ペンギンハイウェイ感想文

アオヤマ君は言っていた「この道はペンギンハイウェイだ」と、ペンギンハイウェイとはペンギンが海から陸へ上がった時に必ず通る陸路の事なんだそうな、作中アオヤマ君は学校、喫茶店、森を行ったり来たりしていた。思えば作品の形態自体がペンギンハイウェイなのである、そのアオヤマ君は物語の終盤ある場所へ足を踏み入れる事になるが、なんとなくその場所へは二度と行けない雰囲気を十二分に出したまま終幕となる。しかしアオヤマ君は言っている「この道はペンギンハイウェイだ」と。作中アオヤマ君は学校、歯科医院、森を行ったり来たりしているその上で辿り着いたその場所もペンギンハイウェイの一部なのだとしたら、きっと彼はまた辿り着く、裏返った袋の向こうへ、だって彼は賢いんだから。

またいつかの夏、この夏を思い出す為に僕はペンギンハイウェイを鑑賞するのだと思う、僕の立っているこの道もまたペンギンハイウェイなのだろう。

またいつか会いに行こう、お姉さんに。お姉さんに憧れた彼の夏に。

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