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危険も知って! 安心安全に鶏肉を食べるために

ある日の出張帰り、、

片松「ただいま帰りました博士!」

Dr.チキン「やぁ片松くん。出張お疲れ様。展示会はどうだった?」

片松「すごく面白い展示会でした!色々な企業が出展していてたくさん勉強してきましたよ。」

Dr.チキン「それならよかった。報告書を楽しみにしてるよ。ところで出張の晩御飯は何を食べたんだい?」

片松「もちろん鳥料理のお店にいきました!どれも美味しかったけど何といっても『レバ刺しとたたき』が美味しかったなぁ、、」

Dr.チキン「コケーーーーッ!! 鶏の生食はおススメしないよ。食中毒のリスクが大きいからね!」

片松「ええええぇぇっ! で・・でも『新鮮で朝びき』の鶏って書いてありましたよ?それだけ新鮮な鶏なら大丈夫なんじゃ、、」

Dr.チキン「やれやれ、、新鮮な鶏肉だから食中毒の危険がないとはならないとよ片松君。鶏の生食の危険性について今日は少し教えてあげるけん、よく聞いてね。」

鶏の生食の危険性

最近では居酒屋や料理店などで、鶏肉の生食をよくみかけます。「レバ刺し」や「たたき」など、ポピュラーなメニューになりつつありますね。そんな鶏の生食ですが、実はとても危険な食べ方ともいわれています。なぜ危険なのか、一緒に見ていきましょう。

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カンピロバクター

鶏肉から引き起こされる食中毒として最も代表的なのが「カンピロバクター」という種類の細菌によるものです。なんと過去5年間の食中毒による事件のうち、最も多いのがこのカンピロバクターによるものなのです。

カンピロバクターには代表的なものでカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)とカンピロバクター・コリー(Campylobacter coli)という2つの菌種があり、どちらも主な生息場所はウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、イヌ、ネコ、ハトなどの動物の消化管内で、これらの動物のふん便から検出されることがあります。


症状

カンピロバクターによる食中毒での症状としては、下痢や腹痛、発熱などがあり、稀にギラン・バレー症候群という難病を引き起こすリスクがあり、重篤化するケースもあります。

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対策

このカンピロバクター、食中毒事件の1番の原因といわれているだけあって「ものすごく強い菌なんじゃ?」と思われるかもしれませんが、実はそんなことはないんです。

熱に弱く、十分に加熱するだけで簡単に防ぐことができます。それにこの菌は「微好気性細菌」という種類に属しており、増殖しやすい酸素濃度が5~15%と言われており、通常の大気中(酸素濃度約21%)では増殖できずに死滅していくといわれています。それだけ弱い菌だともいえるでしょう。

つまり、調理の際にしっかりと加熱、そして普段から調理器具の衛生面を気を付けていればそれほどリスク回避の難しい食中毒菌ではないということです。

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新鮮な鶏肉なら大丈夫?

よく見る「朝締め」、「朝びき」という新鮮さを訴える言葉。これをみると何となく生で食べても安全・安心という気がしてきます。ただことカンピロバクターにおいてはそうとも言えません。むしろ危険性が高いともいえます。なぜでしょうか?

それは前述にもある通り、カンピロバクターが「微好気性菌」なのと、「動物の腸管内で増殖する菌」だからです。朝締め・朝びきというのは新鮮さを表す言葉ではありますが、同時に「処理をしてから時間がたっていない」とも取れます。

カンピロバクターが鶏の腸管内で増殖してしまった場合。そのお肉を時間があまり経過していない、そして十分な加熱をしていない状態で食べるというのは大変危険なことといえるのではないでしょうか。

また、カンピロバクターは熱には弱い菌ですが、低温には強く、家庭の冷蔵庫の温度帯でも長期間生存するという特徴があります。「冷蔵庫に入れておけば安心」と過信するのも注意です。

鶏肉を食べるときにはやはり「十分な加熱」をするのがベストでしょう。

参考



Dr.チキン「ということで生食がいかに危険なことか分かったかな?」

片松「やっべぇ。食べちゃったよ生で、、これやっべぇ」

Dr.チキン「体調に異常があったら病院にいきなっせね。鶏研では商品ごとに『出荷証明書』を付けていて、できる限りお客様に安心して食べていただくことを目指しているけど、それでももちろん生食での提案はしていないんだ。どんな部位、どんな料理の仕方でも中心まで火を通して食べていただくことを促していこうね。」

片松「、、、、ちょっといまなんも頭にはいってこないです、、やっべぇ」

Dr.チキン「やれやれ、、」


皆さんも鶏肉の生食に関して誤解していませんか?食中毒、、十分お気を付けてくださいね、、

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