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建築家/ ギター/ 音楽/ 建築 / 文学 創作についての覚書。建築、小説、音楽など…

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建築家/ ギター/ 音楽/ 建築 / 文学 創作についての覚書。建築、小説、音楽などのレビューとか色々

最近の記事

建築の機能主義を批判する

機能美という言葉がある 機能的なものは美しいというが少し違和感を覚える。 そもそも道具として利用する時に、物の機能を見る時に、美は意識されない。機能は機能として評価され、同様に美を評価する時には機能は見られていない。機能美の評価をする時は機能は切り離して考えられているように思う。 私は建築家として機能主義的なものの見方には批判的な立場にあり、つまり機能的なものが美しいとか建築には社会性が必要であり、それに応えなければならないといったことには共感できないし、間違っていると

    • 村田沙耶香「コンビニ人間」「地球星人」、ドストエフスキー「地下室の手記」 感想文

      少し前に村田沙耶香さんの「地球星人」と「コンビニ人間」を読んで、両者のあまりの素晴らしさに感動した。最初に地球星人を読み、次にコンビニ人間を読んだのだけども、地球星人を最初に読んだ時とコンビニ人間を読んでから対比した時に大きく印象が変わった。その両方を対比すると、ドストエフスキーの「地下室の手記」で最後のところで語っていた人間らしく生きるとはということについてと同じテーマではあるが、人間の本性が本質的に抱える矛盾を村田沙耶香さんは描いていて、その点においてこの二作はセットでド

      • モダニズム建築の表現について覚書 01

        ここでいう建築表現については私の現在たてている仮説のメモのようなものであり、これを元にいろんな人と議論したりして認識を深めていきたいと考えている。近代建築について語るけども、ここではバウハウスに賛同し、バウハウスこそが近代建築の礎であるとする立場をとる。建築家の立場として建築はやはり美意識、哲学の空間的な表現であると言いたい。つまり、巷で言われるような機能性とデザイン性の対立といったようなものではなく、という意味で。そもそもデザインと機能は対立や相和などの相関関係にはなく、そ

      建築の機能主義を批判する

      • 村田沙耶香「コンビニ人間」「地球星人」、ドストエフスキー「地下室の手記」 感想文

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