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大人気タレント桜みちる、老若男女に愛される秘訣とは 「デマではなくデマゴと言う」

若手女優の登竜門『サニプロスカウトコンテスト』に若干17歳で優勝し、彗星のごとく芸能界デビューを果たしたタレント・桜みちる。

それから3年、『嵐の日』『猫』『ふたりで王手』など、数多くのドラマや映画で活躍。いまやレギュラー番組10本を抱え、テレビで見ない日は無いと言われるまでに至った彼女に、本紙は特別インタビューを敢行。世代問わず愛されるその人気の秘結を聞いた。

女優の枠を飛び出し、現在タレントとしてもブレイク中の桜みちるに独占インタビュー

春の新ドラマ『一射求婚⁉』 「役作りに大変はあれど苦労は無い」

──弓道がテーマの本作で、かつてインターハイに出場したほどの腕前を持つ謎の美女を演じられたとか。

そうなんです。私はまるっきり未経験だったので、基礎の型から名人に付きっきりで教えていただきました。撮影に間に合わないんじゃないかと不安だったんですけど、何とか間に合って良かったです(笑)。

──役作りには相当苦労されたんですね。

いえ、弓道の動作だけなら、そこまで大変ではないんです。私の演じた「なぎさ」の性格的に、型は完全に個性を消し去るくらいの気持ちで厳密に行っていましたから。むしろ、もっと奔放なキャラのほうが役作りは難しいですね。正しい型を覚えたうえで、この性格ならここは雑にやるだろうとか、"崩す"工程がありますから。

──桜さんの演じる人物は皆生き生きとしていて、作品の世界に一瞬で引き込まれます。

どんな作品のどんな役柄でも、楽しんで演じているからでしょうか。先ほどの質問もそうでしたが、こういうインタビューではよく、演じるにあたっての苦労を訊かれます。でも私は、どんな役作りも苦労に思ったことが無いんです。大変ではあるけど、まず楽しいが先に立つ。こういう知らなかった世界に触れられることが俳優の醍醐味というか。あらゆるジャンルのお試し体験ができる訳ですから。

──これから先、やってみたい役柄はありますか。

もちろん、やったことがない役を(笑)。

バラエティでも大活躍 不思議と耳を傾けてしまう「自然体の演技」

──バラエティでも目覚ましいご活躍ですが、ご自身の考える人気の秘訣は何だと思いますか。

そうですね。デマではなくデマゴと言うことでしょうか。あくまで例の一つですが、デマというのはデマゴーグの略ですよね。しかしデマゴーグということばの知名度は、略語であるデマと比べ物にならないほど低い。これは日本語に、ことばを略して親しみやすくする文化があるから、もっといえばみんな略すのが好きだからだと思うんです。だから多くの人は「奇妙な略語」に高い関心を示す。デマではなくデマゴ、コンビニではなくコンビニエみたいに。

──桜さんの独特な表現は、みちる語として若い世代に大流行しています。

ネット上のコメントで見かけると、嬉しくなります。略語には、仲間うちだけで通じる符丁のような雰囲気もありますから、たくさん友達が増えた感じがして。

──みちる語と同様に、桜さんの飾らない姿勢も人気です。

今の世の中って、みんながキラキラしたものを目指しているというか、目指さざるを得ない雰囲気がある気がして。疲弊した人がたくさんいると感じるんです。だから私は、自然体で憧れられる人になりたい。それができたら、きっと救われる人がたくさんいます。だからキラキラしたステージで、あえて自然体を演じてみたりする。ほとんど本当に自然体なんですけどね(笑)。

──最後に、桜さんの最終目標を伺えますか。

世界征服です。


子どものような好奇心としたたかな計算高さ。相反する性質を両立した唯一無二の個性が魅力となり、世代問わず視聴者のハートを掴む桜みちる。

これからもこの"怪物女優(プリマド)"からは目が離せそうにない。

(取材・文・撮影=溜野まどか)

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