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僕は今、よしもと時代の同期で元オドるキネマの南と待ち合わせしている喫茶店でこれを書いている。

待ち合わせは15時
15時ぴったりに南から電話がきた

「ごめん！時間間違えてた！16時だと思ってて今から向かうと50分くらいかかる！」

全然いいよと答えて、50分時間ができたのでついでに南のことをnoteに書こうと思い書き始めている。

南と出会ったのは2015年、よしもとのお笑い養成所東京NSC21期に僕が通っている時だ。
NSCは最初にクラス分けというのがあり僕が入ったのは2組、南は確か3組だった。

クラスが違うと授業でもあまり会わず、教室の入れ替えの時にすれ違うくらいだ。
南のことを認識したのは夏が過ぎた頃、この頃になると各クラスである程度コンビも確立されていき、面白いコンビの名前は他のクラスにも認知されていく。

その頃にのちに南と組むたかさきとも出会った。教室の入れ替えの時に螺旋階段を降りてきたたかさきと初めての会話をしたのを覚えている。

なぜかボロボロの服を着ていて、授業終わりの興奮からかすごい早口で喋っていたのを覚えている。
俺はこんなに服がボロボロになるほどの激しい授業が始まるのか…と思っていたらたかさきのファッションだった。布がほぼなかった。僕からしたらもう全裸だった。

詳しい日付は覚えていないがその頃に南と出会ったと思う。彼は高校を卒業してから入学していて18歳。僕は人力舎などで活動してから入っていたから芸歴3年目の25歳。7歳もの差があった。
今でこそ歳の差はあまり気にならないが、当時18歳の南からしたら25歳で少し経験のあった僕とは絡みづらかっただろう。

その証拠に僕と2人で話す時は真面目に色々と話してくれていて、真面目でいい人だなと思っていたら、他の同期曰く僕のいないところでは尖りまくっていて誰ともまともな会話をしていなかったらしく、年上の同期に2回ブチギレられたことがあるらしい。

その頃の南がこちら

基本的になぜかカメラに目線をくれない。当時の彼のこだわりなのか色々見てみたが大体カメラを見てくれないのだ。18歳すぎる。

その後南とたかさきはサンプルというコンビを組んだ。そこで初めて2人のネタを見たのだが、面白かった。
尖っているのがわかるほどの独特な世界観のコントをやっていた。

僕はどちらかというとたかさきとよく遊んでいた。南はやはり少し絡みづらかったのか2人で遊ぶということは一回もなかった。

そして1月になり、選択授業というのが始まった。
エンプティーステージというライブを先輩方がやっておりそれをNSC生にもやらせてみようというものだった。

エンプティーステージとはその名の通り小道具なし、打ち合わせなし、なにもない舞台に出てきてお客さんにもらったお題で即興で演じる舞台だ。

僕もその授業を選択し、クラス分けされたらそこに南がいた。その授業は一回でも遅刻、欠席をしたらその瞬間に除外されて二度と授業が受けれないというルールだった。

めちゃくちゃ尖っていた18歳の南は全てきちんと遅刻せずに参加していた。そしてその授業を数回やったのちに、ライブを開催しお客さんの前でやることになった。
先輩に何をやるかを振り分けてもらうのだが、僕と南は2人組を組まされた。2人でお客さんからきたお題に意思を合わせて答えていくというものだった。

皆で遊んだりはしていたが2人ではその頃もあまり話していなかったので不安だったが、無事に僕らはそのライブを乗り切った。
うまくいったかはわからないが、なんとか大きなミスはなく終われたことに安堵していた。

その夜に皆で打ち上げをした時、珍しく南と隣になった。
その時に撮った写真がこちら

カメラ目線をしてくれている。
そして大阪NSCとの東西戦で負けた罰ゲームで坊主にもなっている。
可愛すぎるだろ。
この頃から色んな話をしてどんどん仲良くなっていった。

そしてそれから6年が経ち、僕がよしもとを辞めることになり、よしもとを退所したツイートをしたら南からDMがきた。

「聞いてたとは言え寂しいな、また会おう」

なんでDMなんだよLINEでいいだろとは思ったが嬉しかった。

実際僕が辞めてから、いやむしろ辞めてからのほうがよく会っている。
お互い歳をとって最初に感じていた7個の歳の差がなくなってきているような気がする。




そんな南に今僕は50分待たされている。

ちょっと歳の差がなくなりすぎているかもしれない。