坦々麺

職場から10分歩いた所にあるラーメン屋は、
・値段は690〜900円くらい(当時はこのくらいなら中の上以上は食える)
・味は中の上〜下の上
・たまに腹壊す
といったコンセプトだった。
安く無いし、バカ舌の俺はガバガバ審査なので中の上くらいをキープして欲しい所だが、日によって波がある。麺一部がブヨブヨに固まってたり、異常に味薄い日もあれば塩辛い日もある。が、酷い日でもギリ残すほど不味くは無いレベル。わざわざ行きたくは無いが坦々麺やってる店がそこしか無く、坦々麺好きの俺は渋々たまに行った。
また次回ご利用のトッピング無料拳が貰え(本当に拳)、メンマや海苔や煮卵が選べた。料金は注文時にカウンターに金出しな。

『坦々麺、煮卵』
そう言って俺は千円札と無料券をカウンターに出した。
『はい?』
とじじい。煮卵の部分が聞こえなかったのかと思った俺は(この油断が命取り)
『煮卵、煮卵』
と言った。
するとお釣りが出てきた。おっクソジジイがお釣り100円間違えてる。底辺ゴキブリとしては100円はありがたい。
そして出てきたのは、煮卵ラーメンに煮卵トッピング。つまり煮卵2個乗っかった醤油ラーメン。
『アホか煮卵2個も食うか。トッピングの中では1番豪華だから煮卵にしただけで2個もいらんし、ここで坦々麺以外食う価値ないのに醤油ラーメンかい!醤油ラーメンなら安い日高屋行くは!当日は大盛り無料券あるし』
っと俺は丼をひっくり返した。その瞬間隕石が衝突し、塩漬けになった俺とクソジジイはピクル親子と呼ばれる。

#感動文学推薦珍饅