ゼロファイター世界を翔ける男 第2章 死線上の彷徨
第2章 死線上の彷徨
1・敵陣地だから助かった皮肉
一人の米兵がナイフを出し、菅原のライフジャケットの紐をスパッと切った。燃え盛るライフジャケットを遠くへ投げやり、危険物を持っていないかポケットをまさぐった。
そのとき、誰も乗っていないはずのゼロ戦の機銃がバッバッバッと火を噴いた。火災熱による暴発だ。菅原の機は炎に包まれた。
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