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ワインは二日酔いになりやすい?

「ワインは酸化防止剤(亜硫酸)が入っているので悪酔いする。」「二日酔いでひどい頭痛になる。」

このようなことを耳にすることがあります。

確かに「亜硫酸」という言葉は人体に有害なものを連想させます。
そもそも亜硫酸とは何なのか。


亜硫酸の2つのメリットについて、
解説します!

①酸化防止の効果

亜硫酸はとても酸化しやすく、他の成分に先立って酸素と結合することによりワインの酸化を防いでくれます。さらにアルコールが酸化した結果生まれるアセトアルデヒドと結合するなど、すでに酸化した状態からも回復してくれます。

②殺菌効果

亜硫酸は酸化や細菌汚染の予防と治療をしてくれます。
しかし、使用しすぎると、脱色作用があるのでワインの色が薄くなる、亜硫酸の風味のために果実味がなくなるなどデメリットもあります。


さて、
この亜硫酸が二日酔いや頭痛の原因になっているのでしょうか?

これまで、ワインを飲んで頭痛になるのは酸化防止剤(亜硫酸)が原因という説がありましたが、近年ではワインに含まれる「ヒスタミン」や「チラミン」などの生体アミンが頭痛の主な原因であると考えられています。ヒスタミンは血管を拡張させる作用を持ち、一方のチラミンは血管を収縮させる作用を持っていて、片頭痛の原因となることがあります。


ただここまで言っても、
酸化防止剤が気になる方いますよねー。
わたしも気になる方です。
そしてお酒が飲むことが好きです。
しかし、二日酔いは嫌いです。
あっ、ワインでも酸化防止剤の入っていないワインを飲めばいいんだ!って思い、調べました。


しかし…


亜硫酸は添加せずとも、酵母がアルコール発酵する過程で副産物として10mg / L前後はワイン中に生成されます。

ところがワインの亜硫酸表示義務は10mg / L以上から。つまり亜硫酸が添加物として記載されていない、自然なワインはほぼ存在しないということになります。

えぇー!!!
ってことは亜硫酸を製造工程で添加してなくても10mg / L以上はワインには亜硫酸が入っている…

ん?ちょっと待てよ…
①酵母がアルコール発酵する過程で10mg/L前後生成される②10mg/L以上は裏面表記に表示義務
ってことは10mg/L以下のもののある!
しかも表示されていない、無添加に限りなく近いものが!

はい、あります!しかし…

製法はメーカーや商品によって様々なようですが、これらのワインはぶどう果汁の加熱殺菌処理やろ過、亜硫酸生成量の少ない培養酵母の使用、人工的な亜硫酸除去などの手法を用いて10mg / L以下という表示基準値以下での販売を可能にしています。

自然なものにしようと、多くの人工的なテコ入れを行ったワイン…
これは本当にオーガニックなのでしょうか…?


考えさせられました。

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