レスターから学ぶ

2021年2月辺りにレスターのフットボールを見まして、彼らの守備が特徴的かつ勉強すべき点が多いと感じました。このnoteはそのレスターの守備から得た気づきを自分用にwordにまとめていたものの転載です。自分が見えていないところがある前提で書いて、追記しながら発展させていくスタイル。それこそが飽きて放置してたことのそれっぽい理由。故に最後まで書き終わっていません。仙台の試合と繋がる部分がありそうなので、今回この状態とクオリティ公開することにしました。

守備時の個人原則


1.ボールが動いている間、もしくはボールホルダーがルックアップしたタイミングでその選手との距離を5mほどまで距離を詰める。詰めるタイミングでジャンプ→ボールタッチに合わせて両足着地をおこなう。これによって、体重を両足均等に荷重することで、ボールの動きに対して、前後左右の細かな動き直しが可能になる。

2.動き直しのためにはサイドステップを用いるが、その際は股関節を内旋させて膝を外側に開きすぎず、膝を立てないようにする。これは次の動きにより速く、スムーズに移るため。

3.方向転換は必ずボールを見ながら行う。ボール側にへそを向けて方向転換を行うとも言い換えられる。バスケットボール指導教本という本ではこの動きに「スイングステップ」という名がつけられていた。

4.相手のボールホルダーがレスターの守るゴールに背中を向けた場合、必ず距離を詰めてターンを阻止し、最終ラインも上げる。同時にプレスバックで挟み込めるとなお良い。

守備時の思考

1.なるべく相手ボールを誘導してから奪う。相手ビルドアップに対してボールに最も近い一人二人→その周辺の数人→ボールから遠い数人の順に、次の展開を予測しやすくなるような守備=誘導をまず行う。チーム全体で起こり得る状況や可能性を事前に整理することで、個々がボール奪取にチャレンジする際のリスクを最小限に留め、さらに奪った後のカウンターへの切り替えもスムーズになる。

誘導→奪取

ここからボールの場所及びシチュエーションごとに、コース誘導から奪取までの一連の流れをみていく。とりあえずボールに近い2,3人のことしか書いてない。逆サイドの被せとかはそのうち。

1.最前線の手前にボールがある時 ―誘導フェーズ1
主にヴァーディーが務めることの多い最前線のCFは、相手最終ラインで行われるビルドアップに対して、相手に攻撃するサイドを限定させ、ボールを奪うサイドを中盤以降の味方に指定する役割=ピッチを分割する役割を担う。誘導フェーズの初っ端。この役割を遂行するために、CFはボールの高さが自分の高さを超えた時、その斜め後ろ側からボールホルダーを追う。ボールの斜め後ろ側を消すことには、バックパスからサイドを変えられることを防ぐ狙いがある。

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また原則に依拠して、ボールの高さが自分よりも高い場合はサイドステップで方向転換の準備を。同じ高さでホルダーと向かい合った場合も同様にサイドステップで距離詰め。ボールが動いている間にはボールを見ながら方向転換。さらに自分の高さを超えたら、斜め後ろへの移動を速やかに行うために、スピードに合わせてクロスステップか所謂スプリントを行う。

斜め後ろからボールホルダーに迫り、その選手がボールを誘導したサイド方向にパスを出したら、CFはおおよそ相手SBとCBのラインの中間に立つ。これは展開準備のバックパスを防ぐと同時に、味方がボールを奪った後に、そのスペースでボールを受けて時間を作ることにもつながる。

2. 大外レーン、中盤より高い位置にボールがある時 -誘導フェーズ2
状況として4バックのSB、もしくは3バックのWBや左右のCBが持った時のシチュエーションにおける各々の役割をみる。

この場合、最終的には守備側の選手とタッチラインで相手を挟み、ボールを奪いたい。そのためにはボールホルダーの縦とピッチ中央方向への進路を防ぐ必要がある。それぞれのコースを切るボールに近い選手二人を線でつないだ時、Lのような形になるので、「L字ボール奪取」という名前を付けて呼ぶことにする。

そのLの縦側の線として、ボールの横方向への進路を防ぐのがトップ下と同サイドのSH。基本的にトップ下は身体の正面をタッチラインに向け、サイドステップでボールの横でサポートに入る選手の背中側に立つ。これは横パスから逆サイドへ展開されることを防ぐために行う。

そしてもう一人斜め〜横を切るSHはボールがあるサイドと逆の足にある程度荷重(膝をやや立てる)して、身体の重心の軸をピッチ中央側に置く。これはボールホルダーの斜め前方向へのパスを防ぐために行う。対するサイド側の足はなるべくリラックスした状態を保たせ、右半身を引っ張るようにしてステップを踏む。これは相手のスピードアップに常にタイミングを合わせておけるようにする準備。縦にスピードアップしてドリブルされた際はクロスステップに切り替える。その際、相手の加速に対する一歩目は必ず同サイド側の足にする。

身体の向き、股関節の左右の開き具合、荷重、目線あたりがわかる画。カスターニュは対応が原則に忠実。

画像2

中盤―最終ラインの付近のサイドにボールがある時 -L字奪取フェーズ
このようにしてボールの横と斜め下を遮断したので、あとはボールの高さに合わせて彼らが動けば誘導が完了したと言える。誘導後はL字の横線側として縦のコースを切るSBがボールを奪いにかかる。奪う際に大切なことは足を出すタイミングを間違わないこと。相手の懐にボールがあり、すぐ方向転換できる状態のボールホルダーに飛び込むなど、誤ったタイミングで足を出すと大抵抜かれてピンチにつながる。そうならないためにボールホルダーがルックアップした瞬間や、ボールタッチが伸びて身体からボールが離れた瞬間を狙ってボールを奪う。この際のステップや荷重、身体を開く方向はSHのそれと変わらない。異なるのは立ち位置がボールホルダーのやや正面になるくらい。ピッチ中央側の足に荷重。外側の足は身体を引っ張りながら、タイミングを見計らい、相手ごと巻き込むようにしてボールを奪う。

中盤の横ラインの選手同士の間にボールがある時―V字奪取フェーズ
同じ高さのボランチ同士の間や、ボランチとSHの間にいる選手にボールが渡ったときの対応について。ボールが渡ってターンしない、相手がゴールに背を向けているなら上述した通り背中に近い方が距離を詰め、前を向かせないようにする。ターンはするけど体の向きがタッチライン側になっている場合、ボランチが内側切って、SHはやや引いてその後の対応に集中。完全にターンしてゴール方向を向かれた場合、基本的にはホルダーの両脇の距離を狭め、ついていきながら縦にドリブルさせる。運んだ先でCBやSBが待ち構え、ボールを奪う。図形としてはV字に近い。

動画はアルゼンチンだけど、自分がこれを気づいた元ネタがレスター。


以降は気が向いたら追記します。飽きて書いてから3ヶ月も放置してるわけではない。考えているのです(大嘘) 2021.5.20

撤退フェーズ

クロス対応

GK

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