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いつかお会いする方へ「行ってらっしゃいませ~」

⭐令和2年1月28日(火)朝に書きました。

やっぱり雪が降りました。

新聞屋さんの足跡

雪が降る前、雪の降り始めは、外が静かになる。
雪が音を消すのかな?

出産予定日を2週間過ぎて産まれたあなたは、「オギャー」と一声泣いただけ。

羊水を飲んでしまっていたんだよ。

「お子さんですよ!」と手術台の上の母ちゃんにチラッと顔を見せてくれた。
そのまま、小児医療センターに運ばれて行った。

あなたの妊娠がわかった時、母ちゃんは産みたい病院があったのです。
友達が出産した時に出産祝いで行った病院が、とても雰囲気が良かった。

妊娠判定薬で陽性が出た後、すぐに、その病院に行ったの。

「あなたは、ここでは無理です」と断られちゃった。
「なるへく大学病院に行ってください」と言われた。

「そうだよな~」と母ちゃんも思った。

流産、子宮外妊娠、胞状奇胎
で、胞状奇胎の時に「絨毛ガンになる恐れがあるから半年間は様子をみます」

半年間は子どもを作らないでと言われて、半年過ぎてすぐに出来たのがあなたです。

母ちゃんは、もう妊娠できるとは思っていなかったし、我が子を抱く事を諦めた。

とーちゃんの身内に
「うちの方は流産とか無いのにね」と、遠回しに「あなたの身体がおかしい」的な事を何度か言われた。

子どもが出来ない夫婦に対して
「妻の身体がおかしい」と言う、よくある事です。

「うるせーな」

そういう事を言われたら
「こんな事言われたのよ!頭にくるでしょう!」
と友人に愚痴を言う時間が勿体ないので、心の中で
「ったく、うるせーな」
で、母ちゃんはお終い。

とーちゃんと、母ちゃんが何だかんだと25年続いたのは、「ったく、うるせーな!」で済ませる事のできる2人だったからなのかな?

今年の夏は、先輩同僚後輩を連れておいで。
このガレージの下でバーベキューしよう!

野菜は用意するから、お肉はよろしくね。

「あーやっぱり私は普通の病院では無理なのか」と、結構悲しかったよ。

でも、大学病院で産んで良かった!
小児医療センターが併設されていたから。

早くあなたの顔を沢山見たいから、母ちゃん頑張った!
お腹を切って痛かったけど、早く歩ける様に頑張った。

面会に行く許可が出て、小児医療センターの保育ケースに入れられたあなたを見た感想。

「デカい」

3792グラムで産まれたあなたには、保育ケースはキツキツだったから。

あなたに、きちんと会えた嬉しさとは別の涙も出たよ。
他の病院から運ばれてきた赤ちゃんや、小さく産まれた赤ちゃん。

子宮筋腫が大きくなり、赤ちゃんが育たないからと帝王切開で8か月前に誕生した赤ちゃんが、あなたの近くに寝ていた。

身体の大きさは半分以下。

その時から、母ちゃんは強くなったんだと思う。

母ちゃんは、卵巣が1つしか無い。
子宮外妊娠で卵管が破裂。
開腹手術で右側の卵巣と卵管をとった。

残った左側の卵巣が頑張ってくれたから、あなた達が産まれた。
でもね、これは「たまたま残った卵巣と卵管が機能したから」だと思った。

大学病院には、普通の妊婦さんの方が少なかった。
同部屋の人と話していたら、やはり子宮外妊娠で片方の卵巣卵管をとった人がいた。
母ちゃんが手術をした病院と同じだった。
その人は、残った卵管が機能せず、何か別の方法はないかと大学病院に来た人。

母ちゃんは、子宮外妊娠で苦しかったし、悲しかったけど、妊娠する事ができた。

気軽に「お子さんは作らないの?」と口にする人がいるけど、子どもは作ろうと思ってできるもんでは無いと、母ちゃんは痛感するよ。

あなたの妊娠、出産を通しても、沢山の事を見せてもらったよ。

妊娠中、名前を3つ決めていた。
最初に感じた雰囲気で「決めよう!」

小児医療センターのケースに入るあなたを見て、
「これしかない!」
と、迷い無く決めました。

めでたしめでたし。

お仕事頑張ってね!
母ちゃんはお正月に働き過ぎたので、無理矢理休まされてます。

働き過ぎとか、疲れるとか
「ホント!人それぞれなのにね~」

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