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フェミニズムを考えさせられた本

お恥ずかしいことに最近まで私はフェミニズム、と聞いて私は勝手に『フェミニンとかああいう女性らしさを守ろう的なもの』と勘違いしていました。

昔実家でお昼に見ていた『たかじんのそこまで言って委員会』で怒っている田嶋陽子先生の印象があって、その頃高校生とか大学生だった私は前後の文脈とか流れもわからず『えらい怒ってる女性がいる』というイメージだったものでいかに自分が興味を持っていなかったか、当事者意識とかそういう話をする環境でなかったのも助長していたなと思うのです。

女子大、女性の多い医療職での社会人ということで男女格差にガチガチに触れることが乏しかったのも影響しているなと思います(存在しているのにマスキングされているんですよね)

そんな私がようやくなんとなく忌避していたフェミニズムについて『あ、そういうことなのか!』と目から鱗が落ちたきっかけが、こちらの本を読んだことでした。

多分私が大学生の頃にこちらを読んでいてもピンときてはいないと思います。

元々読むきっかけは、アルテイシアさんの本ということで『あれ?こんな本を出してるの?』と思ったこと。
アルテイシアさんといえば、私は婚活の頃から恋愛等のエッセイから『この人のとんがったエッセイ、すごく好き』とちょくちょく気にして読んでいたんです。

そのアルテイシアさんがあの怒ってた田嶋陽子先生と対談...?ちょっと気になるぞと読んで、フェミニズムについて『ジェンダーによる偏見や抑圧をなくし、みんなが自分らしく自由に生きられる社会にしよう』との説明にこれまで誤解していたことに気づかされました。

軽やかな対談に、そういえばあれもこれも『性差別やん』『ジェンダーロールやん』と気付かされ、なるほどー、なるほどーと目から鱗でした。
田嶋陽子先生はテレビでの印象と違い、なるほどマスメディアの切り抜き方かと今振り返って気付かされたり、勝手のフェミニズムに対してハードルを感じていたのが一気に低くなりました。
帯にある通りフェミニズムの入門書としておすすめです。

思えば医療職など女性中心の職業の賃金の低さと、当たり前のように産育休を取るのは女性であったり、学会や職場でも役職に登用されるのは明らかに男性中心であったり...組織の成り立ちや仕組みが明らかに男性優位になっているなと思うんですよね。

国会議員でも若い政治家や女性政治家が少なすぎる状況に違和感しかないのに結局選挙に行っても声が反映されてなさすぎるなと思うんですよね...

自分が結婚して子育てをするようになってから子どもが有事の際には、結局母親である私が圧倒的に対応をする羽目になり、夫氏の会社は『妻の対応が当たり前』の風土ということに不条理を感じているのですが、これもフェミニズムが浸透して改善されて欲しいなと思いました。

フェミニズム関連で最近読んでいて面白いと思ったのがこちらの漫画。

身近な社会のもやもやをすごく丁寧に描いているなと感じる作品です。
ここに出てくる登場人物がジェンダーロールなどに囚われていたり、フェミニズムについて考えさせられる一冊です。

少し話はズレるかもしれませんが、女性のキャリアで悩ましいなと思うのが、ライフイベントとの関連ですよね。
以前聴いたこちらのvoicyの放送に正直確かにな、と思ったんですよね。

実際に女性はどうしても出産等に伴うキャリア中断がありますよね。その際に3年程度のキャリアがないと確かに復帰が難しいと感じます。

自分が育休途中で退職をすることになり、乳幼児を抱えての就職活動は大変でした。まだ募集の多い都市圏だからこそなんとかなりましたが、あからさまに『小さいお子さんがいる方はお断りしています』と応募すらできない場面もありました。

幸い今の職場は子育て女性が中心の職場ゆえ理解があるのですが、子ども関連の有事を母親側が全部担う前提というのもなんだか悲しいですよね。
これもフェミニズムがしっかり浸透した社会だと軽減されるのかなぁとも思ったり...

先に紹介したアルテイシアさんと田嶋陽子先生の対談でもスウェーデンの話が出ているのですが、ジェンダーギャップ指数を見ると5位なんですね。一度スウェーデンの生活や働き方など覗いてみたいなと思ってしまいます。

こうやって色々気がつくようになると、いかに自分たちがそういった教育をされてきていないか、当たり前のように男性が中心にシステムが構築されているかなどを感じます。

対談の中でこれからの学生に対してこういった講義がされることに期待をしたいなと思ったのと、こういう本でわかりやすくフェミニズムを知ることで意識が変わることで少しずつ世界が変わっていくといいなと思いました。

どちらもとても読みやすいのでぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
どなたかの参考になれば幸いです。

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