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なぜ、僕は暖かい家づくりにこだわるのか?〜その4〜

◎その3までのあらすじ

住宅の最新冷暖房設備専門の設計事務所で働く日々の僕ですが、ある日東京のビックサイトでの展示会で風変わりな外人と知り合いになります。


◎バルテンさんとの出会い

みんさんはビックサイト等の展示会に行ったことはありますか?ブースがあって、展示物があって、商談スペースがあってといういわゆる「ザ・展示会」毎回盛況でどこにこんなに人がいるのだろうと思う位、人が多いですね。 

そんな中、一人でブースに佇む物静かな人を発見。ヒゲもじゃメガネで目だけはギョロっとした外国の方。よくある外国の少々怪しげな展示かと通り過ぎようとしたところ、薪ストーブや太陽集熱パネルの写真が目に入ります。

当時どうしたら暖房エネルギーを減らせるか?とか、電気以外の熱源で暖房する方法は?などと四六時中考えていまして、自分のアンテナがそれらの写真に反応しました。

勇気を持ってブースに入ると、日本語で「こんにちは」と話しかけられます。風貌は完全にネイティブの外国の人なのに日本語・・・。このようにして僕はバルテンシュタインさんと出会います。

バルテンさんは東京大学の理工学系博士号を持っているドイツ人のエンジニア兼会社社長です。もともとコンピュータ系のインストラクターとして来日し、日本人の奥様と出会い結婚され、日本に住み始めてもう20年以上経つとのことでした。

展示してあった写真はバルテンさんのメイン商材である、「薪ストーブボイラー」や「太陽集熱利用暖房給湯システム」のものでした。

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「薪ストーブボイラー」は普通の薪ストーブのように薪をくべて暖房をするのですが、写真右側が温水配管ユニットになっていて、他の部屋の暖房用パネルヒーターに温水を送ることができます。

つまり、薪ストーブの機能とパネルヒーターの熱源としてのボイラー機能が一緒になったというスグレモノなのです。

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太陽集熱パネルはいわゆる太陽光発電パネルではありません。パネル内部を循環液(太陽集熱専用不凍液)が循環し、太陽熱でその循環液が温められ、タンクに送られ、暖房や給湯に使われます。

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これは太陽のエネルギーで暖房も給湯もまかなえる、究極の設備です。電気エネルギー使用がほとんどなく、自然エネルギーだけで展開できる素晴らしい考え方で、当時僕が探していたのはまさにこのシステムでした。

バルテンさんは「エネルギーの自給自足」をテーマとされ、これらの設備をヨーロッパから輸入してきていてそのノウハウをお持ちなのでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「僕はなぜ暖かい家づくりにこだわるのか〜その5〜」に続く。



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