リニア新幹線は時代遅れ

前回に引き続きリニア新幹線について自分で色々調べてみたが、やはり時代遅れで無用の長物でしかないように思う。だがJR東海の故葛西元社長は生前「リニアをアメリカに輸出せよ」という「うわ言」を繰り返していたようだ。それ故に何としてでも開業に漕ぎ着けたいのだろう。仮に開通したとしても東京から名古屋間だけで、そこから先の大阪までに至ってはまだ許可すら降りていない。これもJR東海によれば東京から名古屋間で出た利益から捻出するのだという。しかし「名古屋飛ばし」という言葉があるように、東京から乗って名古屋で降りる人はあまり多くはない。実際、僕も名古屋には降りたことがない。それに名古屋までリニアで行って、そこから新幹線に乗り換えるという乗り方をする人はかなり少ないだろう。JR東海の幹部は名古屋を過大評価しすぎなようにも見える。

50年もリニアの研究をしてきたのだから今更引き返せないのだろう。しかし今はコスパを重視する時代だ。総工費や維持費、電力消費も桁違いに高いリニアは現代には合っていない。人口減少時代の日本にこんなコストがバカ高い代物を走らせるなんて自殺行為に等しい。JR東海はリニアの技術をアメリカへ輸出したがっているが、あの国は航空路線が発達している上に車社会なので、今更リニアが入り込む余地はない。加えてアメリカでは鉄道さえも社会主義的という理由から忌避されがちだという。そういう国民性も理解する必要がある。リニアが開通して喜ぶのはJR東海の幹部とゼネコンと一部の鉄オタくらいだろう。その鉄オタもほぼトンネル区間で景色が見えないリニアにそっぽをむきそう。そしてJR東海は一昔前のJALみたいに経営危機に陥って、莫大な公的資金を投入されるのがオチだと思う。

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