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R-1グランプリ2022決勝激強芸人しんいちと激強怪人ZAZY

R-1グランプリ2022決勝をテレビで観ました。感想を書きます。優勝した芸人や評価について述べたいですが、そのためにはまず運営に触れなきゃいけないのがR-1。この時点でそんなによくない大会です。

先に憤ってることを書きます。kento fukayaのネタで使われた架空の「群馬駅」、あれなに?存在しない駅を使うなら乗換案内風のリアリティある絵で終電の話するのやめた方がいいだろ。高崎駅とか前橋駅とかでも全然いいのに。19:10終電なら佐賀とかあったから佐賀でよくない?"ぐんま"という響きが面白いと思ってるのも10年以上前の感覚だし、たぶん大阪だと笑いが生まれたからその感じで決勝に乗り込んできたんだろうけど、そもそもなんのフリもしてない段階で「なんばで19:10終電だと~」じゃないよ、ここ東京だぞ!!!!!!!!!

いきます

運営とネタ時間

昨年のR-1運営の準キー局とは思えない(準キー局だからこそでもある)体たらく大会により"R-1運営は批判されるべきもの"という共通の理解が生まれ、Youtubeのコメント欄にコメントをしてしまうような層にもその理解が届き、さあ今年はこの低いハードルをどんな高さで超えてくるんだという期待があり(この期待は寺田寛明のネタを見守るときにも似たような感覚になった)、野田クリスタルも審査員紹介で言及しましたがスタッフにその緊張感が走ったのか、本番の進行はかなり改善されていたと思います。あと審査員の人選がよかった。バカリズムが点数とコメントで生み出した緊張感は大会の格を少なくともキングオブコントぐらいには押し上げる結果となったのではないでしょうか。

ただ、決勝のネタ時間が1人3分、このルールがある限りR-1グランプリはここが限界です。1人コント系、設定ばらし系のネタは審査員に軒並み「もう一つ展開が欲しかった」と言われましたが、3分で展開をつけるにはどうしても無理がある。その中でも頑張っていたサツマカワのネタがかなり好きでした。Yes!アキトはギャグの羅列で展開なく押し切ろうとするものの、懸念されていた爆発力の弱さで死亡、ここでしっかり意見を述べるザコシはさすがだった。あとフォロワーに投票を呼び掛けたアキトが敗者復活した事実はR-1がいかに世間から注目されてないかを裏付けるものとなってませんか?大丈夫?私は怪奇の3人のネタを動画でもライブ会場でも見すぎてもはや公平なジャッジができなくなっているので無視してください。

現行ルール最強芸人

3分に求められることが多すぎる中で勝ち抜くには①笑いの点が多いネタで緩急をつける正統派②圧倒的にインパクトのある初手を打ってその笑いを持続させる逃げ切り型、この2つが考えられるのですが、①がお見送り芸人しんいち、②がZAZYでした。この2人、現行ルールにおいて強すぎます。R-1を勝ち抜くにはR-1に本気になりすぎないことが肝要ですが、決勝は逆にR-1すぎるネタが向いてるってことなんでしょうか。可児正がR-1の1回戦で負けたときのめちゃくちゃ面白いradiotalkの中で「ZAZYさんぐらいわかりやすく変な人じゃないと変なことは評価されない大会」と言っていたのですが、それが決勝にも影響するとは予想できなかったですね。どっちも2ネタとも好きで、優勝はZAZYかな~と思ってたらお見送り芸人しんいち。ZAZYのセットがネタの範疇を越えてるのにドン引きした審査員がしんいちに票を入れて、中でも野田クリスタルが確固たる姿勢で「セットに頼らない個の発想の強さ」の審査にこだわったのが決定打でしたね。the WのAマッソと被る。Aマッソの作家嫌いだから。ほんとに審査員の人選めっちゃよかったわ。

R-1グランプリのすかんところ

・いまだに情報発信のメインがアメブロ
・決勝反省会の宣伝無し配信
・大会終了後1時間近くツイートなし
・東京リベンジャーズとのコラボ
・可児正を1回戦で落としてしまうようなアレ
・ネイビーズアフロみながわを準決勝まであげてしまうようなアレ
・今さらフジテレビの社屋のCGの多用

まだまだあると思います。

後は適当な話をします。

せいやの司会かなり良かったと思うんですけどそうでもないんでしょうか。頭の回転がめちゃくちゃ速くて、出番終わりの芸人のふわふわしたトークもうまく言語化して粗品のツッコミ、廣瀬アリスの笑いにつなげたり、kento fukayaの敗退決定ボケもすぐ汲み取ってたり、なんか現場のディレクションみたいな業務がめちゃくちゃスムーズだったな~と感心しました。霜降りMCで全然いいと思うけどな、雨上がり期は普通に宮迫が最悪でしたよ。

俺は旧R-1の雰囲気が結構好きで、大阪に住んでる頃から大阪予選、東京で家決めに上京したついでに東京予選を観覧したりしてます。普段ネタ書いてない方のコンビの片方がピンネタやってるのが結構面白くて印象に残ってるし、ブルゾンちえみとかが真っすぐネタで挑んでるのとかも好印象で、予選の雰囲気のお祭り感が好きだったんでしょうね。

大学の軽音楽部に、新入生は9月末の合宿で好きにグループを組んでステージに立って2回生以上の前でネタ?を披露し、OKの賛同が多ければクリア、NGが多ければ罰ゲームという「一芸」なる慣習があったのですが、単純に面白いネタとかっていうより本当に一芸的な、例えば空手の瓦割みたいな場を沸かせるパフォーマンスをしたグループがクリアできることが多く、その雰囲気が結構R-1にもあると思っていてそれの真骨頂がアキラ100%の優勝なんですが、そういう審査基準があるのもR-1らしくて好きでした。

来年は2012年デビュー組がラストイヤーです。自分と同じ19歳の年に養成所入りした芸人も多く、感性が近いのかこの年代のネタにはかなり笑ってしまうので、来年のR-1グランプリが現行のルールでいくんだとしたら一花咲かせてほしいなと願っています。

今年はまだ生でお笑いを観てないのでそろそろなんか観に行きたいですね。

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