘子、川喜多雄二、高橋貞二、中川弘子、片山明彦 製作・松竹大船
「小説サロン」連載の船山馨の原作を猪俣勝人が脚色。医学生・杉田弘子が父の倒産自殺で人生設計が狂い、恋人の医師・高橋貞二と別れ、株商人・多々良純と結託して復讐計画を立てる。その生々流転を描いた松竹メロドラマの極北。
素晴らしき十九才*(1959年 98分 C)
監督・番匠義彰 脚本・笠原良三 音楽・牧野由多可 出演・津川雅彦、瞳麗子、小坂一也、岡田茉莉子、三井弘次 製作・松竹大船
才気溢れる番匠義彰による津川雅彦の音楽青春映画。脚本は「若大将」の生みの親・笠原良三。学生バンド”シックスロビンス”が巻き起こす騒動の数々。中村八大、渡辺晋、白木秀雄、ザ・ピーナツ、マヒナスターズらがゲストで登場!
子供の眼(1956年85分 B/W)(NFAJ)
監督・川頭義郎 脚本・松山善三 原作・佐多稲子 音楽・木下忠司 出演・高峰秀子、高峰三枝子、芥川比呂志、大木実、笠智衆 製作・松竹大船
芥川比呂志が歯科医・高峰三枝子と再婚するが、息子・設楽幸嗣の世話を見るのは叔母・高峰秀子。父の名古屋転勤が決まり、やがて叔母に縁談が持ち上がる。俊才・川頭義郎が子供の眼を通して「本当の幸福」をテーマに描いた秀作。
真昼の罠(1960年 89分 B/W)
監督・脚本・八木美津雄 音楽・木下忠司 出演・佐々木功、岩下志麻、柏木優子、沢村貞子 製作・松竹大船
八木美津雄のデビュー作。和製プレスリーとして人気のロカビリー歌手・佐々木功が、若いエネルギーを持て余しているトラック運転手を演じた。ドライなタッチの異色活劇。主人公が一途に惚れるヒロインを岩下志麻がフレッシュに好演。
涙 (1956年 94分 B/W) 16mm
監督・川頭義郎 脚本・楠田芳子 音楽・木下忠司 出演・若尾文子、佐田啓二、石浜朗、田村高廣、杉田弘子 製作・松竹大船
木下惠介門下の川頭義郎の傑作。木下の故郷・浜松でロケ。楽器工場で働く、薄幸の少女・若尾文子と石濱朗の悲しい初恋。その後見合い結婚したヒロインの心の動き丁寧に描いた、多幸感溢れる美しい作品。脚本は木下の妹・楠田芳子。
ハイ・ティーン(1959年 107分 B/W)
監督・井上和男 脚本・山内久 原作・上田平雄 音楽・真鍋理一郎 監督・佐田啓二、桑野みゆき、三上真一郎、瞳麗子 製作・松竹大船
新任高校教師・佐田啓二が不良生徒ばかりのクラスを担当。生徒が抱える現実の厳しさ。様々な問題に直面しながら、次第に生徒との信頼関係を築いていく。そんな教師に恋をする問題児・桑野みゆきのヒロインの溌剌とした魅力!
大穴(1960年 98分 B/W)
監督・内川清一郎 脚本・菊島隆三 音楽・佐藤勝 原作・黒岩松次郎 監督・杉浦直樹、芳村真理、花菱アチャコ、清川虹子 製作・松竹京都
団鬼六の初期のペンネーム・黒岩松次郎の同名小説を菊島隆三が脚色。何事にも計算高いドライな大学生・杉浦直樹が、実業家を相手に、あの手この手で株の仕手戦に挑む、痛快コメディ。元相撲取りの主人公の父を演じるのは花菱アチャコ。
糞尿譚 (1957年 101分 B/W)(NFAJ)
監督・野村芳太郎 脚本・橋本忍 原作・火野葦平 音楽・芥川也寸志 出演・伴淳三郎、森繁久彌、山茶花究、瑳峨三智子、三井弘次 製作・松竹京都
火野葦平の第6回芥川賞受賞作を橋下忍が脚色した風刺喜劇。北九州のとある町で好人物の汲取業者・伴淳三郎が、汲取組合を作ろうとするも実力者・小沢栄太郎に邪魔される。そこで如才ない男・森繁久彌が指南をすることになるが・・・
有楽町0番地* (1958年 96分 B/W)
監督・川頭義郎 脚本・松山善三、勅使河原宏、川頭義郎 音楽・黛敏郎 出演・瞳麗子、九条映子、渡辺文雄、藤間紫、勅使河原宏 製作・松竹大船
開業したばかりの有楽フードセンター(現・銀座インズ)を舞台に、様々な人間模様が展開される風俗喜劇地下のバーのマダム・藤間紫が、菓子店のレジ係・瞳麗子を引き抜くが・・・。脚本は松山善三、勅使河原宏、川頭義郎のオリジナル。
三羽烏三代記*(1959年 102分 C)
監督・番匠義彰 脚本・椎名利夫、富田義朗 音楽・牧野由多可 監督・高橋貞二、佐田啓二、大木実、桑野みゆき、佐分利信 製作・松竹大船
戦前の人気作を高橋貞二・佐田啓二・大木実の「新三羽烏」でリニューアルした松竹映画三千本記念映画。初代上原謙・佐分利信・佐野周二、三代目小坂一也・三上真一郎・山本豊三が登場。才気溢れる番匠義彰のハイテンポの演出が楽しい。
快人黄色い手袋*(1961年 82分 C)
監督・市村泰一 原作・脚本・川内康範 音楽・小川寛興 出演・伴淳三郎、鳳八千代、小坂一也、北条喜久 製作・松竹京都
「月光仮面」の生みの親・川内康範原作・脚本によるヒーロー活劇。正義のために戦う仮面の義賊・黄色い手袋に、なんと”アジャパー”の伴淳三郎! しかもその歌声、口跡は盟友・森繁久彌が担当している。市村泰一はこれがデビュー作。
続々々番頭はんと丁稚どん チャンポン旅行(1961年 84分 C)
監督・的井邦男 原作・脚本・花登筺 音楽・大森盛太郎 出演・大村崑、芦屋小雁、芦屋雁平、牧紀子 製作・松竹京都
花登筺原作・脚本のテレビコメディの映画版第4作。大阪道修町の薬問屋”七ふく堂”の小番頭・芦屋雁之助と丁稚どん・大村崑、芦屋小雁、芦屋雁平が九州へ。トニー谷、フランク永井、マヒナスターズなどゲストも豪華なアチャラカ騒動!
図々しい奴(1961年 88分 B/W)
監督・生駒千里 脚本・飯坂啓、安田重夫 原作・柴田錬三郎 音楽・西山登 出演・杉浦直樹、津川雅彦、高千穂ひづる、牧紀子 製作・松竹大船
柴田錬三郎の「週刊読売」連載小説、最初の映画化。青雲の志を抱いて四国から上京した戸田切人(杉浦直樹)の波乱万丈の半生記。のちのTVの丸井太郎版、東映の谷啓版で直政役を演じる杉浦が主人公・切人役を飄々と演じている。
引越やつれ*(1961年 84分 C)
監督・堀内真直 脚本・椎名利夫、富田義朗 原作・井伏鱒二 音楽・木下忠司 出演・津川雅彦、桑野みゆき、伴淳三郎、杉浦直樹 製作・松竹大船
井伏鱒二の「引っ越しやつれ」「片棒かつぎ」を堀内真直が映画化。佐渡から先輩・渡辺文雄を頼って上京した主人公・津川雅彦。下宿の大家が夜逃げをしたため、先輩の馴染みの芸者・牧紀子の家に転がり込む。住居が二転三転する青年の悲喜交々を描く風俗喜劇。
クレージーの花嫁と七人の仲間(乱気流野郎)(1962年 86分 C)
監督・番匠義彰 脚本・富田義朗、芦沢俊郎 音楽・牧野由多可 出演・ハナ肇、倍賞千重子、植木等、高千穂ひづる、伴淳三郎 製作・松竹大船
クレージーキャッツと「花嫁」シリーズの融合が楽しいハイテンポな番匠義彰コメディ。寿司屋の板前・ハナ肇と見習いの谷啓、その妹・峯京子の夫で無職のスーダラ男・植木等が繰り広げる騒動の数々。「五万節」映画バージョンは必聴!
七人の刑事 女を探がせ (1963年 86分 B/W)
監督・脚本・高橋治 脚本・成田孝雄 音楽・山下毅雄 出演・菅原謙二、堀雄二、芦田伸介、佐藤英夫、城所英夫 製作・松竹大船
T B Sの人気刑事ドラマの映画化第2作。少女絞殺事件を芦田伸介、菅原謙二、堀雄二ら七人の刑事が捜査を開始。捜査陣を翻弄する非行少女グループに、十朱幸代、香山美子、中村晃子、青山ミチ。高橋治、脚本・監督による傑作ミステリー。
踊りたい夜(1963年 98分 C)
原作・監督・脚本・井上梅次 音楽・広瀬健二郎 出演・水谷良重、倍賞千重子、鰐淵晴子、有島一郎 製作・松竹大船
娯楽映画の達人・井上梅次による和製ミュージカル。大人の雰囲気の水谷良重、S K D出身の倍賞千恵子、バレリーナの鰐淵晴子が演じる三姉妹が織りなすショービジネスと人生讃歌。ナンバーも充実、ソング&ダンスの楽しさ溢れる佳作。
はだしの花嫁(1962年 83分 C)
監督・番匠義彰 脚本・菅野昭彦 音楽・牧野由多可 出演・鰐淵晴子、倍賞千重子、寺島達夫 製作・松竹大船
瀬戸内海を舞台に、電源開発技師・寺嶋達夫をめぐって、週刊誌記者・鰐淵晴子と、その父・佐野周二の親友・三井浩次の娘・倍賞千恵子が、恋のさやあてを繰り広げる明朗喜劇。スピーディな番匠演出が楽しい「花嫁シリーズ」の快作!
女弥次喜多 タッチ旅行(1963年 89分 C)
監督・脚本・上村力 音楽・伊部晴美 出演・弘田三枝子、岩本多代、牧紀子、吉田輝雄、三木のり平 製作・松竹大船
弘田三枝子、岩本多代、牧野紀子の3人組が、知り合いを次々訪ねる「タッチ旅行」で東北へ。弘田のパンチのある歌声、渥美清、三木のり平、由利徹などの喜劇人、場面転換のミュージカルやアニメなど、楽しさいっぱいの快作コメディ!
ちんじゃらじゃら物語(喜劇 出たとこ勝負)*(1963年 91分 C)
監督・堀内真直 脚本・岩井基成、柴田夏余 原作・小野田勇 音楽・木下忠司 出演・伴淳三郎、岩下志麻、加東大介、フランキー堺 製作・松竹京都
パチンコ発祥の地・名古屋。日本一の釘師(伴淳三郎)が住む地域の再開発をめぐる騒動をオールスター東西喜劇人が繰り広げる風俗喜劇。フランキー堺、三木のり平、有島一郎、藤山寛美が次々登場。主題歌はハナ肇とクレイジーキャッツ!
太陽を抱く女*(1964年 85分 C)
監督・番匠義彰 脚本・富田義朗 原作・神坂三郎 音楽・牧野由多可 監督・真理明美、清水まゆみ、沢村貞子、山本豊三 製作・松竹大船
南家のお手伝い・光子(真理明美)は、持ち前の明るさと賢さで家族の人気者になるが、長男・柳沢真一の会社のCMに出演して・・・。「モンローのような女」でデビューした真理明美の美しさが、周囲を混乱させる異色のホームコメディ。
さまざまの夜*(1964年 84分 C)
監督・番匠義彰 脚本・三村晴彦 原作・菊村到 音楽・牧野由多可 出演・勝呂誉、津川雅彦、山形勲、北林早苗、南田洋子 製作・松竹大船
菊村到の原作を助監督・三村晴彦が脚色。潔癖なヒロイン・北林早苗は、恋人・勝呂誉の情熱を受け入れることが出来ずにいる。セックスへの不安と期待で苦悩する。様々な世代の愛のかたちを、番匠義彰が巧みに描く青春メロドラマ。
渚を駈ける女(1964年 77分 C)
監督・酒井欣也 脚本・元持栄美 音楽・伊福部昭 出演・路加奈子、川津祐介、佐野周二、吉田輝雄、山内明 製作・松竹大船
高校三年生の娘(路加奈子)の婚約者(吉田輝雄)と関係を持ってしまう母(高峰三枝子)。それを知った娘の絶望と母子の断絶。若松孝二『不倫のつぐない』や武智鉄二『白日夢』の主演・路加奈子をヒロインに迎えた異色のメロドラマ。音楽は伊福部昭!
ウナ・セラ・ディ東京(1965年 81分 C)
監督・番匠義彰 脚本・山根優一郎 音楽・宮川泰、牧野由多可 出演・鰐淵晴子、園井啓介、山形勲、久保菜穂子、高野真二 製作・松竹大船
ザ・ピーナッツの同名ヒット曲をモチーフにした番匠義彰によるシックな恋愛ドラマ。旅行代理店に勤めるヒロイン・鰐淵晴子が、駐在先のニューヨークで妻に先立たれた男・園井圭介に強く惹かれる。川又昂撮影による札幌・雪まつりロケも効果的。
おしゃべりな真珠(1965年 87分 B/W)
監督・川頭義郎 脚本・馬場当 原作・今東光 音楽・いずみたく 出演・伊東ゆかり、金子勝美、島かおり、川津祐介、三上真一郎 製作・松竹大船
伊東ゆかりの同名ヒット曲をモチーフに、高校時代の仲良しスチュワーデス(伊東)、モデル(金子勝美)、雑誌記者・(島かおり)、大学生(竹村ナナエ)たちの恋愛、セックスへの期待を綴る。「週刊女性」連載の今東光の同名小説の映画化。
とめてくれるなおっ母さん*(1969年 86分 B/W)
監督・脚本・田向正健 脚本・南部英夫 音楽・斎藤高順 出演・佐藤蛾次郎、大野しげひさ、大橋壮夢、早瀬久美 製作・松竹大船
映画「男はつらいよ」前夜、佐藤蛾次郎主演の幻の喜劇! チンピラ三人組(佐藤・大野・大橋)が服役中の兄貴(財津一郎)の子供の面倒を見るが、女房(春川ますみ)が男と出奔して・・・。柳家金語楼、伴淳三郎らベテランも出演。
夜のひとで(1967年 87分 B/W)
原作・長谷和夫 脚本・植草圭之助 音楽。広瀬健次郎 出演・三田佳子、高城丈二、細川俊之、柳永二郎、しめぎしがこ 製作・松竹大船
京都の財産家の後妻となったヒロイン・三田佳子は、その美貌ゆえに、娘・しめぎしがこ の婚約者・細川俊之に恋慕され、写真家・高城丈二との情事に溺れるが・・・。植草圭之助のオリジナル・シナリオによる驚愕のメロドラマ。
喜劇 逆転旅行(1969年 92分 C)
監督・瀬川昌治 原作・脚本・舟橋和郎 音楽・いずみたく 出演・フランキー堺、倍賞千恵子、森田健作、早瀬久美 製作・松竹大船
生真面目な東北本線の専務車掌・フランキー堺が、幼なじみの秋田芸者・倍賞千恵子の猛アタックをかわしながら、弘前の料理教室の先生・佐藤友美に夢中になるが・・・。瀬川の喜劇演出が冴える爆笑「旅行シリーズ」第3作。
ミニミニ突撃隊(1968年 87分 C)
監督・梅津明治郎 脚本・田波靖男 音楽・中川昌 出演・金井克子、由美かおる、原田糸子、奈美悦子 製作・松竹大船
テレビで大人気だったレ・ガールズ(金井・由美・原田・奈美・江美早苗)の5人娘が繰り広げる歌と踊りの明朗青春映画。脚本は「若大将シリーズ」の田波靖男。黒沢明とロスプリモスのゲスト出演や60年代末の若者風俗が楽しい!
スチャラカ社員(1966年 79分 C)
監督・脚本・前田陽一 脚本・若井基成、沢田隆治 原作・香川登志緒 音楽・萩原哲晶 出演・ミヤコ蝶々、長門勇、ダイマルラケット、ルーキー新一 製作・松竹大船
テレビの人気コメディ番組を松竹のアルチザン・前田陽一が映画化。中田ダイマル・ラケット、長門勇、ミヤコ蝶々らレギュラーメンバーたちの行状がやがて「大阪独立運動」へ。アナーキーでナンセンス。喜劇人のショーケースと前田映画の醍醐味が味える。
みな殺しの霊歌*(1968年 91分 B/W)
監督・脚本・加藤泰 脚本・三村晴彦 構成・山田洋次 音楽・鏑木創 出演・佐藤允、中原早苗、応蘭芳、角梨枝子、松村達雄 製作・松竹大船
逃亡中の殺人犯・佐藤允が、少年たちを弄んで死にやった五人の有閑マダムへの復讐を始める。構成は山田洋次。乾いたタッチのハードな加藤泰の演出が冴わたる。食堂の娘・倍賞千恵子のみずみずしさ! 佐藤允が生涯のベスト作と呼んだ傑作!
追いつめる*(1972年 93分 C)
監督・舛田利雄 脚本・野上龍雄 原作・生島治郎 音楽・鏑木創 出演・田宮二郎、渡哲也、生田悦子、吉行和子、佐藤慶 製作・松竹大船
暴力団殲滅を目指す部長刑事・田宮二郎と、組織に裏切られて行き場を失ったやくざ次郎・渡哲也たちの壮絶な闘い。石原プロに入社間もない渡の鬼気迫る演技。剛腕・舛田利雄による日活アクションを思わせる快作!
喜劇 日本列島震度0(1973年 90分 C)
監督・脚本・前田陽一 脚本・南部英夫、吉田剛 出演・フランキー堺、日色ともゑ、財津一郎、石橋正次 製作・松竹大船
下町を舞台にフランキー堺と財津一郎のコンビが、占い師・日色ともゑの東京大地震の予言に狂奔して、ついには町内会で東京脱出を計画するが、果たして大地震は起きるのか? 「日本沈没」ブームを笑いのめす、前田陽一喜劇の真骨頂!
東京ド真ン中(1974年 90分 C)
監督・野村芳太郎 脚本・高橋正圀、山田洋次 原作・藤原審爾 音楽・山本直純 出演・森田健作、倍賞千恵子、渥美清、宍戸錠 製作・松竹大船
山田洋次の師匠・野村芳太郎による、もう一つの「男はつらいよ」。宍戸錠の高校教師が下町の古道具屋に下宿、近所の食堂の娘・倍賞千恵子に一目惚れ。奮闘努力の日々が始まる。叔父さん・渥美清のアリアが「寅さんブーム」を物語る。
【上映日程】
5.30(日)~6.1(火)
13:00/19:10 明日をつくる少女(1958年/井上和男)
15:00 月給¥13.000.(1958年/野村芳太郎)
17:10 眼の壁(1958年/大庭秀雄)
6.2(水)~5(土)
12:40 月給¥13.000.
14:50 眼の壁
16:50 炎の氷河(1957年/穂積利昌)
19:00 素晴らしき十九才(1959年/番匠義彰)
6.6(日)~8(火)
13:00 子供の眼(1956年/川頭義郎)○国立映画アーカイブ所蔵作品
14:50 炎の氷河
17:00 素晴らしき十九才
19:00 真昼の罠(1960年/八木美津雄)
6.9(水)~12(土)
13:00 涙(1956年/川頭義郎)※16mm
15:00 真昼の罠
16:50 ハイ・ティーン(1959年/井上和男)
19:00 大穴(1960年/内川清一郎)
6.13(日)~15(火)
12:40 糞尿譚(1957年/野村芳太郎)○国立映画アーカイブ所蔵作品
14:50 ハイ・ティーン
17:00 大穴
19:00 有楽町0番地(1958年/川頭義郎)
6.16(水)~19(土)
13:00 有楽町0番地
15:00 涙
17:00 三羽烏三代記(1959年/番匠義彰)
19:10 快人黄色い手袋(1961年/市村泰一)
6.20(日)~22(火)
13:00 三羽烏三代記
15:10 快人黄色い手袋
17:00 続々々番頭はんと丁稚どん チャンポン旅行(1961年/的井邦雄)
19:00 図々しい奴(1961年/生駒千里)
6.23(水)~26(土)
13:00 続々々番頭はんと丁稚どん チャンポン旅行
15:00 図々しい奴
17:00 引越やつれ(1961年/堀内真直)
19:00 クレージーの花嫁と七人の仲間(改題「乱気流野郎」)(1962年/番匠義彰)
6.27(日)~29(火)
13:00 引越やつれ
15:00 クレージーの花嫁と七人の仲間(改題「乱気流野郎」)
17:00 七人の刑事 女を探がせ(1963年/高橋治)
19:00 踊りたい夜(1963年/井上梅次)
6.30(水)~7.3(土)
12:30 七人の刑事 女を探がせ
14:30 踊りたい夜
17:20 はだしの花嫁(1962年/番匠義彰)
19:10 女弥次㐂多 タッチ旅行(1963年/上村力)
7.4(日)~6(火)
13:00 はだしの花嫁
15:00 女弥次㐂多 タッチ旅行
17:00 ちんじゃらじゃら物語(改題「喜劇 出たとこ勝負」)(1962年/堀内真直)
19:00 太陽を抱く女(1964年/番匠義彰)
7.7(水)~10(土)
13:00 ちんじゃらじゃら物語(改題「喜劇 出たとこ勝負」)
15:00 太陽を抱く女
17:00 さまざまの夜(1964年/番匠義彰)
19:00 渚を駈ける女(1964年/酒井欣也)
7.11(日)~13(火)
13:00 さまざまの夜
15:00 渚を駈ける女
17:00 ウナ・セラ・ディ東京(1965年/番匠義彰)
19:00 おしゃべりな真珠(1965年/川頭義郎)
7.14(水)
12:30 ウナ・セラ・ディ東京
14:20 おしゃべりな真珠
17:00 とめてくれるなおっ母さん(1969年/田向正健)
19:00 夜のひとで(1967年/長谷和夫)
7.15(木)~17(土)
13:00 ウナ・セラ・ディ東京
15:00 おしゃべりな真珠
17:00 とめてくれるなおっ母さん(1969年/田向正健)
19:00 夜のひとで(1967年/長谷和夫)
7.18(日)~20(火)
12:50 とめてくれるなおっ母さん
15:20 夜のひとで
17:10 喜劇 逆転旅行(1969年/瀬川昌治)
19:10 ミニミニ突撃隊(1968年/梅津明治郎)
7.21(水)~24(土)
13:00 喜劇 逆転旅行
15:00 ミニミニ突撃隊
17:00 スチャラカ社員(1966年/前田陽一)
19:00 みな殺しの霊歌(1968年/加藤泰)
7.25(日)~27(火)
12:50 スチャラカ社員
14:40 みな殺しの霊歌
17:20 追いつめる(1972年/舛田利雄)
19:20 喜劇 日本列島震度0(1973年/前田陽一)
7.28(水)~31(土)
13:00/19:00 東京ド真ン中(1974年/野村芳太郎)
15:00 追いつめる
17:00 喜劇 日本列島震度0
【料金】
一般…1,300円 シニア・学生…1,100円 会員…900円
※水曜サービスデー…1,100円均一
よろしければ、娯楽映画研究への支援、是非ともよろしくお願いします。これからも娯楽映画の素晴らしさを、皆さんにお伝えしていきたいと思います。