トレーダーの行動と心理を考えてみる

既存の理論はいろいろあるが、いずれも経験則で
行動経済学も似たようなもんだ。

FXのトレーダーである程度知識あるなら
ダウ、エリオット、グランビル・・・
と言うとわかるかもしれない。

これらの分野は、数学的に解釈するには難しい面もあるし、
日本における経済や心理と言えば、文系の分野だしなぁ・・・。

心理統計学とかいうものがあるが、
単なる統計学と分析手法なだけでそれ以上のことはない。
認知心理学というものもあったが、
情報分野に当てはめたものでAI作る上での処理の流れにしか
見えない。

これらを見ても、抽象的な側面から考え方を当てはめていたようで
心理を数値化するのは難しいのか。

できるとしたら・・・概念的なこと、確率論・・・な立場から
観測するしかないかもしれないが
FXを世間にはない考え方で切り込むのが目的なので
やってみよう。

とりあえず、前回にて”価値観”を”期待価値”と呼んでいたが、
これがどういうものか。

期待価値 $${Ve}$$ は、心理空間 $${Π}$$の要素である。
 $${Π}$$の定義は、
1.オブジェクト集合 $${O_i}$$ {$${i\in\N | i<∞}$$}が存在する。
2.$${ \displaystyle\bigcup_{k}^n O_{ik} \sube O_i}$$ , $${ O_i  \cap O_j = \empty }$$
3.オブジェクト集合間で波及写像$${\psi}$$が 存在する。
4.$${Ve \in O_i}$$が存在する。

数式打ち込むのはめんどいな
心理空間は人固有に存在し、その空間内では
人が認識した現物または非現物なオブジェクトの集合をもつ。
植物→花、木→ピンク色→美しさ
みたいな感じでオブジェクト集合が階層の数の次元の表、
立体的に積まれた箱のようになって、その中身の要素である
期待価値も異なる。
それが、波及写像というものによって、
相関の高い集合には、期待価値が大きく変化される。

波及写像は感情によるもの。
他のオブジェクト集合との測度に差があるほど
波及が強く、$${Ve}$$に強く影響を及ぼす。

もう一つは、現物価値 $${Vr}$$というものを定義する。

$${Vr}$$とはオブジェクトの実際の価値である。
物の価格や人全体からの総合評価など
外部からの評価値が心理空間内に入る。
その人が知る限りのオブジェクトに対する絶対的な価値
のこと。

$${Ve}$$は”こうでありたい、あってほしい”という影響が入ってるので
$${Vr}$$との差がある。
この差によって、心理状況がよめるかもしれない。

FXにだけ絞って考えると、
現在持っている資金が$${Vr_1}$$で、損益を確定すると$${Vr_2}$$とする。
実際に期待に掛けた金額が、
$${Ve_1=Vr_1+ \varDelta Ve}$$
として、
心理状況を表す心理指数 $${\psi}$$を定義すると
$${ \psi = k \frac{(Vr_2-Ve_1)}{Ve_1} }$$
というような式で損得による感情を表現できるかもしれない。

$${Vr_2}$$は事後価値、$${Vr_1}$$は事前価値
期待からの誤差率みたいな式になったが、
実際に期待を低く見積もれば、損益による感情に揺さぶられることはないし
最初から大きな資金と確固たる自信を持っていれば、
多少の損は揺らがない。
そのため、分母には期待価格を基準と置いた。

この揺さぶられやすさを表すのが係数kとおいた。

例えば、k=1として
事前資本1000円、
期待がそれぞれ1500円,2000円の場合、
事後が2000円
 1500円→+1/3
 2000円→0
事後が500円
 1500円→-2/3
 2000円→-3/4

±500円得か損かの結果だが、
心理指数が負になることで損の感じやすさを表現した。
損のほうが大きくなるのは、損失性回避からである。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?