映画前売券の本(映画宣材物編)
偶然、映画前売券の資料となりそうな本を見つけ購入。
1990年にワイズ出版社から発行されたもので、1957年(昭和32年)〜1989年(平成元年)の前売券の一部が掲載。珍しいと思うのは、わざわざ縮小率(%)を各ページに記載しているところ。
縮小率とは、撮影した前売券の画像を何%小さくして掲載したかというもので、80〜30%と色々あるが、昭和から平成に近づくにつれ30%のページが増えている。つまり、上映される映画が増加していると判る。
掲載されている前売券は、洋画がほとんどで邦画は黒澤明、大島渚(敬略)と片手で数えられる程少ない。アジア映画はブルース・リーなど少ないが掲載はされている。
後は、表紙にも記載されている淀川長治、岸上影男、廣田行雄(敬略)三名のエッセイページがありました。
前売券画像を眺めていると折り目やスタンプ、もぎり跡があったり印刷技術の変化があって興味をそそります。
何故、購入したのかというとチラシとポスターの本だけはよく見かけるが、前売券の本はないなと思っていただけに見つけた時は驚いたものです。
前売券の良さはそのデザイン性にあり、当日では買えません(当日券は印字されただけの味気ないもの)。
現在はカードサイズのムビチケ前売券(デジタル映画鑑賞券)が主流だが、2023年に再上映された『ゴーストワールド』で縦長の前売券が販売された事もあるので、完全には無くならないかと思います。