pagutaro

文字を書く犬です。極めて現代的にあらねばならない

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数独

4を埋めながら、僕は心を埋めようとしている 寝ている君は、まるで剥きたての卵のように輝いてみえる 7を埋めながら、僕は呟く 君にいつ会えるのだろう 白髪が増えても、体が重くなっても 君に会えない 8を埋めてから、三度寝する私は、 きっと山羊になるだろう 草をはみながら、心の隙間に3を埋めている 月を眺めがら、涙を流し、 亀と歩きながら、君を待つ 青空は、今日も澄んでいる 5月の空は今日も僕の心に杭を打ち込む (pagutaro)

    • 夕暮れでも、朝焼けでも

      なぜか知らないけれど、胸がいっぱいになる瞬間がある。 それを特に感じるのが、夕暮れと朝焼けの時間だ。 空が、ぱあっと薄いブルーのような、それでいてオレンジを纏っている時間。そんな時間に、文字だらけのディスプレイからふと目を上げると、胸がいっぱいになる。 空は、実はいつも表情を変えている。 僕らはいつも近くばかりを見ているから、空の表情に気付けない時がほとんどだ。 でも、空も僕らの為に、美しく表情を変えてくれる時間帯がある。それが、夕暮れと朝焼けの時間なのではないかと

      • 私は空っぽの容器だ。 容器に何かを満たさなければ、満足できない、そんな使い手に辟易している。

        • 言葉にできない感情を、時として抱くことがある。それを丁寧に見つめ直し、紡いだものを”詩”と呼ぶのだと思う

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        • 夕暮れでも、朝焼けでも

        • 私は空っぽの容器だ。 容器に何かを満たさなければ、満足できない、そんな使い手に辟易している。

        • 言葉にできない感情を、時として抱くことがある。それを丁寧に見つめ直し、紡いだものを”詩”と呼ぶのだと思う

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          3本

        記事

          自分の中で矜恃を持つこと。そして、認識を常に疑うこと。詩に求められている要素は、日常でもビジネスでも”役立つ”のである

          自分の中で矜恃を持つこと。そして、認識を常に疑うこと。詩に求められている要素は、日常でもビジネスでも”役立つ”のである

          失われた文明

          そそり立つ岩は、まるで番人のように来るものを拒む 僕は今日もディスプレイを眺めながら、息を吐く 遠くから聞こえる鈴の音 クチナシの花の横で、農夫が眠りにつく 巣篭もりを強いられた文明人たちは、 思考と、骨格と、言動を 内向的な仕様へとトランスフォームさせた 「未だ遠い」 誰に云うともなく 入道雲は嘯く 荒削りな意匠は、人を遠ざけ、そして怪物を呼び込む そそり立つ岩に、打ち寄せる波 若者は、ラジオを切って饗宴に向かう (pagutaro)

          失われた文明

          観察力と想像力と、ほんの少しのウィットがあれば詩は作れるように思う

          観察力と想像力と、ほんの少しのウィットがあれば詩は作れるように思う

          生活の中に、時折、詩の足音をきくことがある。そういう時こそ、立ち止まって、シャッターを切るかの如く、書き留めることにしている

          生活の中に、時折、詩の足音をきくことがある。そういう時こそ、立ち止まって、シャッターを切るかの如く、書き留めることにしている

          タンゴ

          値踏みされる、男の肝臓 惑星の思惑に背いた罰は、 重く、重く、 河口の住民にのしかかる 「踊ろう」 誰かが、そう言った あたたかな気配と、オレンジ色の光 ギターの音色は、嵐を掻き立てる 踊り子の衣装に、羽虫が付いた 月のクレーターは、一つ一つ増えていく 喧騒と、共鳴と、確執 蒸留酒が川の水面に溶けていく (pagutaro)

          タンゴ

          歴史の脈絡、時代背景、作者のバックグラウンド、そして日常を抜きにして文学及び芸術は語れない。無からは何も生まれないのである。その時代の"傾向"に、多かれ少なかれ、人の心は影響されるのである

          歴史の脈絡、時代背景、作者のバックグラウンド、そして日常を抜きにして文学及び芸術は語れない。無からは何も生まれないのである。その時代の"傾向"に、多かれ少なかれ、人の心は影響されるのである

          詩に向き合うこと。それは時として自分の中に"難解な何か"を生じさせる。そこから絞り出された先に、新しい可能性がある

          詩に向き合うこと。それは時として自分の中に"難解な何か"を生じさせる。そこから絞り出された先に、新しい可能性がある

          昼下り・鹿

          足場を頼りに、男達は窓を拭く サックスの調べ 僕は走る 15時になれば、銀行は店仕舞い 鹿の眼に映る少女 橋の上の行商は、威勢よく声を張り上げる サイレンが鳴り、鳥が飛び立つ 息が上がった僕は、憲兵の前で立ち止まる 消極的で、それでいて善良で 難解で、前衛的 金貨は受け付けてもらえるだろうか? 道端でピザを頬張る老婆が微笑む 小さな羊皮紙は、金貨と引き換えられた 鹿は、静かに高架下を行き交う人々を眺めている 街が夕闇に溶けていく (pagutar

          昼下り・鹿

          きっと詩は、自分と世界の関係を解きほぐす行為なのかもしれない。同時に詩は、他者と世界を対峙させるものである

          きっと詩は、自分と世界の関係を解きほぐす行為なのかもしれない。同時に詩は、他者と世界を対峙させるものである

          二つに一つ

          白い管は、金色の光を目掛けて進む それを捉えた僕は、 まるで世界を生み出すが如く、 林檎と、林檎を結び合わせる 壁は、常に強固でなければならない 僕はフードを被り、 黒と緑の、その先にあるレトリックを探し回る 水銀と墨、そしてスープ 刺繍のほどこされた旗は、突出した堡塁にはためき 境界線は、肘打ちによって動かされ 人々のジョッキを、希望で満たす 世界の深淵の、その淵を歩き回りながら、 もう少しで、と僕は呟く (pagutaro)

          二つに一つ

          日常は常に実験に満ちている。詩は、日常から生み出されるものである。したがって、詩は実験的なのである

          日常は常に実験に満ちている。詩は、日常から生み出されるものである。したがって、詩は実験的なのである

          創作意欲が湧いてこない時に、無理に絞り出したものには、意思が欠如している。創作には、意欲が必要である

          創作意欲が湧いてこない時に、無理に絞り出したものには、意思が欠如している。創作には、意欲が必要である