運びきったのか…?俺はこの星の未来を…(終のステラ感想)
・あらすじ
シンギュラリティを起こした機械群(シンギュラリティマシン)に支配された未来の地球。人々は息を潜めて暮らしていた。
運び屋のジュードはいつものように人々からの依頼をこなしていたある日、ドローンを通じて、ウィレム・グロウナーと名乗る老人から「あるものを届けて欲しい」という依頼を受ける。そのあるものとは少女型アンドロイド「フィリア」の輸送だった……
・どんな方にオススメか?
・サクッと出来るノベルゲを探している人
・退廃的な世界を舞台にしたSFが好きな人
・感動する作品をプレイしたい人
・登場キャラクター
ジュード
本作の主人公。この世界では珍しい運び屋でリアリスト。機械に対して深いの知識を持っていて仕事を着実にこなす。無類の銃好きで話しかけられていても気づかない程夢中になるところがある。ある日、ドローンを介してウィレム・グロウナーという老人からフィリアを輸送して欲しいという依頼を持ち掛けられる。それは命の危険を伴う過酷な任務だと聞き、最初は躊躇していたが莫大な報酬を約束された事で依頼を受ける事を決意する。
フィリア
本作のヒロイン。アンドロイドではあるが痛みも感じ、喉の渇きも感じる様でアンドロイドとはとても思えない。ただの可愛い子(〃` 3′〃)喋り方が子供っぽくて可愛いし無邪気さを感じる柔和な笑顔に完全に堕ちましたカワ(・∀・)イイ!!
何度も人間になりたいと口にする。
・印象に残ったシーン(ネタバレ有)
・デリラの依頼とクリムゾンアイとの遭遇
救難信号を受け、発信場所まで向かったジュード達でしたが謎の集団に襲われます。意識を取り戻してみると囚われの身となっていました。言葉が通じない男達に装備一式を奪われ一方的な暴力を受けるジュードですが、そんなある日、フィリアと同じアンドロイドの少女デリラから脱走の手助けをする代わりに自分をある場所にまで連れていって欲しいと依頼を受けます。
難なく、脱走したジュード達でしたがそれを追ってきた謎の集団と交戦することになります。淡々と銃を使い敵を倒していくデリラがカッコ良くて惚れましたね。
クリムゾンアイの襲撃を受け、一時機能停止してしまうデリラでしたが、ジュードの修理によって命を繋ぎ止めます。先は長くないと悟ったのか「公爵のところではなく当初の目的の場所まで連れていってほしい」といいます
ここからが名シーン。無事、デリラはジュード達の協力を受け父親と再会を果たしますが、その姿は既に亡骸と化してしまっていました。
ただ父親に会いたかったというのがデリラの本心だったのでしょう。
という感想をやってた時は抱いていて実際に泣いたくらいいい場面だったのですが、後の隠された事実に悲しさを覚えました。知らぬが仏と言いますがまさしくそれでした…デリラ安らかに
クリアしてから思った事ですが、デリラというキャラクターとその父親が出てきた事は先の展開を少し匂わせていたのか、、
・人類の選択
物語もクライマックスとなり、ヴィレムじいさんの計画の全容が明かされます。ここで今まで張られていた伏線が回収されるのでめちゃくちゃ面白かったです。全容を端的にいえば、「フィリアを人口衛生の器とし、その衛生を使ってシンギュラリティマシンを制御させよう」というもの。それを行う事によって人類は人類として再認識され、かつての製造目的である「人類支援」を遂行させることが出来る。結果、人類は絶滅を免れ人類救済が達成されるというわけです。つまり、フィリアを犠牲にすることで人類は救われると、、
うん…まぁよくある展開で「究極の選択」というやつです。。
物語当初、仕事人間で堅物のジュードであれば、迷うことなく首を縦に振ったでしょうがこの時のジュードはもう完全にフィリア入れ込んでしまっていた。自分がこれまで積み上げてきたものとフィリアの命を天秤にかけ、葛藤の末、フィリアを助けることを選びます。
控えめに言ってこういう展開大好きです!
「細やかな感情を何重にも編み込んだ、精緻な造形物」で言葉語彙力失うくらい好き。あまりにも綺麗すぎる
ジュードがフィリアを娘の様に大切に思っていたって分かる凄い文章
・長い旅の果て
ウィレムとの一件を経て、重傷を負ったジュード。治療を専門とするアンドロイドの治療を受けますが、そこで自分の命がそう長くはないことを告げられます。(フィリアには伝えていません)
旅を続けていくジュードとフィリアでしたが、刻一刻とその時が近づいていました。
最後の日、朦朧とした意識の中でフィリアに告げます。「お前を娘と思っちゃ駄目か」とそれを聞いたフィリアは「ずっとそう思って欲しかった」
フィリアもジュードを父親の様に思っていたことを明かします。
声優さんの素晴らしい演技も相まって、
そこからの会話は涙なしには見れませんでした😭
・プレイ後の感想(所感)
終始話のテンポが良く、ダレなかったのが印象的でした。
荒廃した地球を舞台に、リアリストだった主人公が一人のアンドロイドの少女と出会い変わってゆくストーリーが刺さったのも要因だと思います。
声優さんの演技が素晴らしく終のステラの世界観に没入出来、短めの作品でありながら満足感の高い内容で良かったです。
ラスボスに関しても悪い人ではなく、勧善懲悪がないのもこの物語の儚さや美しさを際立たせたんだろうな。
ベタな展開ではあるのですが良き。
端的に言えば、このお話好きってことです(苦笑)
特に最後のフィリアとのやり取りはグッときました。
一つだけ気になったとすれば動きのあるスチルがないことですね。
基本正面からの立ち絵のみで表情差分だけ変わる感じ。フィリアが凄く可愛いかっただけにもっと動いている絵が見たかった(切実)
Summer Pocketやら他の作品をしてきたせいですね(まぁフルプラ作品と短編の作品を比べるのもどうかと思いますが苦笑
内容的にも映画辺りなら普通にやれそうな感じがあるから是非とも映画化求む!!🔥
動くフィリアがみたいのじゃ(ただの翁)
今回はこの辺で…