福祉施設での二次被害「覚悟あるの?」

 


性暴力を「なかったこと」にするな! 被害者が語る5年間の“セカンドレイプ”闇の実態

以下記事からの引用

事件直後、田中さんは高橋さんに相談の電話をしている。

「高橋さんは“明日、話を聞くから”となだめるようなことを笑いながら言い、電話が切れました。翌日にも話をしましたが、性被害に遭ったのに、その場で対応しなかったことの謝罪はなく、心配しているようには見えませんでした。そればかりか(性被害について話すと)“地域で生活しづらくなるけど、覚悟はあるの?”と、強く迫るようにも、とがめるようにも言われました」

それ以後、田中さんは5年もの間、『べてぶくろ』の関係者から事件を軽視され、訴えかけても黙殺されてきた。性被害を明らかにした後、周囲の対応や言動でさらに傷つけられる行為を「2次被害(セカンドレイプ)」という。積極的に関わってきた団体から2次被害を受け続けた田中さんは、傷を深め、うつに苦しむようになる。ヘルパーの仕事も続けられなくなり、退職を余儀なくされた。

性暴力被害者への支援活動を行う『レイプクライシス・ネットワーク』の岡田実穂代表は「まず被害の訴えがあった時点できちんと話を聞くべきです。被害を初めて打ち明けたときの対応のよしあしは、多くのサバイバー(性暴力被害を生き延びた人々)にとって、その後に大きな影響を及ぼします」と指摘する。

7月末時点で、『べてぶくろ』や関連団体から田中さんへの聞き取りはまだない。事件の検証、2次被害に対する謝罪もなされていない。

「もし被害を受けたときに、『べてぶくろ』が一緒になって怒ってくれていたら、私はこんなに苦しむことはなかったと思います」(田中さん)

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