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オペラ 『ソフィア・コッポラの椿姫』

映画監督ソフィア・コッポラが、ヴァレンティノの衣装でクラシックとモダンが溶け合う煌びやかな舞台を描くオペラ。

バレエの『椿姫』は何度か観たことはあるが、オペラで観るのは初めて。と、言っても映画館で観れるシネマ・ビューイング。

普段バレエの制作の仕事をしているため、とかく舞台や衣装に注目してしまうが、豪華絢爛でセンスも素晴らしい。主演のヴィオレッタを際立たせつつも、脇の人々の衣装や小物も気を抜かないのは流石。

オペラを観ていると、あまり登場人物の生の感情が伝わらない感じがするのだけど、この作品は違った。

特にヴィオレッタ役のフランチェスカ・ドットの愛の苦痛に歪む表情、胸を鷲掴みにされる迫力の歌声に深く感銘を受けた。人間の歌声って何て素晴らしいのだろう。それはいかなる楽器を遥かに超えた力を持っている。

愛する人の将来のために身を引くことを選んだヴィオレッタ。彼女の本当の想いに気付かず、裏切られたと憎悪を抱くアルフレッド。
そんな2人の悲しいまでに滑稽な恋愛は、ヴィオレッタの死によって終わりを告げる。

アルフレッドとの愛を知ることで、今まで感じたことのない苦しみを感じたヴィオレッタ。誤解していた事を彼女の死の直前に知り、墓を掘り起こすほど激しく後悔するアルフレッド。

古典的な恋愛物語だけれども、恋するときは命懸け…そんな熱量が少し羨ましい。

そして今日、ハンブルグバレエ団の『椿姫』を東京文化会館で観た。全編を通して流れるショパンの音色とダンサー達の情熱的な踊りにうっとり。

オペラもバレエもそれぞれの素晴らしさがある。



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