#39 ~背番号に感謝の気持ちを込めて

アルビレックス新潟レディースに北海道札幌市北区出身の小島美玖という選手がいる。ポジションはDFかMF、最近はサイドバックで活躍していた。

活躍していた、というのもここ数年彼女はケガに悩まされ続けていた。ケガの苦しみ、リハビリの苦しみは本人にしかわからない。周りがいくら励まそうとも、それは確かにものすごいパワーになるかもしれない。落ち込みもその時は忘れさせてくれるかもしれない。でも、一人の時間ができた時、人というのは寂しさ、苦しさ、焦り、苛立ち、。考えたくもないのに甦ってきたりするものだ。

自分が観た彼女が出場した試合は素晴らしい状況判断と攻撃の意識が高く、どの試合でも輝いていた。札幌市北区の名門少年団からJFAアカデミー福島を経て、そしてアルビレックス新潟レディースへ。ケガさえ癒えれば将来のなでしこジャパンの主軸になることは間違いないだろう。それだけの才能を持った選手だと思っている。

ところで、タイトルにもある「#39~背番号に感謝の気持ちを込めて」。ここで何を書きたかったのかと言うと、新潟ローカルのアルビレックス番組での彼女のインタビューで「背番号39にした理由の一つは支えて下さった周りの方々への感謝の気持ちを表したかった」と答えている。多くのサポーターの方々が千羽鶴やメッセージなどを彼女に届けたのは有名な話だ。また、ホームゲームではケガで試合に出れなくても物販やイベントを頑張ったり、サポーターの方々に持ち前の笑顔を振りまいて対応する姿、練習時にリハビリのランニングしながらピッチ内の選手を盛り上げたり。これは小島美玖のキャラクターそのものであろう。誰からも愛される存在というのは、そうそういるものではない。

いよいよ2019年シーズンのなでしこリーグが開幕する。小島美玖がどのタイミングで復帰するか。一ファンとしても焦らずピッチで躍動する姿を今から楽しみにしている。何より「39=サンキュー!」をプレーで多くの方々へ届けるために。

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