ビール ⑤

前回はビールと発泡酒の違いについて話しましたが、今回はそもそもビールはなぜ苦いのかという話です。
僕はビールの苦さがとても好きなのですがそれが苦手な人も多いはず。
なぜ苦いのか調べていきます。

答えはホップを使っているからです。ビールの原料となるホップ、緑の植物というのは知ってるけれど、どんなものなんでしょう?

ビールつくりに欠かせない多くの役割を持つため、「ビールの魂」とも呼ばれるホップ。アサ科カラハナソウ属のつる性の多年生植物の一種です。

ホップは雄株と雌株が別々の植物で、ビール醸造では未受精の雌株の花が使われます。雌株を割ると、中心部(苞のつけ根)に付着しているのが、黄色の粒のルプリンです。

たくさんの香りや苦みの成分が含まれているこの「ルプリン」、ビールの苦味を生み出すのに重要な役割を果たします。

では、ビールを作るどこでホップが使われているのか。

ホップが登場するのは、「仕込み」工程。甘くなったもろみをろ過してできた麦汁に、ホップを入れて煮沸すると、ビール特有の爽やかな香りと苦みが麦汁につきます。

「ルプリン」には、たくさんの香りや苦みの成分が含まれており、その内の一つ「α酸」は、熱が加わることで「イソα酸」に変化します。この「イソα酸」が「苦み」の主成分です。

そのため、苦みと香りのバランスを考えて、ホップの使い所を決定します。
異なる種類のホップを組み合わせたり、使用量、煮沸時間、煮沸釜に入れるタイミングを変えています。同じホップを使用しても、同じ味わいにならない理由はここにあります。

ここまで主に「苦み」について説明してきましたが、ホップの役割はこれだけではありません。

ホップの香りにはリラックス効果や安眠を促す効果などがあり、その他に利尿作用、食欲増進作用、消化促進作用などがあると言われています。また、認知症の予防効果、体脂肪低減効果などの薬理効果についても研究が進められています。

ホップって凄いですね。
だからといって飲み過ぎには気を付けましょう。笑