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ツイッターのフリート

なんだこのゴミ機能?

「24時間で投稿が消える?なんだそりゃ?ツイ消しならみんないつもやってるだろ?というか最初から消すつもりなら投稿しなきゃいいのでは?」

そのとき伝えたい思いやできごとを、その熱量のままに伝える新しい形の会話を楽しむことができるようになります。

出典:いまを伝える新しい形、「フリート」を日本の皆さんにご紹介します

「いやそれ普通のツイートでやってることでは?今更何言ってんだTwitter?何のための機能なんだこれ?」

そういえばここ数年似たような機能を他のサービスでも見かける気がする。YouTubeとか。FacebookやLINEにもあるらしい。どうやら全てインスタグラムのストーリーズなる機能のパクりとのこと。

そのストーリーズはさらにスナップチャットのストーリーをパクったものらしいのだが、機能こそ似ているものの思想としては真逆で、後発の基礎になっているのはストーリーズの方だろう。

フリートがパクったストーリーズ

インスタグラムを使ったことはないが「凝った写真がいっぱいある」「有名人が使ってる」「ユーザーの承認欲求がクソ高そう」という印象。要するに「有名になるために(承認欲求を満たすために)凝った写真を投稿しまくるSNS」だと思っている。

そうすると次から次へと投稿するための写真を用意し続けなければならず、それもただの写真じゃダメで渾身の一枚が何枚も必要になる。流石にこんなことを繰り返しているとユーザーも辟易してくるらしい。

「気兼ねなく写真を投稿したい」「でも凝ってない写真は評価されない(承認欲求が満たされない)から見せたくない」

おそらくそんな矛盾した要望を満たすために開発者がリリースした機能がストーリーズだったのだろう。

インスタグラムにおいて通常の投稿はシェアと呼ばれ、フィード(ツイッターで言うところのタイムライン)や自分のプロフィール画面に直接表示され、常に閲覧することができる。

これに対してストーリーズは、フィードの上部に表示されるアイコンから閲覧しに行く必要があり、さらに何もしなければ24時間で閲覧不可能になる。

意図的に見なければ目に入らず、自動的に削除される。まさに気軽な投稿に相応しい機能なわけだ。しかもその気軽な投稿が思いのほか高評価だった場合は、改めてフィードに投稿し直したり、ハイライト機能を使ってプロフィール上に残しておくことも可能と至れり尽くせり。

「ブランディングを意識した投稿と、気兼ねなく行える投稿を両立したい」「気兼ねなく行う投稿も承認欲求を満たしてくれるなら最大限利用したい」

そんな無茶苦茶な要望を叶えることがインスタグラムにおけるストーリーズの存在意義なのだろう。

フリートの存在意義は?

ツイッターは元々日々の暮らしの中のなんてことない内容を呟くツール、乱暴に言えばツイッターは最初からストーリーズだった。そこにフリートなんて機能が突然現れてもどうすればいいのか戸惑うのは必定だろう。ツイートとフリートを上手に区別して使いこなせなければ、フリートは無意味な機能として廃れていくだけかもしれない。

さて、どう使おう?

フリートの使い方いろいろ👍👎⚠️

👍Good!:一両日中の宣伝や連絡
ツイッターではフォローが多くなるとタイムラインを到底追い切れなくなる。リスト機能を駆使しても限界はある。大事な宣伝や連絡が流れてしまい見て貰えないなんてことも少なくないだろう。

フリートは常にタイムラインの最上部に表示され、しかも未読であることが視覚的にわかるようになっている。時限式で見られなくなる仕様も閲覧意欲を煽れそうで、ツイートよりは見て貰える可能性が高いように思える。

投稿から24時間で削除される性質を考慮して、突発的な宣伝や、周知していた期限が迫ってきたときのリマインドに使うと良さそうだ。

👍Good!:メディア欄の整理
ツイッターのメディア欄は過去に投稿した画像/動画が一覧になって表示される。これが問題になるのは、例えばどうでもいい写真や動画ばかり投稿し過ぎて、自分の創作物など本当に見て欲しいコンテンツが埋もれてしまうことだ。

どうやらフリートで投稿した画像や動画はメディア欄には追加されないようだ。今日のお昼に食べたラーメンの写真だとか、天井まで課金したガチャ結果のスクショだとか、そういう今すぐ見せびらかしたいけど長期的には残っていても邪魔な画像/動画の投稿には向いている。

👍Good!:ネタ投稿
ツイッターと言えばあの手この手で投稿されるネタツイート。フリートはツイートとは全く異なる投稿が可能で、ツイートとはまた異なるネタ投稿、ネタフリートが今後は流行るかもしれない。早速メル画を再現して遊んでいるユーザーもちらほら。

👎Bad!:拡散性は低い
フリートはタイムライン上部のアイコンから閲覧することしかできず、このアイコンはフォローしているアカウントのものしか表示されない。ツイートのようにキーワード検索やハッシュタグで見つけることもできない。基本的にフォロワーにしか見て貰うことができないので、広く拡散して欲しい情報の投稿には向かない。未確認だが、検索できないことからトレンドには寄与しない可能性がある。

👎Bad!:消したくないならツイートで
インスタグラムのストーリーズで言うところのハイライトに相当する機能が無いため、フリートした投稿をやっぱり残しておきたい!と思っても手遅れ。24時間後には問答無用で消滅してしまう。ストーリーズと同じ使用感では利用できない。ユーザーの要望次第では今後ハイライトのような機能が実装されるのかも。

👎Bad!:24時間「も」公開される
24時間以内に見てくれた人の記憶にだけ留めておいて欲しい、なんて能天気な話は通らないと思った方がいい。誰が魚拓を取って電子の海に放流するかわかったものじゃない。デジタルタトゥーを舐めてるとえらいことになる。24時間だろうと数秒だろうと一度インターネット上に公開した情報にプライバシーは存在しない。

⚠️Warn!:閲覧したことが投稿者にバレる
投稿者はフリートを閲覧したアカウントの履歴を確認可能で、鍵アカウントだろうと履歴にはしっかり残る。とはいえ、24時間経過すれば履歴はフリートごと確認不可能になるし、「どの投稿を誰が見たか」以上のことはわからない。たぶん。

リツイートやいいねのアクティビティが半永久的に残ることを考えれば、たかが24時間しか残らない閲覧履歴のことなんか深く考える必要はないと思う。

⚠️Warn!:メッセージ送信=DM送信
フリートにはメッセージを送信できるが、自分がダイレクトメッセージを送信できるアカウントのフリートにしかメッセージは送信できない。フリートに送信したメッセージはそのままダイレクトメッセージとして相手に送信されるからだ。

相互フォローしている知り合いならばともかく、業務上DMを解放している大手アカウントに対してのメッセージ送信には最大限の注意を払おう。ぶっちゃけそんなの迷惑DMと同じなので、最悪ブロックされても文句は言えない。

フリートの活用法:一般編

前述の通り、24時間以内に見て欲しい宣伝や連絡のため、またはメディア欄に残したくない画像/動画の投稿のために使うのが無難。ネタフリートに挑戦してみるのも面白い。

フリートの活用法:承認欲求塊魂編

ツイッターで承認欲求を満たす方法として、反応してくれるフォロワーを増やすこと、さらにそのための手段として"バズり"がある。フリートは24時間で完全消滅する上に、フォロワーにしか見て貰えない仕様上、フリート単体でバズることは不可能だ。フリートをスクショしてツイートし直すなど一工夫必要になるだろう。

フリートが実装された世界の感想

タイムライン上部がフリートアイコンで占拠されるものの、せいぜいツイート1個分程度なのでそれほど邪魔ではない。むしろフォローしている推しや知り合いのアイコンが並んでいる様は見ていて楽しい。

実際にいくつかフリートを見てみた結果、どれもこれもゴミみてーな投稿しかなかったので今のところわざわざ見る意味は全く感じられない。見る意味を感じない人は全く見ないことが予想されるので、本当に見て欲しい投稿は今まで通りツイートしたほうが無難かもしれない。開いてみるまで中身がわからないフリートは、ざっと流し読みできるタイムラインに比べてアクセスが著しく悪いと感じた。

「フリートアイコンがある=24時間以内に何かしら投稿している」ということなので、直近の生存確認として使うこともできる。それが何の役に立つのかは知らん。

自分の投稿は誤字や誤情報を除いて全部残しておきたいので、今のところフリートを投稿するつもりは無い。実はこのNoteを書いたらリンクをフリートしてみようかと考えていたのだが、どうやら外部リンクをフリートしても誘導できないようなのでやめた。