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土佐山アカデミーと、言葉vol.04「オモシロガリ」

土佐山アカデミーが大切にしている「言葉」と「価値観」を一つづつ掘り下げ、一冊の本を作っていく新企画です。
東京在住のサポートメンバー髙木健太さんに、第三者視点でレポートしていただいています。

♪とんでとんでとんでとんで…

往年の名曲が口をつくくらい飛んでいたのでしょう。「感染拡大の影響で、出張・受け入れ全部飛んじゃって」の一言から始まった2月のオンライン定例。しかしそこはオモシロガリスト、「この機会に自分たちで活用してみているんだ」と。いつもと違うzoomの背景は土佐山アカデミーが運営するコミュニティスペース高川商店から、いつでも動けるよう準備を整えてるとのことでした。

ここでおさらい、高川商店とは。
「旧:土佐山村(現:高知市土佐山)から土佐町に抜ける県道16号線沿いに位置し、長年、地域の萬屋として親しまれて来た元商店。その昔、この道を往来していた人々の憩いの場として、また山仕事の帰り道に一杯ひっかける馴染みのお店として、多くの方に愛された場所でもありました」(公式HPより)

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荒れ果てた状態で土佐山アカデミーが借り受け、DIYもオモシロガッてイベントにして、今ではとても素敵な拠点に進化を遂げている模様。改めて、土佐山アカデミーの2人に魅力となるポイントを聞いてみると

・low-techな暮らし
  →暑い・寒い、日の出・日の入り、水が凍る、虫が出る・・・
・自然と暮らしと仕事が近い
  →焚付け材料がすぐに拾える、地域の人が声かけてくれる(新聞・差し入
   れ・挨拶など)、食事をつくれるこの環境で仕事ができる
・エネルギー自給型
  →自分の電気は自分で作る、太陽光パネル&ポータブルバッテリー完備
  →薪割り・草刈り・片付け・掃除・食事など、お金の代わりにできるこ
   とと引き換えに、ここで過ごせる
・使い方のバリエーション
  →ワークショップ、ポップアップ店舗、創作/制作活動、個展、ワーケ
   ーション、宿泊、暮らす(仮住まい、借り暮らし、狩り暮らし、刈り暮
   らし・・・)

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などなど、動きながら作り上げていく感じや、使い手によって可能性が広がりそうなところを感じさせる「らしい」ワードが並びます。グランドオープン!という形での始まりではなく、身近な人に試してもらって意見を汲み取って、時には一緒に手を動かして、という試験運用を重ねて場が育まれていっているところも、大きな魅力なのだと思います。

しかし、そんな場所もフルに運営できず、自身たちも動けないとつい気になってしまうのが他の動向。

仕事で繋がりのある別の団体と発言や活動が似通っていたという話や、知人が高知県産品を使った商品を作って焦りを感じている、という話を聞きました。コロナや他者の動きはコントロールできません。できるのは「捉え方」を変えることだけ。改めて何ができるか?を考えていたら出ました。

「『オモシロガリ』というガリを作るのはどうだろう」。

毎度のダジャレではありますが、僕はいいなと思いました。
まず掲げている言葉のまんまであること。名産品を生かしていること。受入れたり出向いたりが難しいとき でも、アカデミースタッフの代わりに商品が会いに行ってくれるし、実際に顔を合わせるときには尚更出会いが 印象深くなるモノであるから。 例えば、生姜が脳を刺激するとか、課題にぶつかると気分が昂揚しちゃうとか?そんな裏付けを取っていくのもオモシロガれそうだし、収穫時期には他とは違った体験もできそう。

ただ一つ、アイデアは実施されてこそ、ガリは寿司があってこそ価値がある。お寿司屋さんに頼む、なんて生ぬるいことはせず作る工程も面白がっていただきたい。以前、吉冨さんが故郷・山口の郷土料理「瓦そば」を地域の方に振舞っていましたが今度は高知の郷土料理「田舎寿司」を体得し地域を回って協力を仰いでもらいたい。なぜなら地域の皆さんの協力なくしてはできない商品だし、そのストーリーがスタッフ代わりになって、会いに来てくれるきっかけになるはずだから。

♪とんでとんでとんでとんで…の時こそ、頭は♪回って回って回って回って…の状態で動ける準備を。


ごきげんでおなじみ 髙木健太
土佐山アカデミー東京代表
プランナー/コピーライター/コーチ

日本大学芸術学部卒業後、設計デザイン事務所、飲食業などを経て広告代理店のクリエイティブ・プランナーに。2019年企画屋として独立。身近な人、モノ、コトからごきげんにできるように企画・コミュニケーションの力を使いたいと考えています。「なごやかに、すこやかに」が信条。趣味と生きがいは余興。5歳児の父。

●ごきげんでおなじみ https://gokigen-inc.jp/

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