見出し画像

前略、達郎様

画像1

12月31日で終わるはずでした

昨年7月より魅せられてしまったシラウオ、最初はシラウオだけだったのですが、今は対象を広げて霞ヶ浦に魅せられてしまったかも。
12/31までが漁期となっているトロール漁が大晦日の漁で終了しました。
ちろん船に乗りました。
いつもながらの感動を味わえました。漁師イチローも絶好調。

坂東太郎に白魚御膳というメニューを発売してもらったり、東京の有名シェフ達ともシラウオ、カワエビなどの魚を通じて交流が始まり、ましてやハクレン・アメリカナマズ等の外来魚=未利用魚の活用のヒントまで頂ける望外の動きも出た最初のシーズンとなりました。

帆引き2艘

遡って帆引き船

霞ヶ浦の漁業=トロール漁(除く養殖)は昭和40年前後に登場、登場して50年以上経ちます。
昭和30年代までは帆引き船という上の写真の船を使って
【帆で風を受けて風下に行こうとする力】>【網を水中に出しての抵抗】
という感じでゆっくり網を引いていくイメージの漁をしていました。(かすみがうら市のHPよりもっとわかりやすいメカニズムを紹介してくれていましたので引用)  ↓  

帆引き船原理(かすみがうら市)

画像4

それに対してトロール漁は普通に船が網を引いていく漁法で、7/21-12/31まで漁期となっており、霞ヶ浦での主流の漁法です。兼業漁業者が多い霞ヶ浦ではこの漁だけをやっている人が90%位とイチローさんから聞きました。
行方市の観光帆引き船を間近で見るチャンスを経験できたのですが、トロールに比べると「風まかせ」(吹かなきゃ出れない、強くても出れない)「危険」「効率悪い」そんな風に思ったものです。

画像5

1月になっても乗ってしまった『横ひき』漁の船に。

2021年1月9日、夜明け頃の気温はマイナス8℃。
まさか、この気温の夜明けを湖上で迎えるとは思いませんでした。でもなにかに夢中になると最初の1年間はとにかく現地に行くのが一番ってわかっているし、好奇心がエンジンとなって動いてしまんですよね。

そして、湖上には、核心がありました。
優しい漁がそこにあったのです!
生きたシラウオ捕れちゃいます。(生での販売は禁止らしい?)
ピチピチのカワエビ捕れちゃいます。(写真)
鮮度を落とす最大の敵、温度の上昇なんて全くありません。だって普通の人は経験したことないくらい寒いもの。10月に感心していた魚にすぐ氷を混ぜる必要すら感じませんでした。

なんと、なんと、「横ひき漁」って網をゆっくり引くんですよ。だから魚が傷まないんです。(ここでは書けないすごい例えがあるんでけど控えます)

このnoteは行方市出身の出久根達郎さんに近況をお伝えするハガキに書いたことをnoteに内容を変えて書いたものです。

前略、出久根達郎 様

手紙の一部を抜粋します。現在の霞ヶ浦・行方市・ひいては茨城県はいろいろなモノ・コトの「価値の再定義」をして多くの人、特に東京、埼玉、千葉の人に愛される場所になれると確認しています。

----
以下、書き漏らしたけど
地元の人が価値の再定義について考えたり、話したり、受け入れたりしたら変わるよ!紹介されるべくして紹介してもらった野生の勘を持つ漁師イチローは既に気づいています。今年もハマってしまうのだろうか?

注釈
出久根達郎氏は行方市出身の直木賞作家。鳥山は10年前にお手紙を出して覚えてもらっているはず。会いたい人ランキング最上位のおじいさんです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?