『吉原彼岸花 久遠の契り』個人的に好きだったエンド

 ハープです。私は乙女ゲームについてはあまりプレイしたことがないのですが、吉原彼岸花はバッドエンド好き、辛い展開が好きな人におすすめときいて購入しました。vita版(非18禁)で、全ルート(エンディング、結末)攻略済みです。その中で私が特に好きなルートをあげていきます。バッドエンド多め。ネタバレしていることと、全ルートが載っていないことはご了承ください。
 ちなみに、私がキャラクターとして好きなのは時雨さん、辰吉さん、朔夜さんです。でも今回はストーリー基準で選んでいるので、あまりこれは関係ありません……ごめんなさい。

 誰にも譲らない
 共通(?)バッド。主人公がお職の座を追われる、梅毒などある意味遊郭的なエンドです。ゲームで梅毒という言葉を見ることになるとは思いませんでした。かなりきつめのエンドです。元々狙って入ったルートではなかったのでとても驚きました。
 個人的に、ゲームであっても遊郭を美化して描きすぎるのはちょっと……と思っているので、こういうシビアなルートがあって、なんというか本当に色々なことを調べて作られたんだな、と思いました。

 遠い日の約束
 惣一郎バッド。初めて私がこのゲームでたどり着いたエンドです。他の方もネットで書いているのを見ましたが、心中という終わり方でありながら、不謹慎だけれど綺麗なルートでした。スチルがとても良いです。
 ただ、このゲームはフィクションではありますが、実際に似たようなことは当時も起こっていたのだろうな、と思いました。なので私はあくまで「フィクションとして」このルートが好きだということをここに書いておきます。他のルートに対しても同様です。

 奈落の果て
 惣一郎バッド。このゲームは時雨さんが怖い、とよく言われていますが、個人的には惣一郎さんもなかなか怖い人物だと思います。主人公のためとはいえ悪いことをたくさんして、見たくないものもたくさん見てしまったのだと思います。
 このルートの結末、主人公はあまり幸せそうに見えません(個人的な解釈です)。主人公のために頑張ってきたのに、結局主人公を幸せにすることができなかったという皮肉が悲しいです。
 それと、このルートの惣一郎さんが時雨さんの業を知っていたとしたならば、余計に時雨さんが憎かっただろうし悲しかったと思います。そういう直接描かれない部分も想像させてくれるのがこのゲームの奥深いところだと思います。

 指切り
 忍バッド。主人公が妊娠するというある意味『誰にも譲らない』に近い遊郭的なエンドです。このエンドを見て実際の遊郭で遊女が妊娠したらどうするんだろうと気になってネットで調べました。産むにしてもそれ以外の選択にしてもなかなか厳しい時代だったんだなと思いました。時雨さんが(彼がそもそものきっかけを作ったとはいえ)本気で主人公の心配をしているのが辛かったです。

 ひらひら
 忍ハピエン。他のルートでは足抜けしようとしたりして、背景を考えればその気持ちも理解できるんですけど、このエンドはちゃんと年季が明けてから忍さんと結ばれるので良かったです。主人公が生き残ってくれて嬉しかったです。時雨さんはどんな気持ちだったのかな……とは少し思いましたが。ともあれ、良いハッピーエンドでした。

 虎と蛇
 彰人バッド。誰も幸せにならないエンドです。彰人さんの歪みに主人公が段々のまれていき、背徳的な感じになるのが怖かったです。しかも、それによって主人公が彰人さんの好きだった主人公のままではなくなってしまうという、皮肉で後味が悪い(この場合の後味が悪いは悪口ではありません)結末です。

 堕ちた花魁
 時雨バッド。このルートは他のキャラクター(朔夜、忍、彰人)の主人公からの誘惑に負けてしまう弱い部分が見られるエンドでした。それはそれで人間らしさがあるとも思いますが、個人的に辰吉さんの一貫した真面目さに好感を持ちました。主人公の悲しみもすごく伝わってきました。

 夜明け
 時雨ハピエン。あっさりしていましたが、個人的には好きです。真相ルートをクリアしているかどうかで感じ方が変わってくるエンドだと思います。真相ルートを知っているとなかなか業が深い……。辰吉ハピエン(?)もそうなのですが、このエンドは柚の魅力もあったと思います。

 見ている
 真相バッド。歪んでますね……。このゲームのこういうところ、嫌いじゃないです。惣一郎さんが不憫に感じるエンドでした。主人公のためにあれだけ頑張ってきてこのエンドか……と。普通だったら、主人公に罪悪感が残るとしても悪いエンドにはならないはずなのに、歪んだ展開にするところがこのゲームらしいです。

 彼岸花
 真相。なんとなく真相はハッピーエンド的な終わり方になるのかなと予想していましたが、メリバでした(好きです)。時雨さんのしてきたことは許されないことだけど、主人公の時雨さんを見捨てられない気持ちに、愛というよりは情を感じました。それと、彼岸花は炎だったんですね……。

 今回のnoteはここでおしまいです。本当はまだまだ書きたいことはたくさんあるのですが(辰吉ハピエン? の柚が良いとか)、キリがないため。また他の記事でお会いできたら嬉しいです。
 それでは。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?