僕が一人でご飯に行く時の問題2

やっとお店に入ることができた。

前のnoteで書くのを忘れていたが、まず基本的に行くお店は絶対に誰かと行ったことのあるお店に限る。
一人で初めてそのお店に入ることはできない。なぜならそのお店がどのように注文をするのか、そしてどこにトイレがあるかなどが把握できていないからだ。逃げ場がないので、店内であたふたするのが一番恥ずかしい。
一度知ったような顔をして歩いて行ったら思いっきり厨房みたいなところに入ってしまったことがある。そのお店にはそれ以降行けていない。

それら全てを乗り越え、やっと入店できてもここから一番の問題がある。

「すみません問題だ」

注文をする時に店員さんを呼ぶこのすみません。30年生きてきているが、一回もちょうどいいすみませんを言えたためしがない。
席に案内されてからメニューを見る。僕は何事も決める時は即決の性格だ。メニューを見たらすぐにいつも決めている。なんならお店に入る前から決めているくらいだ。
しかし、すみませんが言えない。お店に入ってメニューを一周見終わるくらいの時間が経つまでに店員さんを呼ばなければならない。
何回も店員さんの様子を伺う。しかしあまり見過ぎてはダメだ。周りの人達に「あの人メニュー決まってるのに注文できないでやんのプププ」と思われてしまうからだ。
まだ決まってませんよの顔で「ちょっとこの店内の雰囲気でも味わおうか。」みたいな演技をしながら横目で店員さんが気付くかどうかを確認する。
しかし飲食店の店員さんはいつもなにかをしている。テーブルを拭いたり、お冷やを足していたり、皿を洗っていたり、厨房の人と話したりしている。
「もうすることは終わって注文を受けれる状態になりましたよ」の顔をしてほしい。

やっと店員さんと目が合う。しかし慌てて手を上げてすみませんと言うと「あの人お店の雰囲気見てるフリして注文したかったんだ」と思われてしまうから目が合ってから少しして手をあげる。「まぁあらかたメニューも見たし、頼むものも大体決まったからそろそろ注文でもしとくか。暇だし。」みたいな演技をしながら注文を終える。

注文を終えて食事が運ばれてくるまでの間は当たり前みたいな顔をしているが心の中では「やった注文できた。良かった。とりあえずでかい壁を乗り越えた」と歓喜している。

無事食事が届きご飯をいただく。ここでも問題がある。
無表情すぎると美味しくないのかなと思われるから、少しだけ頷きながら食べるようにしている。しかしこれもめちゃくちゃ頷きすぎてはダメだ。グルメですよ感がでてしまうのも恥ずかしいので、「僕のお口にはものすごくあっています。でもこの中の隠し味がこれでとかどのように調理されたのかとかは全くわかりません。でもとても美味しいので是非今度友達に勧めてみようと思います。」ぐらいの謙虚な頷きだ。

無事会計を済ませてお店を出る。会計は注文に比べれば全然楽だ。立ち上がってリュックを背負い出口に向かえばいい。そしたら確実に店員さんが反応してくれる。

これでやっと僕は一人ご飯を終えることができる。

ちなみに押しボタンで店員さんを呼べるシステムのお店でも席に座ってからすぐに押すのはダメだ。「だったら席に案内した時に言えよ」と思われそうだからだ。
一応全てに目を通して、なるべく店員さんが暇そうな時を狙ってピンポンを押す。
他の人がピンポンを押したすぐ後に押すと少しでもイラッとされそうだからだ。なので他の人がピンポンをめちゃくちゃ押すような店だとしばらく押せないことがある。その時はメニューをめちゃくちゃ読みこんで、決めきれてない人の顔をして待っている。

一人でご飯をいくだけだがこんだけの問題がある。ご飯以外にもたくさんあるのでこれからもnoteに書いて行こうと思う。もし同じような気持ちの人がいてくれたら嬉しいです。

よろしければ、是非お願いします!